【スイス最高峰】モンテ・ローザ Dufourspitze 4634m

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ヨーロッパ・アルプスで有名な国のスイス。そのスイスで最も高い山がモンテ・ローザです。

以前に行ったモンテ・ローザ登山について記事にしてみました。

 

場所:スイス、ツェルマット、モンテ・ローザ

登山日:2015年7月9日~7月11日

登山タイプ:雪山、山小屋泊

メンバー:ディーアイ(ソロ)

 

モンテ・ローザ登山

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概要

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モンテ・ローザ(Monte Rosa)はスイス・イタリアの国境に跨る両国の最高峰です。

モンテ・ローザにはいくつものピークがあり、その中で最も標高の高いピークがデュフールシュピッツェ(Dufourspitze)で、4634m。ヨーロッパアルプスではモン・ブラン(4810m)に次いで第2位の高さとなっています。

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いくつものピークを持つモンテ・ローザですが、目指すピークやルートによって出発地点が異なります。最高峰のDufourspitzeを目指す場合、スイスのツェルマットから出発するのが最短です。

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Normal Route

 

アクセス

ツェルマットのゴルナーグラート(Gornergrat)方面へ向かう登山電車利用。ゴルナーグラート手前の停車駅であるローテンボーデン(Rotenboden)で下車。

ツェルマットからの電車始発時間は7:00でした。

料金(往復) 38CHF(Half Fare Pass使用)

Rotenbodenからトレイルを辿り、コースタイム4時間ほど(結構キツめ)でモンテ・ローザの登山出発点となるモンテ・ローザ小屋(Monte Rosa Hutte)に到着できます。

 

登山1日目

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7:00の始発電車に乗る。最初の日はコースタイム4時間のトレイルを辿りモンテ・ローザ小屋に行くだけなので、始発である必要はなかったのですが、早発ち早着きが身に染み付いていたのと、山で長い時間を過ごしたかったので…。

 

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ゴルナーグラート行きの電車。リッフェルホルン(Riffelhorn)が特徴的なローテンボーデン駅で途中下車。

 

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爽やかなトレイルから始まります。

 

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ゴルナーグラートの尾根をトラバースするように付けられたトレイル。写真の左上に見えている山が今回の目的地であるモンテ・ローザ。

 

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スイスのトレイルは基本的によく整備されていてわかりやすい標識が各所にあります。

モンテローザ小屋(Monte Rosa Hutte)に通じるトレイルは青い標識(アルパイントレイル)という区分だそうです。アルパイントレイルは、危険度が高かったり難易度が高かったりする道という認識です。経験豊かなハイカー向け。時に本格登山用の装備が必須。

 

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歩いていくにつれ、モンテ・ローザが近づいていく。

 

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氷河に立て掛けられたハシゴがナイス。これぞアルパイントレイル。

 

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モンテ・ローザ小屋を目指して氷河上を歩いていきます。氷河をある程度詰めて左にある尾根というか斜面に取り付くイメージ。

 

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クレバス。落ちたら死ぬかもしれないヤツ。氷河下部のクレバスは見えている(雪に隠されていない)ので、近づかなければ大丈夫。

 

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氷河地帯を越えたら、岩山に付けられた急傾斜のトレイルを登っていきます。一部ロープあり。

 

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モンテ・ローザ小屋が見えてきました。日本の山ではコースタイムを下回ったことはないのですが、小屋まで4時間というコースタイムはオーバーしていました。スイスのトレイルは日本と比べてコースタイムキツめな印象です。

 

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素晴らしいロケーションにある美しい山小屋、モンテ・ローザ小屋(Monte Rosa Hutte)。ピークは目指さず、ここを目的地にしても良いぐらい。

宿泊費用は朝夕食付きで一泊85CHFぐらいだったはず。

夕食は16:30から。朝食は2:00か7:00の時間選択可能です。

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モンテ・ローザ小屋の内部

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ベッドルーム

 

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モンテ・ローザ小屋で、本日山から降りてきたという人たちと喋りました。その人たちはなんと、昨日から登り始め暗くなる前に小屋まで下りてこられず、風を避けるためにクレバスの中でビバークしたという話。「夜は凄く寒かった…」とのこと。 そんな目には遭わない様に、昼寝の後1時間ほどかけて山小屋上部の岩稜部を偵察に行きました。明日は真っ暗なうちからスタートするので、どこをどうやって登っていくのか確認しておくと迷って時間のロスを防ぐことができます。

 

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翌日の登山に対して不安と期待が入り交じる感情を抱きながら、ダン・ブランシュの向こうへと沈んでいく夕日を眺めていました。

 

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夕日色に染まるリスカム(Lyskamm)4527m。

 

登山2日目

朝食は2:00。食欲はあまりなかったですが、ビュッフェ形式(シリアルとかパンの質素なものですが)を、シャリバテ予防にできるだけ胃に押し込み、準備を整えます。

2:45出発。外は真っ暗。すでに何組かのパーティは出発していた。

正しい道なんてあって無いような岩場を、昨日下見した地形を思い出しながら適当に登っていきました。氷河に行き当たったところで、アイゼンを履く。

雪が出てくると先行者のトレースがあり、なんとなくどこを歩いていくのか判別が付く感じ。

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夜明けが近づき、少しずつ明るくなってきました。 

 

