山梨県のクライミングエリア、甲府幕岩のルートについての感想などを。
明るくて居心地の良い、甲府幕岩でも1,2を争う人気エリアの『メルヘンランド』のルートについて、いろいろ感じたことを書いてみました。
★は個人的に良かったと思ったルートに付けています。
メルヘンランド
甲府幕岩で最も日当たりの良いエリア。雨の後の乾きが早いです。このエリアから日があたってくるので、寒い時期に早朝からクライミングする場合、HIVEあたりでウォーミングアップをすることが多いです。
アフリカ象が好き 5.12a ★★★
見た目ボロっちい壁が多い幕岩の中では珍しく、スッキリとした美しいフェイスをカンテ混じりで登ります。
核心は2ヶ所。前半は細かい。ちょいちょいとレストポイントがあります。後半の核心はちょっとパワーを使いますが、ムーブさえわかってしまえば系です。どの時点で、どのホールドを持ってクリップするかという戦略が大切かも。
午前は日陰で午後に日が当たる感じ。季節によって午前か午後か、最適なコンディションを狙っていくのが良いかと。
ロイヤルストレートフラッシュ 5.11c ★
メインの通りから奥にあって、木々が多い茂っている時はあまり目立たない壁ですが、落葉した後は意外に見栄えするルートです。
下部のスラブが核心で、見た目以上に悪いです。上の被った箇所は5.10cぐらいに感じました。
初夏 5.11d ★★
名前は初夏。なのに私は秋に登ったルート。
下部の緩傾斜帯は苔っぽくて汚いですが、ここは単なるアプローチなのでさっさと通過してしまいましょう。上部の美しい垂壁〜カンテを登るところが本番です。
核心のムーブはひとつではない感じで、RPトライではキッチリムーブを固めてから挑みたい。他人のムーブを下手に真似たせいで、完登まで余計に時間が掛かりました。
アプローチ 5.7
ガバばっかりのリッジ状を登る。ここの終了点から右にジューンブライド 5.11c、左にHIVE 5.10aと別れます。このルートのみを登ってる人はあまりいないのではないでしょうか。
ジューンブライド 5.11c ★★
出だしはHIVEと共通で、終了点のあるテラスから直上(やや右上)していきます。
長いルートですが、核心となる上部までは完全にレストできるところが多くあるので、5.11cというグレードは上のボルト3本分くらいに集約されています。
ちょい被った壁で、良いホールドを繋いで登っていく系。
HIVE 5.10a ★
日当たり良し。秋の寒い日や、雨の翌日など、アップに便利。見栄えするので初心者が挑むのにも良さそう。
途中まではジューンブライドと共通。途中の終了点から左へ。後半はちょっと被っていますが、ちょっと探せばガバの連続です。ジャミングが使えると更に楽かも。
登りやすいし長くて見栄えのするルートなので、人気。特別面白いムーブがあるわけでは無い。
サイコモーター 5.11a/b ★
ボルダーチックな出だしが見た目通り核心です。ボルダームーブをこなした後は一休みできますが、後半もホールドが細かくて油断できない感じです。
せっかく核心のスタート部分ができたのに、最後の最後で落ちそうになって焦りました。
ピッコロ 5.10d ★
幕岩の短いテン台は、一見するとクソ簡単そうなのに登って見るとピリリと辛いルートが多い気がします。このルートもその例に漏れず、下からは鼻歌混じりで登れそうにみえますが、やってみると意外と手強い。ルートファインディングが大切。あの良いホールドが見つけられるか。
ダダ 5.10b ★★
短いルートですが出だしから終わりまで何箇所かムーブが必要です。最後はボルトを足元にして一手取りに行かないといけないので、意外と怖いけど印象には残る好ルート。
森の唄 5.10a
最初のゴチャゴチャしたところは使うべきではないのか、最後はどこまで回り込んで良いのか、倫理観と相談しながら登ることになる人もいることでしょう。何だか釈然としないものが残りました。
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