オリンパスのマイクロフォーサーズのレンズ、2本目を購入しました。
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROというレンズです。
オリンパスフラッグシップレンズ群である『PRO』シリーズの、便利ズーム(高倍率ズーム)というカテゴリーに属する製品です。
今回は、手元に届いたM.ZUIKO 12-100mm F4 PROの外観と、購入した理由についてダラダラと書いていきたいと思います。
便利ズームレンズ、M.ZUIKO 12-100mm F4 PROを買いました【オリンパス】
OM-D E-M5 Mark II + M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
現在使用中のカメラボディはOM-D E-M5 Mark IIで、本体と一緒にM.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PROというレンズを買いました。その時「フルサイズ(Canon)のレンズも一式持っているし、マイクロフォーサーズのレンズはしばらくこれ1本でいいかな」なんて思っていましたが、いつの間にか、今回紹介するレンズをポチってしまいました。M.ZUIKO 12-40mm F2.8 PROと焦点距離が一部被っているというのに…。
様々なレビューでベタ褒めされ、作例を見ていていたらどうしても物欲が抑えきれなくなってしまいました。後悔はしていません。
では、これからM.ZUIKO 12-100 F4 PROについて記していきます。
スペック
★M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PROのスペック★
メーカー:オリンパス
対応マウント:マイクロフォーサーズマウント
焦点距離:12-100mm(35mm換算24-200mm)
開放口径比:F4(ズーム全域)
最大撮影倍率:ワイド端0.3(35mm換算0.6倍)、テレ端0.21倍(35mm換算0.42倍)
フィルター経:72mm
大きさ:77.5(経)×116.5mm(全長)
重量:561g
価格:131,850円(2018年9月25日 Amazon.jp価格)
★防塵防滴設計
★レンズ内手ブレ補正あり。対応ボディで、最大6.5段分(OM-D E-M1 firmware ver.4.0、 E-M5 Mark II firmware ver2.0以降のボディ)
外観
金属製の高品質な銅鏡。カッチリとした作りが高級感を醸し出しています。
高画質高倍率ズームとして考えれば小型軽量なのかもしれませんが、マイクロフォーサーズのレンズとしては大きく、重いです。
マウント部はフラッグシップ系のPROレンズだけあって、しっかりとした感触の金属製。
スペック上の重量は561g。家にある秤で計測すると566gと出ました。ほぼカタログ通り。カタログ値はリアレンズキャップもを外した値?
M.ZUIKO 12-40mm F2.8 PROで気に入らなかったレンズフードのデザインが改善されています。脱着ボタンの出っ張りがなくなり、不意に押されないような形になっていました。
M.ZUIKO 12-100 F4 PRO付属のレンズフードを装着した図。
ズーム時のレンズ全長の変化
これは広角端(12mm)のレンズ全長。
望遠端(100mm)までズームすると、銅鏡の全長が結構伸びます。
望遠ズーム時、レンズの繰り出し時は重くもなく、軽くもなく、適度なトルク感があります。また、レンズを下に向けて移動していても、勝手に銅鏡が伸びてくるようなことはありません(CanonのEF24-105mm F4は勝手に伸びてくる)。
AF/MF切り替え(フォーカスクラッチ)
オートフォーカス(AF)設定時。
マニュアルフォーカス(MF)にしたい時は、上の写真のように、ピントリングを手前にカチッとスライドさせることでMFに切り替わります。
上の写真では少々わかりにくいので、GIFで。
『フォーカスクラッチ』というシステムですが、AF/MFの切り替えがスムーズで、非常に使いやすいです。
M.ZUIKO 12-100mm F4 PROと他レンズ比較画像
今回購入したM.ZUIKO 12-100mm F4 PROを他のレンズと比較してみます。
M.ZUIKO 12-40mm F2.8 PRO
左がM.ZUIKO 12-40mm F2.8 PRO(382g)
右がM.ZUIKO 12-100mm F4 PRO(561g)
M.ZUIKO 12-40mm F2.8 PROも、マイクフォローサーズレンズとして考えると大きくて重めですが(オリンパスのフラッグシップシリーズだけあって)、12-40mm F2.8と比べて12-100mm F4は1.5倍ほども重く、レンズ全長も明らかに長いです。
小型軽量システムが売りのひとつであるマイクロフォーサーズでは、12-100mm F4を装着すると、ほとんどのボディではレンズが大きくて不釣り合いな見た目になってしまいます。
逆に、OM-D E-M1シリーズなど、大きなフラッグシップボディとは見た目的にも相性が良さそうです。
フルサイズ用ズームレンズ(Canon EFレンズ)
こちらはキヤノンのフルサイズ用レンズ(小三元と呼ばれるF4通しのズームレンズです)。
EF24-105mm F4L IS USM(670g)
EF70-200mm F4L IS USM(760g)
2本で焦点距離24-200mmをカバーするレンズの重量を合計すると1430gとなります。
35mm換算24-200mmの焦点距離を1本でカバーする、オリンパスのM.ZUIKO 12-100mm F4 PROは重量561g。
