クライミングに必要なギアは数多いです。
装備ひとつひとつが意外と高いですし、全てを一気に揃えようとすると結構な出費になってしまいます。
初心者は、多種多様なクライミングギアの中から、優先度の高いものから少しずつ買い揃えていくことになります。
今回は、クライミングに必要なギアについて、紹介させてもらいたいと思います。
クライミングを始めるために必要な装備と道具
必要度・優先度順に『★』マークをつけました。
★★★=最初に買っておきたいもの
★★=そのうちに揃えておきたいもの
★=必要と感じたときに買っておくもの
と、独断と偏見で印をつけておいたので、何から揃えていったらわからない初心者は買っていく順番の参考にして下さい。
あくまでも個人の考えによるものなので、買い揃えていく順番については異なる意見がるあるかもしれません。あしからず。
クライミングシューズ
★★★
名前の通り、クライミングをする際に履く靴です。
ド簡単なルートなら登山靴や運動靴でも登れないこともないですが、細かいスタンス(足置き場)に足を乗せる際にはクライミングシューズ以外で乗ることは不可能。
最初に足を通した時には、そのキツさ(窮屈さ)に驚くと思います。
サイズとか硬さとか形状とか、細かいことをいろいろと書くと1記事書けますのでここでは詳しく語りません。
ジムでも外岩でも、これがないと基本的にクライミングはできないので、最初に買うクライミング用品と言ったらまずはクライミングシューズです。
ハーネス
★★☆
ロープクライミングの必需品。ボルダー専用の人には必要ないです。
サイズ様々、メーカーによって合う合わないがあるのでできたら試着してから購入したい製品です。
自分の命を預ける大切な道具ですし、ハーネスによってクライミングの快適度は大きく変わります。
ビレイデバイス
★★
登る人(クライマー)が落ちた時に、ロープの流れを止めて地面までの墜落を止めるためのギア。
ハーネスの後、最初に買う金属性のギアはこれでしょう。
2つ穴のタイプは懸垂下降をする時にも使えます。
最初は多用途に使えるATCガイドタイプのデバイス(写真左)を買っておいて、ビレイの基礎を学ぶのが良いかと思います。
HMS(洋ナシ)型のカラビナもセットで。
ビレイ失敗=怪我or死亡なので、使い方は熟知しておきたいものです。
ヘルメット
★★
頭を守るための装備。頭は大事です。脳細胞が損傷すると二度と再生しません。
ヘルメットは落石や、頭から落ちた場合などの衝撃を緩和してくれます。
有名どころのクライマーが登っている写真を見ると、ヘルメットをかぶっていないことが多いので、本当は要らないんじゃないかと悩ませてくれる道具。
外岩では落石があることもあるし、クライマーが落っことしたギアが降ってくることもあります。登っている人が上下逆さまに落ちることもあるので、頭をぶつけないという保証はありません。
頭打った後に「ヘルメットをかぶっとけば良かった」とならないようにしたいです。
チョークバッグ&チョーク
★★
緊張すると手汗をかきます。手汗でベチョベチョになると、岩を握っていても滑ってしまいます。
チョークは、手汗の水分を吸収してくれ、滑りにくくする効果があります。
チョークと、チョークを入れるチョークバッグはあると非常に便利です。
カラビナ
★★☆
だいたい1つのギアにつき、カラビナが1枚必要です。
カラビナには様々な種類・形状がありますがひとつひとつ書くと長くなってしまうので、今回は省略。
HMS(洋ナシ)型のカラビナは、前述のビレイデバイスを使用する際には必須。
あると何かと便利です。
HMS型ひとつとD型のロック付き、普通のD型を1つか2つ買っておくと何かと使えます。あとは必要に応じて買い増していくのがいいかと。
ロープ
★☆
ロープクライミングの際の必需品、クライミングロープ。
たいていは岩場に誘ってくれる人が既に所有していることが多いので、急いで買う必要がないことが多いです。
ロープは消耗品です。相手のロープを使わせてもらってばかりいるのも悪いので、いずれはマイロープを買うべきだとは思いますが、購入の優先度としてはそれほど高くないかと。
