キヤノンのフルサイズミラーレスカメラ、EOS Rを購入したのでその感想などを書いていきます。
カメラ・写真撮影を趣味として、本格的に始めてから、約10年ほど経ちました。最初に買ったカメラはキヤノンの『EOS Kiss X2 』という機種でしたので、10年来のキヤノンユーザーということになります。
使用しているメインカメラはEOS Kiss X2→EOS 60D→EOS 6Dと経て、今回の買い物でミラーレス化&新マウントに移行という形になりました。
さて、その新カメラ・使い勝手は如何なものか、印象や使い心地などをみていきましょう
Canon EOS Rを買いました
EOS Rのスペック
こまごまとカタログスペックの比較は普段あまりしないのですが、EOS Rのスペックをさくっと見てみましょう。
【Canon EOS R】
- 3030万画素フルサイズCMOSセンサー搭載(約36.0mm×24.0mm)
- 映像エンジンDIGIC 8搭載
- キヤノンRFマウント
- デュアルピクセル CMOS AF
- 連続撮影8.0コマ/秒
- 4K動画撮影可能
- 視野率100% 369万ドット有機EL電子ビューファインダー
- Wi-Fi、Bluetooth搭載
- バッテリーパックLP-E6N/LP-E6対応
- バッテリーフル充電からの撮影可能枚数・約370枚
- SDメモリーカードスロット×1
- 防塵・防滴構造
- 本体サイズ135.8mm(w)×98.3mm(h)×84.4mm(d)
- 重量660g(SDカード、バッテリー含む)
EOS Rの外観
到着したばかりのEOS R。
登山等で使用してボロボロに傷が入る前に、ピカピカのボディを写真に納めておきました。
正面から。流線型のボディが、このカメラがEOSシリーズであることを特徴づけています。溝の少ないボディは、汚れが詰まったりしにくいのでメンテが楽で良いです。アウトドアで使うとどうしても汚れてしまうので。
背面。グレード的にはEOS 6Dに相当すると思いますが、ボタン類は少なめでシンプルなデザインです。
バリアングル背面液晶は、ぐるっと折りたたんで収納可能。こうすることで、液晶にふいに傷が入らないようガードできます(私はほとんど使いませんが)。
バリアングル液晶をこのように展開することで、ローアングルでの撮影が可能。これまでにない角度から撮れるので、表現の幅が広がりそうですね。バリアングル液晶、無いよりはあった方が良いと思っています。
天板部分も、ダイヤル類が少なくシンプル。なれるまで操作しにくそう…と悪い予感はしていましたが、その通りでした(後述)。
記録媒体はSDカードスロット×1。
デュアルスロットではありません。プロが仕事で使うマシンというよりは、アマチュアが趣味で撮影するカメラという位置づけですね。
でもそれで良いと思っています。俺アマだし。プロのマネしたい願望ないので、個人的にはこれで十分です。SDカードは毎回それなりのを使ってるので、これまで一度もデータ飛んだことありませんし。
電源を落とすとシャッターが閉じて、撮像素子センサーが隠れます。コレ凄く良い!
ホコリとかいっぱい飛んでいるアウトドアの環境でも、気兼ねなしにレンス交換ができます。
電子ビューファインダー(EVF)は、キレイで見やすいです。他社と比べて特段優れているといった感じでもないですが…。
アイセンサーがファインダー内にないのが好ポイント。
アイカップのとこに雪が詰まると勝手にEVF覗いているモードになり、背面液晶が使えない。
— ディーアイ:のぼるひと (@di82mt) November 3, 2018
冬はEVF/ライブビューを手動切り替えにしないとな… pic.twitter.com/eCgfwdMyPc
サブカメラのOM-D E-M5 Mark2はアイセンサーがファインダー内にあるので、雪山で中に雪が詰まってしまうと、勝手にファインダー覗いているモードに切り替わってしまうのです。
雪山で使うカメラのEVFは、アイセンサーがファインダー内にない方が良い!