キヤノンのEF24-105mm 4L IS USMとEF70-200mm F4L IS USMの2本分の焦点距離をカバーしながら、重量比較で869gも軽量です。
マイクロフォーサーズの利点である、システムの小型・軽量化を遺憾なく発揮できるM.ZUIKO 12-100mm F4 PROは、単体ではマイクロフォーサーズレンズとして重量級ですが、フルサイズ用のレンズと比べてみると、装備の軽量化にかなり貢献してくれそうですね。
まぁ、システムによって利点・欠点はあるので、単純にこれだけでどちらのシステムが優れているか(フルサイズ・マイクロフォーサーズ)比較はできないんですけどね~。
作例
M.ZUIKO 12-100mm F4 PROで実施に撮影した作例をご紹介したいと思います。
広角端12mmで撮影(35mm換算24mm相当)
前の写真を撮影した場所と同じアングルで、望遠端100mm(35mm換算200mm相当)までズーム。前の写真と見比べると、びっくりするほどアップで写せます。
広角端12mm(35mm換算24mm)で撮影。
前写真と同じ位置から望遠端100mm(35mm換算200mm)で撮影。
高倍率ズームというと、便利だけど画質が犠牲になっているというパターンがほとんどですが、12-100mm F4は高倍率の便利ズームとは思えない高画質。
一般的に便利ズームが最も苦手としているのは、望遠端の開放画像。12-100mm F4は広角端の開放(100mm F4)でも高画質で驚きます。
M.ZUIKO 12-100mm F4 PROの広角端で絞り開放で撮った写真。
上の写真の中央部を等倍トリミング。開放からでも十分実用的です。
ワイド端では、レンズ先端ギリギリまで寄って撮影できます。ワイド端12mmの最大撮影倍率は0.3倍(35mm換算0.6倍相当)。ワイドマクロ的な使用が可能です。
テレ端100mmで撮影。最大撮影倍率は0.21倍(35mm換算0.42倍相当)。マイクロフォーサーズで開放F値が4だと、広角側はなかなかボケないです。でも、望遠端で近づけば背景が分からなくなるほどボカすことが可能です。
このレンズの利点・欠点
最後に、オリンパスの高倍率ズームレンズ、M.ZUIKO 12-100mm F4 PROの持つ利点と欠点をまとめてみます。
M.ZUIKO 12-100mm F4 PRO強み
★8.3倍の高倍率ズーム
焦点距離が12-100mm(35mm換算24-200mm)と、倍率は約8.3倍。レンズ交換の手間を減らし、シャッターチャンスを逃す可能性を減らせます。
★ズームスタートが12mm(35mm換算24mm)
多くの高倍率ズームレンズの広角端は35mm換算で28mmスタートとなります。28mmだと、風景を撮る際には「もう少しだけワイドで写したい…」と思うことがしばしばあるので、24mmの画角は風景撮影で大活躍します。
★便利ズームなのに開放から高画質
絞り開放から全ズーム域が実用範囲内なので、薄暗い環境などで、絞り開放で使うことに問題がありません。 画質を高めるため、ブレのリスクを覚悟しながらF値を絞り込まなくても良いわけです。
★開放絞り値がF4固定
F値が固定でないレンズは、ズームするにしたがってF値がどんどん大きくなる…ということがありますが、このレンズでは12-100mmの全焦点距離を通して、開放F値が4で固定されています。開放で撮影する時、ズーム時にF値が変化しないのは使いやすいです。
★高品位なデザイン
金属製の銅鏡は高級感があり、所有欲を満たしてくれます。銅鏡が伸びるタイプのズームレンズですが、レンズを下に向けても勝手にレンズが伸びてくることがなく、ストレスを感じません。ピントリング、ズームリングの操作感も快適です。
★業界最強レベルの防塵・防滴
オリンパスお得意の防塵・防滴機構搭載。業界最強レベルの耐水性で、雨の中の撮影でも問題なしです。
※濡れる場所での使用は自己責任でお願いします。
★強力な手ブレ補正機能
対応ボディ(OM-D E-M1 firmware ver.4.0、 E-M5 Mark II firmware ver2.0以降)で使用すると、レンズ内内蔵+ボディ内の手ブレ補正と合わせて、約6.5倍の手ブレ補正効果を実現。頑張れば三脚を使わず、秒単位でブレずに写真撮影できるらしいです。
★フルサイズと比較すると小型・軽量
フルサイズ対応レンズで言えば、24-105mm F4と70-200 F4の2本分の焦点距離を、マイクロフォーサーズ規格のM.ZUIKO 12-100mm F4 PRO(35mm換算24-200mm)は1本でカバーできます。フルサイズと比べればレンズ自体も小型で、更に2本分を1本の焦点距離でカバーできるので、装備の軽量化に貢献します。
M.ZUIKO 12-100mm F4 PROの欠点
★他のマイクロフォーサーズレンズと比較すると大きく、重い
フルサイズ用のレンズと比較すると軽量ですが、マイクロフォーサーズマウントの他レンズと比べると、かなり大型で重量級のレンズです。お手軽にどこでも持ち運ぶ…というような大きさ/重さではなくなってしまいます。
★広角側ではあまりボケない
絞り開放F4という値は、ボケ量が少ないマイクロフォーサーズのカメラでは、あまり大きなボケは期待しない方が良いかもしれません。望遠ではそれなりにボケますが、広角側ではそれなりに寄らない限りは、あまりボケません。
★価格が高い
価格が約130,000円です。同じくオリンパスのPROシリーズ標準レンズ、M.ZUIKO 12-40 F2.8 PROが約80,000円であることを考えると、M.ZUIKO 12-100mm F4 PROはマイクロフォーサーズのレンズの中では結構な高額レンズです。
カメラについての関連記事
しばらく使用してみたあとの同レンズ記事です。