カツカレー
それは、カレーライス(ガッツリ)とトンカツ(ガッツリ)が組み合わさった漢の食べ物。
そして、カツカレーにはまずハズレがない。
どんな食堂/レストランでも、迷った時にはカツカレーを選択すれば、ほぼ確実に美味しく、空腹を満たすことができるのです。
まさに食べ物界の重鎮。
話は変わって、長野県・北アルプス北部の登山拠点となる場所に、白馬村という村があります。
雪渓と花の名山・白馬岳や、鏡のような八方池を湛える唐松岳、岩壁の秀峰・五竜岳などの山々に囲まれた美しき山麓の村です。
白馬村は素晴らしい。晴天の下では優美なる名峰を見上げることができ、肌がふやけるほど多くある温泉、楽しいお買い物(山道具屋)、そして点在する個性的なお店で、こだわりの美味しい食事を食べることができるのです。
そんな白馬を代表する2つの名店で行われた(ディーアイが勝手に行った)、下山後に食べるべきカツカレーを決めるフードバトルをご覧ください。
白馬カツカレー対決 【名店フードバトル】
絵夢
白馬駅からほど近い場所に、その聖域(しょくじどころ)はありました。
絵夢という、知る人ぞ知る白馬の名店。
登山者、スキーヤー、外国人、地元人など、様々な層の胃袋をガッツリ掴んでいる飲食店であります。
営業時間は11:30~14:30(ラストオーダー14:00)と17:30~20:30(ラストオーダー20:00)
定休日は火曜日
メニュー表。ラーメン、定食、丼物など、様々なメニューが揃っています。
定食には半ラーメンが付いてきます。
俺はカツカレーを食べに来たというのに、魅力的なメニューがいっぱいで、判断を迷わせてくれるのが良い意味で憎らしいです。
しかし、今回はやはりカツカレーを選択。800円。
チキンカツカレーはもう少しリーズナブルな価格で750円。
大盛りは100円増しとなっています。
空腹登山者には大盛り意外に選択肢はありません。
やってきたカツカレーから放たれているのは強烈な存在感。
決してカツが小さいわけではないのですが、皿とカレーライスが多すぎて、相対的にカツが小さく感じてしまうほどです。
これが絵夢のカツカレー大盛りです(950円)。
カレーの後にはお口をさっぱりさせてくれる漬物も付いてきます。
ややアングルを変えてカツカレーを観察。
写真奥に登場しているのは、同行者が注文したチキンカツ定食です。これに半ラーメン(けっこうデカイ)が付いてきます。
カリカリの衣を纏ったカツは、程よくスパイスの効いたカレーとの相性抜群。
それでは実食に入ります…
「ンマァアイィィィッ!!」
刺激が強すぎず、濃厚な口当たりと複雑なスパイスの風味を含んだカレー。
カレーを単品で啜っても良し。ご飯に絡めて食べても良し。カツと絡めても良し。カツ×ライス×カレーの配合率を変えながら口に運ぶごとに、新しいハーモニーを感じることができます。
そのカレーを口に運ぶ毎に、脳内では拍手喝采です。
カツカレーを食べ進めていくと、ふと不思議な感情が湧き上がってくるのを感じます。カレーライスの量が減っていくにつれ大きくなっていく、不思議と切ない感情。お気に入りの小説を読み進めていく時、残ページ数が少なくなっていく際に感じるものに似た気持ちです。
この至福の時間が終わってしまうのは悲しい…でも…止められない!
完食。
大変美味しゅうございました。
心地よい満足感と満腹感に包まれ、この店を選んで良かった、カツカレーを選んで良かったという心地よい余韻に浸ることができます。
登山で消費された多量のカロリー。飢えに飢え、ひたすらにカロリーを欲する脳髄の欲求が、満たされていくのを感じます。
評価:ベリーグッド!
おおしも食堂
白馬駅から八方尾根方面に少し上がったところに、おおしも食堂はあります。
お昼時には駐車場がいっぱいになり、入りたくても入れないこともしばしば。人気店です。
白馬の、食の巨人です。
営業時間は11:30~14:00と17:00~20:00
定休日は日曜・月曜(5~11月)と木曜・月曜(12~4月)
メニュー表です。
おすすめメニューにカツカレーの姿が!
メニュー表
全体的にリーズナブルなプライス。
カツカレーは850円。
大盛りにすると+150円で1000円です。
腹ペコ山屋は黙って大盛りしかありません。
おおしも食堂の大盛りカツカレー(1000円)の登場です。
食欲を刺激するスパイスの香り…。大皿から溢れ出しそうな大盛りのカレールー。ライスが隠れてしまうほど大量です。
食が単調にならないように、福神漬けのトッピングがあるのも嬉しいです。
サラダも同じお皿に盛り付けられています。米と肉以外に野菜も摂れるのでヘルシーですね。
やや見下ろすようなアングルから。
カリカリに挙げられたトンカツです。
そのままカリっと食感を楽しむもよし、カレーと絡めて味わうもよしです。
それでは実食に入ります…
「ンマァアイィィィッ!!」
口に入れた瞬間、やや甘口のカレーかと思いきや、やや遅れてやってくるスパイスの刺激が脳髄を揺さぶります。
じゅわっと肉の旨味を閉じ込めたカツが…カツが「もっと俺を喰え」と脳内で囁きかけてきます。
大量のカレーとライスの波状攻撃に、ともすれば身を砕かれそうになりますが、そんな時には福神漬けを口にすれば、不思議と更にカレーを食べられる力が湧き戻ってくるのが不思議です。
大興奮でカツカレーを食い進めていく中でトラブル発生。
カツカレーとの真剣勝負で血圧が上がりすぎたのか、鼻血が出てきました…
だが、そんなことではこのカツカレーを食う勢いを止めることは不可能。
鼻の穴にティッシュを詰め込みながら、摂食行動は続きます…。
完食。
美味くて一気食いしてしまいました。
ずしんと胃に響く物質感。
満腹感と満足感が100%。空腹に苦しむ登山者(下山者)を救うために存在するような、救世主的な食品であるカツカレー。そのカツカレーの中でも、量・クオリティ的にハイクラスの存在であることに間違いありません。
評価:ベリーグッド!
総評
絵夢とおおしも食堂、どちらのカツカレーが最高なのか比べるべくそれぞれの店でカツカレーを食してみたわけですが…。
どちらも優劣を決め難いというのが結論です、ハイ。
味…両店とも甲乙付け難し。
ボリューム…両店とも非常に満足感のあるもの。
バラエティ…おおしも食堂はサラダ付き。
コスパ…絵夢の方が50円安い。
どちらのカツカレーを選んでも幸せになれるでしょう。
カツカレー万歳
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