アークテリクスのオールラウンドザック【アルファ AR 35L】

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アークテリクス(Arc'teryx)が放つ本気のオールラウンド・バックパック。アルファ AR 35。

冬季アルパインクライミングから、夏のハイキングまで、これひとつで多くの状況で対応できるステキな登山用のザックです。

アルパインザックが大好きな自分は、同じようなザックを持っているというのに、物欲に負けて買ってしまいました。せっかく買ったので、詳細を記事にまとめてみたいと思います。

 

アルファ AR35 バックパック

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製品特徴・詳細

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容量:35L

重量:1.17kg

高耐久ナイロン生地(タフさが売り)

冬季クライミング装備を装着するアタッチメントあり

シンプルで軽量

ロック・アイス・アルパインクライミング向け、オールラウンドに使用できるバックパックです。

シンプルな形状なので、クライミング以外のハイキングや登山でも問題なく使用可能です。

 

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かなりミニマルなパーツでアイスツールがしっかりと固定できるようになっています。グローブをした状態でも、アイスツールの着脱は特に問題はありませんでした。

 

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フロントのバンジーコード(ゴムひも)でアイゼンや脱いだアウターなどを留めて置くことが可能。

 

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背面はシンプルです。汗が抜けにくいので、夏場などに使うと背中が結構蒸れてしまう可能性はあります。

 

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ウエストベルトはアークテリクスのハーネスにも通じるものがあるデザイン。幅広で腰をサポートしてくれます…が、アルパインザックなので過度な期待は禁物。基本は肩で(パワーで)担ぐタイプです。

ウエストベルトの取り外しは不可。

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クライミングのときはこのようにセットしておけば邪魔になりません。

 

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雨蓋の固定は、プラスチック製のフックを雨蓋側のループに固定する仕様。革新的…なのかもしれませんが、正直コレはあまり使い勝手が良くない。よくあるバックル形状ので良かったような…。耐久性を重視するなら、アセンジョみたいな金属製のフックのほうが使いやすいような気がします。最初は使いにくいですが、慣れればまぁ…普通に使えます。

 

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雨蓋のポケットは2箇所。上側にはサングラス、ヘッドライト、ティッシュなどよく使う小物類を中心に。裏側のポケットには地図やルート図など、嵩張らないものを収納しています。

 

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本体はシンプルな一気室ですが、中にある程度の大きさのポケットがあります。財布、スマホ、家と車の鍵などを入れています。よく似たザックのパタゴニアのアセンジョニストパックは、辛うじてスマホと鍵が入ったぐらいなので、アルファAR35の小物ポケットは収納力があって嬉しいです。

 

アセンジョニストパックとの比較

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左が妻のアセンジョ30、右が私のアルファ35

私はアルファ AR 35の他に、パタゴニアの(アルパイン)クライミング用バックパックの定番であるアセンジョニストパック(40L)も持っています。妻はアセンジョの30Lを使っています。

軽くて大変に素晴らしいバックパックなのですが、いくつか不満点が。

  • 雨蓋の容量が少ない。
  • 内ポケットの容量が少ない(スマホぐらいしか入らない)
  • 雨蓋が一本締め(個人的に二本締めが好み)

などがあります。要するに、小物を入れておくスペースが少ないので、ガチなクライミングならともかく、ハイキング等の気軽な登山にはチョット使いにくいのです。

アルファ AR 35は、本格的なクライミングに対応する一方で、ポケット類がアセンジョよりも大きかったりするので、アセンジョで抱いていた不満点を解消してくれています(その代わりアセンジョよりもいくらか重い)。

アセンジョ30…670g

アセンジョ40…920g

アルファAR 35…1170g

硬派にクライミングのことだけを考えるならパタゴニアのアセンジョニストパックがオススメで、ハイキングなどにも使いたいならアルファ35の方が使い勝手は良いとうのが、個人的な感想です。

 

実際に使ってみて思ったことなど

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着用場面(1)

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着用場面(2)

アルファAR 35を購入してから実際に何度か使用してみました。シンプルなアルパイン用ザックですが、小物を収納するポケットもいくつかついているので、クライミングをしない登山でも十分に使えます。35Lというサイズは大きすぎもなく、かといって小さすぎでもなく、絶妙な容量が素晴らしいと感じています。

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上記の写真では、日帰りアイスクライミング用の装備をザックの中にしまい込んでいます。

  • 冬山日帰り装備+ビレイパーカ
  • ハーネス&ガチャ類(クライミングギア)
  • ヘルメット
  • アイゼン
  • 50m 9.4mmロープ

以上が中に入っています。 

35Lという表記ですが、押し込めば結構いろいろ詰め込める印象です。ロープとかアイゼンとかを外付けにすれば、もっと多くの装備を収納できそうです。 

今どきの軽量な登山用品装備だったら、夏山登山で1泊2日のテント泊装備ぐらいだったら入ってしまいそうです。

 

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もちろん登山でも使用

35Lだと日帰りハイキングではちょっと容量が大きめですが、バーナー持ったりしてちょっと豪華なランチを楽しんだり、カメラ&交換レンズ数個を持って写真撮影を楽しんだりするのに余裕のあるサイズだと助かります。

 

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沢登りにも何度か使用しましたが、使用感は上々

沢で使うにはちょっとオシャレ過ぎ(ブランドイメージ的に)なのですが、シンプルなザックは濡れても重くなりにくいし、生地が丈夫なのでラフに使っても大丈夫だし、やっぱり良いものは良いのです。あと、アルファAR35は完全防水ではないので、防水のスタッフサックは必須です。

 

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クライミング以外の冬山登山にも

夏山(無雪期)よりも装備が増える冬山登山では、やはり日帰りでもザックの容量は30L以上ほしいところ。ピッケルやアイゼンの外付けも可能なデザインなので、アルファ AR 35は冬山登山にもオススメ。

 

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アルファ AR 35はAR(オールラウンド)というだけあって、とりあえず登山でもクライミングでも、夏でも冬でも、日帰り(または小屋泊まり)だったら、ザックはコレひとつ持っておけば十分なんじゃない? と思うほど気に入っています。

欠点は、値段が高いこと。あと、ワンサイズ展開なので、小柄な女性にはちょっと合わない可能性があることか…。

 

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www.dimountainphotos.com