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傾斜が緩く、周囲にクレバスのない休憩適地。

 

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いよいよ夜明け。周囲の山々が太陽に染められていきます。

夜の3時前から歩いているので、夜明けを迎えた段階でそれなりの時間行動しています。

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Dufrourspitzeへのルートは、氷河を最後まで詰め上げるか、途中で尾根に乗るかの二通りあるようです。

以前チェックした記録は尾根通しに山頂へと向かっていたので、私も尾根道を選択。写真のガイドパーティは氷河を詰めていくルートを歩いていました。

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人と比較すると、氷河の巨大さとスケール感が分かります。

 

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尾根に取り付く。このへんでバテてきたのと、酸素が薄いのもあって休み休みでしか進めません。数歩歩くことに立ち止まって呼吸を整える必要がありました。

 

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尾根に乗ると、一段と見晴らしが良くなります。

 

痩せた尾根上に、雪壁、雪稜、岩稜が出てくる本格的MIXルート。こんな尾根をしばらく進みます。

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これ以上登るところがなくなったら、そこがヨーロッパアルプス第2の頂。Dufourspitze(4634m)に登頂しました。

登頂の喜びをじっくり噛み締めたいところですが、山頂は狭く、見ると反対側からガイドパーティらしき登山者たちが登ってきているので、あまり長居はできません。

 

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山頂からの景色。

奥に見える雪のピークの山頂部に見える人工物は、ヨーロッパ最高所にある山小屋、マルゲリータ小屋。

 

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山頂からの景色。登ってきた岩稜。

 

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モンテ・ローザ山群第二のピークNordend(4618m)。下山中の単独登山者が見える。

 

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Dufourspitze山頂から奥側に進んだ先にあるルンゼ。ルンゼ内にフィックスロープがあり、そこを下ってきました。DufourspitzeとNordend間のコルに降り立つことができます。

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Nordendから下ってきた単独の登山者と会いましたが、彼はこのあとDufourspitzeも登りに行くとのこと。私はすでにお腹いっぱいなので、下山します。

 

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Dufrourspize-Nordendのコルから、氷河を見ろしたところ。クレバスによって迷路のようになっている箇所があります。

 

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クレバス帯の間を縫うように付けられたトレース。

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パッと見は止まっているようですが、現在進行系でゆっくりと動いている氷河。

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クレバスをジャンプして飛び越える場面もあり。

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氷河エリアを抜けると、ゴロゴロとした岩場。安全地帯まで戻ってこれて、ほっと一息。眼下にはモンテ・ローザ小屋が見えています。

 

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山小屋まで戻ってきました。2:45頃に出発して、12:45頃戻ってきたので、約10時間行動でした。

この日のうちに麓のツェルマットまで戻ることもできましたが、別にタイトに予定を組んでいた訳でもなかったし、山小屋にも部屋の空きがあったのでのんびりもう一泊してから下山することに。

 

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登頂祝いに奮発して山小屋で注文した食い物とビール。

 

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ビールが美味くなる景色。登山の後の心地よい疲労感を感じながら、絶景を楽しむ。

 

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夕日に照らされる氷河。

 

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ダン・ブランシュに夕日が沈む。

 

登山3日目

朝食は7:00でお願いしていたのでゆっくり寝ていても良かったのですが、朝日に照らされた山が見たかったので早めに起床。

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モンテ・ローザ小屋からご来光は見えませんが、マッターホルン等の山々が赤く染まるのを見ることができます。

 

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マッターホルン東壁。山頂部から光があたり、徐々に全体が明るくなっていきます。

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ダン・ブランシュ

 

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オーバー・ガーベルホルン

 

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のんびりと朝食を食べたあと、下山にかかります。この日はコースタイムで4時間のトレイルを歩き、Rotenbodenから電車に乗ってツェルマットに戻るだけ。

 

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トレイルからモンテ・ローザを振り返る。良い山でした。

 

Rotenbodenにかなり近づいたトレイルで、「歯が痛い」と困っていたフランス人のオネーチャンがいました。ちょうど手持ちの鎮痛剤があったので、分けてあげたら感謝されました。

そのオネーチャンから「私たちは今日中に街に下りるけど、あなたはこれから予定はあるの?」と聞かれたので「下山したらすぐに宿を探したいです。明日はザース・フェーに行く予定なので情報収集もしないとですね。それでは」と答えて先を急ぐ。

後で考えてみたら、フランス人のオネーチャンと仲良くなるチャンスだったかもしれません。その時の欲求とか次の山のこととか考えてたせいで、自分で交流の機会とかをバキバキに破壊しているのに気づいたのは、ツェルマットに戻ってから。

 

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トレイルの脇で見つけたエーデルワイス。

 

 

 

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