バッテリーは『LP-E6N/LP-E6』が対応しています。
これまで使っていたEOS 6Dやハイアマチュア/プロ用機であるEOS 5D Mark IVなどと共通の電源。信頼性の高い、実績のある大容量バッテリーです。
EOS Rはミラーレス構造で、一眼レフカメラと比べると奥行きが薄いですが、グリップ部分のボリュームは十分にあり、握り心地良好です。
妻も、「(握り心地が良いので)EOS Rは見た目よりも軽く感じる」と言っていました。
EOS Rを選んだわけ(他のカメラと比較して)
今回メインカメラの入れ替えにあたって、他に候補となったカメラもありました。メーカーは同じでも、ミラーレス化すると対応するレンズマウントも変わるため、別にキヤノンにこだわらなくてもよかったので。レンズ資産のことは一旦置いておいて、新マウント移行も視野に入れながら真剣に考えました。
他の購入対象は『Canon EOS RP』『SONY α7iii』『Lumix S1』あたりです。
Canon EOS RP
これは軽い(440g)のが凄く良いと思いました。登山では軽さが行動範囲を広げてくれるので、軽さも大事な性能です。EOS Rより安いのもポイント。ただし、軽くなる分バッテリーが小型になって性能が落ちてしまうのと、防塵・防滴機構もEOS Rと比べるといくらか簡易的になるとのことなので、山で使う分には信頼性に劣るかな…ということで今回はナシ。
SONY α7iii
ソニー SONY ミラーレス一眼 α7 III ズームレンズキット FE 28-70mm F3.5-5.6 OSS ILCE-7M3K
- 出版社/メーカー: ソニー
- 発売日: 2018/03/23
- メディア: エレクトロニクス
- この商品を含むブログを見る
今回最後まで購入候補だったカメラ。というか、キヤノンからソニーに移行しようとホンキで考えていました。高感度に強いセンサーや、SONYの本気レンズ群は魅力的です。フルサイズミラーレスの中ではサードパーティレンズが最も豊富だし。しかし、α7iiiも一応防塵・防滴構造なのですが、他社と比べると耐水性が弱いとの情報が…。以前持っていたSONYの高級コンデジが割とあっけなく壊れたのも、印象悪かったです。結局、山に持っていっても突然壊れるかも…と、信頼性の部分に多少の疑念があったので、スペックは魅力的でしたが今回は見送る形となりました。
LUMIX S1
素晴らしく魅力的な機種だと思います。見るからに頑強そうなデザイン。山でも頼りになりそう(な気がする)。パナソニック&ライカ&シグマがタッグを組んで誕生したLマウントアライアンスという、強力な連合軍の出現で否が応でも機体は高まります。三社から、これからどんなレンズ&ボディがリリースされるのか、ワクワクしてしまいます。
が、カメラの値段が高い&重いので、購入までには踏み切れず…。
そしてCanon EOS R購入に至る…。
やっぱり自分にはキヤノンのカメラが合っているんじゃないかと思いました。
これまでメインカメラに使用していたEOS 6Dは、山の中で散々ひどい目に遭わせてきた(雪をかぶったり、濡らしたり、マイナス-20℃ぐらいで放置したり)のですが、これまでノートラブルでした。
EOS Rは、グレードというか立ち位置的には恐らくEOS 6Dと同等。自分的にはこれぐらいのグレードのカメラが一番使いやすいです。大きさ・重さとスペックのバランスが丁度良い感じ。(フラッグシップ系は重すぎデカすぎ&エントリー機種は頼りない)
画作り的にも、長年のキヤノンユーザーだけあって、やっぱりレタッチとかもキヤノンの色味がやりやすいです。サブでオリンパスのOM-Dも使っていますが、レタッチの時には、色味が違うからちょっと扱いづらさを感じています(どちらが高画質とかいう話ではなく、慣れとか個人的好みの話)。
これまでの信頼性と慣れた画が出てくるという安心感から、色々迷った挙げ句にEOS Rに決めました。
EOS 6Dと並べてみる
今まで長年に渡り私のメイン機として数々の山行(撮影)を共にしてきたキヤノンのフルサイズ一眼レフカメラ・EOS 6Dと、今回購入したEOS Rを並べてみたいと思います。
左が今回新たに購入したEOS R。
右のボロボロにカメラが長年の相棒、EOS 6Dです。
天板の操作ボタン・ダイヤル等の比較。キヤノンの新ミラーレスカメラ・EOS Rの操作系はボタンが少なく、比較的シンプルな見た目となっています。
これは見た目通り、今まで使っていた6Dとは操作感覚が違ってくるので、結構戸惑うところではありました。
新操作系について
新たにフルサイズミラーレスカメラを作るに当たって、キヤノンの開発陣は新しいカメラに合わせた新しい操作系を作ろうとしたのでしょうか。
モード設定ダイヤルの形状が大幅変更され、『マルチファンクションバー』というけったいな新操作スイッチが入っています。
EOS Rのレビューを見ていると、この操作性に関しては完全に賛否両論。
自分的にも、アリかナシかと聞かれれれば…正直言って…ナシです。
天板周囲のボタンを押して撮影モードやISO感度をパパっと変えられたEOS 6Dと比べて、EOS Rは設定を変えるのにもうひと手間かかる感じ。慣れの問題なのかもしれませんが、第一印象としては新操作系は使いにくい。
かといって、まったく使いものにならないかと言えばそうでもなく、設定をちゃんと合わせておけばなんとか許容範囲内といった感じでしょうか。
使いやすさといった点においては、今後のRFマウント対応ボディに期待です。
EOS R(左)とEOS 6D(右)のダイヤル類。撮影モード変更の際、EOS Rは[MODE]のスイッチを押した後、AvとかMとかを背面液晶を見ながら変更しなければならない。EOS 6Dはモード設定ダイヤルと電源ボタンが一つにまとめられていますが、EOS 6Dではダイヤルと電源スイッチが別になっています。この操作系の違いは戸惑いの元…。
EOS Rサンプル画像
おわりに
メインカメラはフルサイズ、サブはマイクロフォーサーズといった、2マウントでの運用をしています。
長年ボロボロになるまでに酷使してきたフルサイズ一眼レフ・EOS 6Dの後釜とすべく、EOS Rを購入しました。
購入の決め手は、最新の機能!とかではなく、「キヤノンのカメラは長年過酷な(山の)環境で使用してきて大丈夫だったから」という信頼性が大きなウエイトを占めました。
自分の用途では、カメラで撮影するものの殆どが登山やクライミングの写真です。
決して軽くはなく、嵩張るカメラを苦労して現地に持っていって、「厳しい環境では動きませ~ん」ではお話になりません。
「軽いけどすぐブッ壊れるカメラ」や、「隅っこを等倍で見ても解像しているけどクソ重いカメラ」は、個人的には必要ありません。
ちょうど自分のニーズに合っていると感じたEOS Rには期待しています。今後、長期に渡って使用してみて、山遊びのお供に最適なカメラかどうか確かめていきたいと思います。
※EOS Rと一緒に買ったものや、使用しているアクセサリー類についての記事
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