ロープを使うクライミングをやる人は、そのうち買いましょう。
クイックドロー(ヌンチャク)
★☆
岩場でリードクライミングを行う際には必須。
リードクライミングって何ですか?という初心者の方は、使うようになるのはもう少し先なので、急いで購入する必要はありません。
パーティの誰かが持っていて、合わせて10本ぐらいあれば何とかなります。
スリング
★★
60cmと120cmをそれぞれ1~2本、後はお好みでいくつか買っておくと色々役立ちます。
セルフビレイをする際に使用したり、クライミングの終了点を作ったり、木に巻きつけて中間支点にしたりと、使い方は多様。
地味だけど、あると便利。ないと困ることがある道具です。
カム&ナッツ類
★
クラッククライミング(岩の割れ目を登る行為)をする際には必要となるギア。
クラッククライミングをやらない場合には無用の長物です。
1セット揃えると結構な金額になりますし、たくさん持っていくと重いです。
クラックをやりたいという方以外はとりあえず無くても良いかと。
アプローチシューズ
★
岩場まで歩いていくときにはく靴です。
特筆すべきは岩に対して抜群のフリクション性能。
ものによってはコンパクトに畳めたり、ギアラックに取り付けられるようにループが付いていたりと、クライミングを意識した作りです。
岩場では素晴らしい滑り止め効果のあるソールですが、泥や砂利の上だと普通に滑ります。
シビアな岩場のアプローチが無い限り、運動靴でも十分だったりする場面も。
ザック(バックパック)
★
クライミング専用のバックパックは機能的で、何かと便利です。
しかし、登山用のザックや、日常使いのリュックサックでも場所によっては普通に使えます。
あったらあったで便利ですが、急いで買うようなものではないかと。
ロープバッグ
★
ロープを収納できるバッグ。
単なるロープの収納だけでなく、中でロープが絡まないようにするためのループがあったり、バッグ内のシートを広げればそのままロープ出して使えたりとか、あればあったで色々便利です。
無くても何とかなる。あればそれなりに快適の代表格。
テーピングテープ
★★
怪我をしやすい関節や、指皮の保護などに。怪我をした際の応急処置にも使えます。
クラッククライミングをやる際には、手背側の保護のために、大量に使用します。
クライミングをある程度やっていれば、恐らく一度はお世話になると思います。
医療機関などでも使用される、信頼のニチバンブランドがおすすめ。
クライミングウェア
☆
登山/クライミングブランド等が出しているクライミング用のウェアです。
クライミングっぽいプリントがされたTシャツとか、足の動きが妨げられないパンツとか、コンパクトに収納できてギアラックに取り付けられるアウターとか。クライミングに快適に着ていけるようにデザインされています。
ですが、ユニクロのシャツやジャージなどを着ていても、特に問題なくクライミングはできます。
専用ブランドの服の方が岩場ではカッコイイし、欲しくなる気持ちも十分理解できますが、買い揃える順番としては後回しです。
ビレイグローブ
★★
ビレイの時に装着するグローブ。懸垂下降の時にもできればしておきたいです。
流れていくロープを素手で掴もうとすると摩擦で火傷をしてしまう可能性があり、そうなると反射的に手を離してしまうのでとても危険です。
無くても何とかなる場合もありますが、安全性を考えた場合にはやはり買っておきたいアイテムです。
ちなみにクライミングブランドが出しているグローブは結構高いですが、ワークマンでレスキュー用グローブが廉価に手に入ったりします。それでも十分使えます。
ボルダーマット
★★?
外岩でボルダリングをやる場合には必需品。落下した際に、着地点に岩などがあった場合は怪我をする可能性があるので安全を守るために必要です。
地面に落ちるのが怖くて外でのボルダリングは未経験です。選ぶなら何がいいのかよく分からないのが正直なところです。
※クライミングに関する別記事※