DUG HEAT-Iを使っています【クッカー・コッヘル】

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山のブログ『のぼるひと』作者、ディーアイが何年も使っているクッカー(コッヘル)を紹介します。

DUGというブランドが出しているHEAT-I(ヒート・アイ)という製品です。ちなみにHEAT-1(ヒート・ワン)と誤表記されていることがありますが、メーカーサイトでは1(いち)でなくてI(あい)でした。

 

DUG HEAT-Iを使っています【クッカー・コッヘル】

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一般登山からクライミングまで、数年間愛用し続けたクッカー(コッヘル)。ラフに扱ったりもしたのであちこちボコボコです。ですが、まだまだ使えます!

 

スペック

重量 206g

素材:アルミニウム(ハードアノダイズド加工)

容量:約1L

特徴:鍋底に『ヒートエクスチェンジャー』というジャバラ状の金属パーツが装着されており、バーナーからの熱を無駄なく効率的に利用できます。それにより素早く、低燃費に湯沸かし(調理)が可能となります。

 

端的に表現してしまえば『瞬間湯沸かし器』として有名なジェットボイルのパチモン後発品。

ジェットボイルと違う点は、ジェットボイルが固定式バーナーなのに対し、HEAT-Iは好きなバーナーが使えるということ(直噴型が良い)。

 

バーナーのヘッド形状(直噴型とか)はこちらの記事参照。

 

HEAT-Iの外観と特徴

DUG HEAT-Iの外観を詳細に見ていきましょう。

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ステンレス製ハンドルは折りたたみ可能で、コンパクトに収納可。シリコンカバーが巻いてあるので熱くなりません。

 

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内側には0.25Lごとに目盛りが付いています。地味に便利。100g刻みだと尚良し。

 

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クッカー(コッヘル)の底部には、この製品のキモである『ヒートエクスチェンジャー』が搭載されています。

バーナーから出た炎(熱)をヒートエクスチェンジャーが無駄なく吸収することにより、素早い湯沸かし(調理)が可能となります。「素早い」というのは、それだけ使用する燃料が少なくなるということで、必要な燃料(ガス)が少なくなる分、燃料を少なくすることができ、トータルでの軽量化やバーナーのランニングコストを抑える効果が期待できます。

 

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鍋の蓋(ラフに使いすぎでちょっとガタってますが)は、シンプル。蓋のツマミは正直いただけません。小さい上に、勝手に倒れてきてしまい使いにくいです。ここは不満点。

蓋には湯切り用の穴も空いています(使ったことないですが)。

 

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DUG HEAT-Iの中には250のOD缶(中間サイズ)がピッタリとスタックできます。

 

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SOTOのウインドマスター、4本ゴトク、予備の着火装置(ファイアスターター)がギリギリで収納できます。

愛用のバーナー、ウインドマスターについての記事はこちら。

 

HEAT-Iを買った理由

当時ハマっていた冬山での装備の軽量化のために、「削れる重量を削りたい」という思いから、熱効率型クッカーであるHEAT-Iに手を出しました。

クッカー(コッヘル)単体でならもっと軽いものはありますが(チタン製とか)、冬山で雪から水を作る場合などは、チタン製クッカーとかだと結構時間がかかってしまい、その分だけ燃料を消費してしまいます。

熱効率に優れたクッカーを使うことで、燃料の消費を抑え(予備の燃料を省けたり)、トータルでの装備の軽量化をはかれると考えた次第です。

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中央アルプス・木曽殿避難小屋にて。雪を溶かして水を作り中

 

先に少し述べた『瞬間湯沸かし器』ジェットボイルに興味があったものの、「湯沸かしだけじゃなくて調理にも使うしなぁ…バーナー既に持ってるし」と、購入には躊躇していました。

そんな時に登山用品店で偶然見つけたのが『DUG HEAT-I』。「これなら手持ちのバーナーでも行けるぞ!」と勢いで買ってしましました。

 

いろいろな山行でDUG HEAT-Iを使ってきました

熱効率型クッカーのDUG HEAT-I。厳密に比較はしていませんが、体感的には普通のクッカーと比べて湯沸かしの時間が2/3ぐらいに短縮された印象です。燃料の消費も2/3ぐらいに抑えられていると思います。

 

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八ヶ岳縦走中…強烈な寒波が到来するという予報にビビって早々に逃げ帰りました。

 

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3月の笠ヶ岳。槍穂高を眺めながら過ごした至福の時間。

 

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年末に登った涸沢岳西尾根からの奥穂高岳。寒い寒い冬の北アルプス。テントの中で飲む熱いコーヒーは癒しです。

 

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厳冬期の明神5峰に一人で登ったときも、DUG HEAT-Iを使用しました。

 

山行ごとに条件が違うので厳密な比較はできないのですが、チタン製クッカーを使っていた時期と比べて、明らかに燃料の消費は少なくなりました。また、「意外と時間かかるな~」と思っていた雪からの飲水作りも、時間がいくらか短縮されています。

買う前は「ジェットボイルのパチモンでしょ?」と、HEAT-Iの効果については少しだけ不安に思っていた部分もありましたが、期待した仕事はそれなりにこなしてくれている印象です。買って良かった。

 

HEAT-Iの良くない点

ベタ褒めばかりの記事はウソ臭いので、ちゃんと良くないところ(弱点・欠点)なども書いていきます。

 

◆一酸化炭素が出やすい

熱効率型のクッカーは、通常のクッカーと比較して調理時に一酸化炭素が発生しやすいらしいです。

外が大荒れの時、テント内で仕方なく調理をしていたら、一酸化炭素中毒でラリってしまいました。それ以来、換気には非常に気をつけています。

 

◆蓋のツマミが微妙

先にも書きましたが、蓋のツマミが小さくて摘まみにくい上、勝手に倒れてしまってちょっと困ります。

 

◆ヒートエクスチェンジャーが多少嵩張る。

通常のクッカー(コッヘル)に無いヒートエクスチェンジャーが付いている分、収納サイズは通常クッカーよりも少し嵩張ってしまいます。

 

欠点も書きましたが、いろいろな山で使ってきたこのクッカー(コッヘル)には愛着があります。ぶつけたり、ザックの中でギューギュー詰めにされたりで、結構ボコボコになっていますが、まだまだ使えます。

 

愛用しているバーナーです。

 

こちらの記事もどうぞ

www.dimountainphotos.com