先日OLYMPUSのミラーレスカメラ、OM-D E-M5 Mark IIを(12-40mm F2.8レンズも)沢登りで水没させて故障させてしまいました。
そんな時、入っててよかった保険サービス!
沢登り用カメラの水没故障とその後についての顛末を記していきたいと思います。
OM-D E-M5 Mark IIの浸水故障と保険対応
沢登り中に起きた悲劇
2019年8月11日、長野県の南木曽町にある柿其渓谷で沢登りをしてきました。
沢登りでの写真撮影は、カメラが濡れてしまうリスクがかなり高いので、耐水性に優れたオリンパスのOM-D E-M5 Mark IIというカメラをいつも使っています。
沢では毎度のことですが、水しぶきを浴びながらの写真撮影。カメラは濡れていますが、途中までは完全にノートラブルでした。
この後、カメラをザック上部のポケットにしまいました。
そして、背負っていたザックを一旦下ろしてあれやこれややっている間に、ザックが半ば水没した状態で水中一回転。
カメラを入れていた上部ポケットに浸水が発生し、ポケット内部がプール状態に(水没後、いくらか時間が経過してから気づいた)。
その後撮影をしようとしてカメラを取り出してみたら、レンズ内部にも浸水しているのに気づきました。ひと目で「これはヤバい状態」ということを認識。その時カメラは瀕死の状態でした。
故障状況
オリンパスのOM-DとPROレンズは高い耐水性も売りになっているので、外部から水が入りにくい構造となっています。
状況から推測すると、カメラが完全に水に浸かった影響で、マウント部分からじわじわと水が侵入。カメラの核となるセンサー部分や、耐水性のないレンズの後玉へと浸水が伝っていったことが、今回の故障原因であると考えられます。
【症状】
【OM-D E-M5 Mark II】
内部への浸水。センサー部分への水滴の付着。ビューファインダーの曇り。
バッテリー室、SDカードスロットへの浸水。バッテリー、SDカード共に濡れた状態。
乾燥させたあと、バッテリーを入れた状態で電源をONにしても反応はないが、軋むような起動音あり。通電はしている?
電源をOFFにしても起動音はなり続ける状態。バッテリーを外すと音は消える。
当然、外部からの操作は全く受け付けない。
【M.ZUIKO 12-40mm F2.8 PRO】
前玉、後玉に水滴がびっしりと付着している状態。
水滴が多すぎて、まともなイメージの撮影は不可能。
長期間乾燥を続ければ水滴は消失する可能性はあるが、防滴シーリングの影響で時間がかかりそう。水滴が消失したとしても、水滴の跡がレンズに残るため、画質による影響は避けられない。
電子部品の生死に付いては、OM-Dが完全に操作を受け付けていない状態なので確認不可。
入っててよかった水没対応保険
浸水の影響で完全に復旧不可能な状態となってしまったカメラ・レンズ。絶望的な状況と思いきや、救済策ありです。
OM-D E-M5 Mark IIを購入した時、すでに沢登りで使う予定でした。そのため、水没のリスクを考えて『保険』に入っていました。
アマゾンがヤマトロジスティクスと提携して販売している、『クロネコ延長保証』というサービス。カメラ・ビデオカメラ対応の3年間補証プランというものに、カメラ購入時に追加料金を払って加入していました。
自然故障だけでなく、落下や水没などの物損故障も対応する保険サービスとなっています。
OM-D E-M5 Mark II + M.ZUIKO 12-40mm F2.8 Proレンズキットを購入したのが2018年の5月28日。保険の加入も同日で、保証期間は3年間。
OM-D E-M5 Mk2レンズキット:129,958円
3年保証プラン:11,380円
問い合わせ開始から対応
2018/5/28 OLYMPUS OM-D E-M5 Mark II 12-40mm F2.8 PROレンズキットを購入。クロネコ延長保証も同時加入。
2019/8/11 沢登り中にカメラが水没故障。
