檜尾避難小屋での幽霊話

中央アルプスにある檜尾避難小屋は『出る』らしいです。

f:id:di82:20180331202246p:plain

ディーアイは霊感がゼロなので、霊的な体験は生まれてこのかた一度もありません。

今回『見た』のは、中央アルプス山行で同行したMさんです。

その人は霊感があり、霊魂的なものが見えてしまうことがあるそうです。

曰く、「檜尾避難小屋では恐ろしい体験をした。もうあそこには泊まりたくない」そうです。

 

檜尾避難小屋での幽霊話

f:id:di82:20180331202757j:plain

 

檜尾避難小屋とは

f:id:di82:20180331202902j:plain

檜尾避難小屋は、中央アルプスの檜尾岳(2728m)の山頂からほど近くにある無人の避難小屋です。

檜尾岳は、日本百名山である木曽駒ヶ岳と空木岳の間に位置しています。

中央アルプスのテント指定地は、木曽駒ヶ岳近くの1ヶ所しかなく、そこ以外は原則幕営禁止となっています。

中央アルプス縦走路の途中にあり、オールシーズン利用可能な檜尾避難小屋は、縦走中の登山者で、山小屋泊の予算を抑えたい人にとっては強い味方です。

 

f:id:di82:20180331204759j:plain

檜尾避難小屋内部の様子。備え付けのマットや寝袋があります。

使用は非常時のみに限定して欲しいと注意書きあり。

 

f:id:di82:20180331204845j:plain

玄関。サンダルが置いてあるのでちょっと外に出る際には便利です。

トイレは小屋の外。小屋を出てすぐ左。階段を登った先にあります。

 

上の写真の通り、檜尾避難小屋はキレイで、登山者を荒天から守るだけでなく、申し分の無い快適な一晩を提供してくれる、ありがたい無人小屋です。

 

f:id:di82:20180331205324j:plain

この素晴らしい避難小屋が存続していけるよう、利用者は協力金を!

 

f:id:di82:20180401214958j:plain

山の上にぽつんと建つ檜尾避難小屋(写真右下)。

素晴らしいロケーションにあります。

 

『出る』避難小屋

霊的な何かが『出る』避難小屋があるという話は聞いたことがあります。

北アルプスの滝谷避難小屋が代表的でしょうか。

避難小屋の中には、遭難多発地帯に建てられたものもあり、そんなところは当然、多く人が亡くなっているわけで…浮かばれない魂がさまよっていそうですね。

中央アルプスでは、空木平避難小屋が『出る』小屋として有名なようです。

 

今回、避難小屋利用の山行計画を立てる際にも、中央アルプス縦走についてネット検索し、いくらか情報を集めました。

その際、空木平の避難小屋が『出る』という情報はネットで散見しました。

しかし、その一方で、今回の檜尾避難小屋で『出た』という体験談は見つけることができず、今回の幽霊騒動は完全にノーマーク下の出来事でした。

 

未知との遭遇

時は2017年8月26日

駒ヶ岳ロープウェイを使って千畳敷から入山し、三ノ沢岳のピークを踏んだ後に檜尾避難小屋に到着しました。

翌日は空木岳から池山尾根を経て下山予定だったため、暗くなってからは早々に寝ることにしました。

その日、檜尾避難小屋は満室でした。

 

ディーアイは消灯するなり爆睡。

Mさんもウトウトしたそうですが、入り口の扉を開けて誰かが入ってきたのに気付いて目が覚めたそうです。

小屋に入ってきたのは、青いザックの男性

Mさんは、「避難小屋は満室だし、あの人はどこで寝るのかな」と心配したそうです。

男性は、物悲しげな表情で小屋の中を見渡した後、小屋から出て行ったそうです。

檜尾避難小屋の出入り口は土間ありの二重扉。扉を開け閉めするときはガラガラと音がなるんですが、青いザックの男性が出て行くときには扉を開け閉めする音は聞こえなかったそうです。

その後、青いザックの男性は音も無く土間に現れ、避難小屋の中を見渡しては、音も無く外に出て行く…という行動を繰り返していたそうです。

 

次に現れたのは、黒髪の女性

女性は物凄い形相しながら、奥から順番に、登山者たちの枕元に座り込んでは、ひとりひとりの顔を至近距離から覗き込んでいたらしいです。

ディーアイの顔もまじまじと見られていたらしいですが、寝てたのでまったく気付きませんでした。

ディーアイの隣で、Mさんは女性の怪奇な行動を恐々と見ていましたが、女と目が合ってしまいました。

次の瞬間、女がわっと寄ってきたので、Mさんは怖くなって寝袋を頭まで被ってしまったそうです。それからMさんが寝袋から顔を出した時には、黒髪の女性は消えていたそうです。

 

その後、今度は男性のような黒い影が足元でゴソゴソと動いているのに、同行者が気付きました。

足元にはカメラの入ったザックがあったので、荷物荒らしかと思ったMさんが男性のような影に「何していうんですか」声をかけて起き上がりました。

起き上がって見てみると、男性のような影は、人のような形をした黒い塊だったそうです。

その黒い塊も、Mさんにわっと寄って来たので、Mさんは慌てて寝袋を頭まで被ったそうです。それで、しばらくしたら黒い塊は消えていました。

 

ディーアイは朝まで快眠(いやぁ、避難小屋って快適ですね!)、一方のMさんは恐ろしくて朝まで一睡もできなかったらしいです。

避難小屋での一晩はかなりの恐怖体験だったらしく、Mさんはあの時に見たものを今でもハッキリと思い出せるそうです。

 

遭難者の幽霊か

Mさんが檜尾避難小屋で『見た』のは、青いザックの男性と、黒い髪の女と、人のような形をした黒い塊。

その3人(?)に共通するのは、“誰か(何か)を探していた”ということです。

 

調べると檜尾岳周辺での遭難事故は過去に何度か発生しているのが分かりました。

軽く調べただけでいくつか遭難事例が出てきたので、過去にはもっと大勢の人が檜尾周辺で命を亡くしている可能性が高いです。

 

きっと、Mさんが檜尾避難小屋で見た幽霊たちは過去に周辺で亡くなった登山者たちで、今でも仲間を探してさまよっているんじゃないのかな~、なんて推測しています。

登山者たちは生への執着も強そうだし、なかなか成仏できないのかも知れないですね。

 

霊感強い人がいたら、檜尾避難小屋に泊まってきてレポをお願いしたいところです。

 

 

 

 

別の記事もあわせてどうぞ

www.dimountainphotos.com