雪山一年生の時に買ったピッケル(アイスアックス)がボロボロになってきたので、雪山登山用のピッケルを新調しました。ブラックダイヤモンド社のスウィフトという製品にしてみました。
ブラックダイヤモンド・スウィフト
ありがとうベノムアッズ
いままで使ってきたベノムアッズ(旧モデル)57cm。今でも雪山で普通に使えますが、石突きが潰れてきて硬雪への刺さりが悪くなってきたし、適当に研いできた先端部分は短くなってきています。
グリップのゴムは、アイゼンについた雪団子を落とすために何度も叩いたせいで、一部で剥離あり。
まだ使おうと思えば使えるけど、心機一転でアックスの買い換えに。
緩傾斜はストック使うし、急傾斜でこそピッケルの出番だから短目のもの(50cmぐらい)の方が軽くて取り回し易いかも…とも考えたのですが、山の中では緩急いろいろな傾斜が出てくるし、これまでにピッケルを杖としても使うことが結構あったので(疲れた時に体重預けて息を整えたり)、あまり短か過ぎても良くないかもと思い直しました。
テクニカルなクライミング要素がある場所には、ノミックとかクォークみたいなアックス持っていけばいいし。歩きメインの雪山だったら、杖代わりになる長さのピッケルでもそれはそれで役立つことになりそう。
というわけで、今まで使ってきて特に過不足なかった長さの57cmの製品を選択しました。ちなみに筆者の身長は168cmです。
スウィフトの詳細
指休めが着いている以外はシンプルな構造。ピックは交換不可でワンピースのステンレススチール製。
まだ新品なので石突きはしっかり尖ってます。硬い雪に安定してブッ刺せそうです。森林限界上で写真撮る時、雪面にアックスを刺しておくことが結構あります。石突きの刺さりが悪いと地味にストレス。
ポンメル(指休め)はレバーロック式。レンチ等の工具なしで手軽に位置を調整できます。
岩などにピックを引っ掻けるなど、クライミング的な用途に使う場合はこのように設定。
急な雪壁を登る際にはダガーポジションがとりやすいよう、上に調整。
スウィフトを選んだ理由
アックスを新調する際には、自分にとっては使い勝手の良い55cm前後の長さ(当製品は57cm)、雪壁を登る時や岩などに引っ掛ける時に使いやすい緩めのベントシャフトという条件で探しました。
ピック(先端部分)を交換できるアックスもあるのですが、アイスクライミングようにピックを鋭くキープする必要もない(そんなに頻繁には研がない)と感じたので、ピック交換不可のもので良いと思いました。どうせピックがダメになる頃には石突きとかもボロくなってるだろうし、そしたら買い換えのタイミングかと。(ベノムのピックは交換可能でしたが、結局ピック交換しなかったし)。
グリップのところのゴムが巻いてあるものは、雪団子落としのためにアイゼンを叩くとゴムがボロボロになるので、シャフトはオール金属が希望。
アックスの強度についてはB規格(一般的な雪山用)、T規格(テクニカル用)とあります。スウィフトはより強度のあるT規格ですが、これは正直どっちでも良かったです。冬山登山で普通に使う分にはB規格でも壊れるようなことは無いので。
そうなると後はだいぶ絞られてくるので、その中からブラックダイヤモンドのスウィフトを選択しました。
最終的に選んだ理由は何よりも見た目。スウィフトのワンピース型のヘッド部分の形状が美しく、所有欲を掻き立てられました。
雪山で使用した印象
そこまで深く使い込んだわけでもないので、ざっくりとした印象でしか語れませんが…
一般的な冬山登山では、ピッケルの性能(どんだけ先端が尖ってたかとか)で生命が左右される場面は正直言ってあまり多くありません。
赤岳などの雪山だったらストレートシャフトのピッケルでも普通に登れるので、「このピッケルが私の登山を変えました!」とかわざとらしい文章は書きません。
長さも前のベノムアッズと同じ57cm。この長さが身体に馴染んでいるので、違和感も特になし。普通に使えます。使いにくいか使いやすいかで言えば、使いやすいです。
グリップレスト(指休め)はありますが、本格的にクライミング要素のある山に行くことになったら、自分の場合はたぶんクォークとかノミックみたいなテクニカルアイスツール使うと思います。なので、グリップレスとのありがたみを感じたことは今のところは無いです。クライミング比重のあまり高くないバリエーションルートでは、グリップレストは無いよりあった方が少し便利そうですね。自分の場合は、無くてもあまり困らなさそうですが…。
とりあえず、スウィフトは雪山登山では十分使えるピッケルです。
以上
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