8/12 カメラを購入したAmazonを通して、今回加入していた保険会社であるヤマトロジスティクスに故障の連絡。
8/13 ヤマトロジスティクスから、保険についてのメール連絡。故障状況・症状についての質問あり。
詳細な故障状況について、その日のうちにメールで返信しました。
クロネコ延長保証の免責事項について、気になることがあったので、メールの返信に合わせて質問。
気になっているのは以下の項目。
・今回の故障は沢登り中に発生。
・保険の免責事項の中に「メーカーが定める想定された用法を超える過酷な使用に起因する故障及び損害」という項目があり、水濡れのリスクの高い沢登りはその「過酷な使用」に当てはまるのかどうか。
・沢登りが「過酷な使用」に当てはまるとしたら、アウトドア活動と撮影における「過酷な使用」の線引はどのように行っているのか。
今回、カメラの故障は沢登り中に発生したことを正直に伝えていました。もし「そんな条件でカメラを使うお前が悪い」とか言われたら悲しいので、「じゃあどこまでの仕様ならOKなのさ?」ということもハッキリさせておきたかったわけです。
8/15 ヤマトロジスティクスから返信。
・問い合わせに対して、防滴・完全防水などの規格があるので、その規格によって案内が変わる。
・ヤマトロジスティクスはその資料を持っていないので明確な案内は不可能。
・修理依頼品の送付方法を連絡するので、ヤマトの窓口から「着払い」で送ってほしい。
保険会社であるヤマトロジスティクスでは「過酷な使用」については判断はできず、メーカー(今回の場合ではオリンパス)の修理部門が故障したカメラを診断して判断を下すようです。
8/16 水没故障したOM-Dとレンズを着払いにてヤマトロジスティクスの窓口へ発送。
8/27 ヤマトロジスティクスから連絡。
・メーカー診断の結果、修理は不可能。
・ヤマトロジスティクスのサービス規定に基づき、代替品(新品の同機種)を提供する。
・代替品(新品の同機種カメラ)は、延長保証をつけることはできない。
・今回故障して修理依頼に出したカメラの返却はできない。
・この提供を以て、今回加入していた保証を終了する。
代替品(新品のOM-D E-M5 Mark II+M.ZUIKO 12-40mm F2.8 Pro)の送付先を連絡して欲しいということだったので、その日のうちに自宅の住所をメールにて返信しました。
8/30 Amazonからの荷物が自宅に到着。
購入から1年以上経過しているので、いくらか自己負担金が発生するかと思いましたが、 請求はなし。購入時よりカメラの価格が下がっている為?
保険期間中、物損保証が効くのは1回きりなので、次に壊した場合は、自腹で修理もしくは新品の購入が必要となります。
次は水没させないように気をつけていきたいです。
OM-D E-M5 Mark II耐水性の限界について
沢登りなど、水濡れが想定される環境での使用について、OLYMPUSのOM-Dシリーズには高い信頼性を置いていました。
しかし、OM-Dは高い耐水性を持っているものの、「完全防水ではない」ので、当然ながら水濡れの許容範囲については限界があります。
【個人的な感覚での、OM-Dの耐水許容範囲】
・シャワー、雨など、水がかかる状況での使用
→問題なし【◯】
・カメラを半分水に浸けた、言わば半身浴状態での使用
→何度か行ったが、トラブルなし。しかし今後も大丈夫な保証はない【△】
・カメラが完全水没した状態
→マウント部、バッテリー室、SDカードスロットへの浸水あり【×】
ちなみにSDカードは、信頼のSanDisk(サンディスク)・Extreme PRO(エクストリーム・プロ)を愛用。
今回の水没事故でSDカードスロットに浸水があり、SDカードも水濡れ状態でしたがデータは無事でした。
これまでもエクストリーム・プロはノートラブル。これからもエクストリーム・プロを使い続けるでしょう。
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