まだまだ使えるナノパフシリーズ【パタゴニア】

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パタゴニアのナノパフシリーズ(ナノパフプルオーバー、ナノパフフーディ)を数年間愛用しています。夏山で、冬山で活躍するナイスな高機能ウェア。ウェットな日本の山岳環境で、常に保温性をキープしてくれる頼れる存在。

今回は多用途に活躍するナノパフについての記事です。

 

パタゴニアの化繊保温ウェア・ナノパフ

ナノパフとは

パタゴニアが発売している化繊の保温ジャケット

見た目はダウンジャケットに似ていますが、ダウン(羽毛)の代わりに化学繊維(ポリエステル製の綿)が入ったジャケットです。

【Patagonia Nano Puff Jacket】

防風性と耐水性を備えた温かいジャケット。シェルと裏地にはリサイクル・ポリエステル100%素材、インサレーションには温かく非常に軽量でコンパクトに収納可能な60グラム・プリマロフト・ゴールド・インサレーション・エコ(消費者から回収されたリサイクル・ポリエステル55%)を使用

シェルと裏地:1.4オンス・22デニール・リサイクル・ポリエステル100%。DWR(耐久性撥水)加工済み。インサレーション:ポリエステル100%(消費者から回収されたリサイクル・ポリエステル55%)の60グラム・プリマロフト・ゴールド・インサレーション・エコ。ブルーサインの認証済み

337 g (11.9 oz) 

パタゴニアの人気商品にて、色々なバリエーションが販売されています。

その中で定番となっているのが、ジャケットタイプとフード付きのフーディでしょうか。

 

化繊インサレーション(保温着)の優位性

ナノパフの魅力は中綿にプリマロフトという高機能の化学繊維を使っているところ。

正直、プリマロフトの保温性は高品質ダウンには劣ります

しかし、ダウンは濡れると保温性がなくなってしまうのに対して、化繊の保温材(プリマロフト)は濡れても温かさをキープできます

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時に大雨に降られ、全身ズブ濡れになる日本の山岳環境

軽くて保温性が高いのはダウンですが、一度濡れてしまうと保温性がなくなってしまうというリスクを持っています。雨や雪の多い日本の山岳環境では、ダウンウェアは濡れてしまわないよう、気をつけて取り扱う必要あり。ちょっとめんどい…。

対して、ナノパフが使用している化繊の中綿(プリマロフト)は、濡れても保温性がほとんど落ちません。どれだけ濡れるような環境でも、どんな状況でも保温力が一定であるという安心感があります

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雪まみれになる環境でも頼りになるナノパフ

 

更に、ナノパフは濡れてもすぐ乾く素材なので、汚れたら自宅の洗濯機で簡単に洗えます。汚れてもサッと洗えて衛生的。街着として使用する時にも安心(?)。カレーうどんでも担々麺でも気にせず食べられますね!

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当ブログ作者が使用しているナノパフ

当ブログ『のぼるひと』作者のディーアイは、ナノパフが大好きです。

好きすぎて2着持っています。

1枚はミニマルなデザインの『ナノパフプルオーバー』、もう一枚はフード付きの『ナノパフフーディ』。共に2012年頃に買ったモデルだと記憶しています。

 

ナノパフプルーオーバー

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ポケットはひとつだけ、裾のドローコードは存在せずゴムのみ。無駄を極限まで削ぎ落としたミニマルなデザインに惚れて購入しました。

使わない時には最低限の面積でザックの中に存在し、ザックカバーの隙間から入り込んだ雨でぐっしょり濡れていても温かい。

ミニマルなデザインは、インナーとして申し分なし。ポケットがいっぱいついていたところで、中間着にしてしまうと基本的に使わない無駄な装備。そういう無駄を省いたデザインを生み出したパタゴニアに拍手を送りたい。廃盤になってしまったのが残念です…。

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夏の槍ヶ岳で星空撮影

薄手のフリースと合わせて持っていけば、幅広い気温に対応できます。夏山でも3000m級の稜線上は結構寒いので…。

 

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モンブランをバックに

ヨーロッパに1ヶ月ほど行った時には、水と石鹸でジャブジャブ洗えばキレイになるので、ダウンの代わりにナノパフを持っていきました。メンテが楽なのも性能です。

 

ナノパフフーディ

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先に挙げたナノパフプルオーバーで、すっかりナノパフのファンになってしまったのでこちらも追加購入しました。

フーディーはフルジップなので、脱ぎ着が楽ちん。フードをかぶると保温力がアップするので、アウターとして使うならプルオーバーよりもフーディ。

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本場アルプスの夕景を撮る

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冬の鳳凰三山

多少濡れても大丈夫なので、冬山でもラフに扱えるのが魅力。雪まみれになっても気にしません。

ピッタリとフィットするフードを被れば、凍える日でもそれなりに高い保温力が得られます。頭の保温は大事。

余談ですが私のナノパフフーディは、買って早々にコーヒーをこぼしました。洗濯機でジャブジャブ洗えるので、汚してしまってもそんなにショックを感じませんでしたね。

 

大きさ比較

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左がナノパフフーディ、右が名のパフルオーバー、どちらもXSサイズです。

 

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ポケットに本体を収納してコンパクトに

収納した大きさ比較。左のナノパフフーディのほうが、右のナノパフプルオーバーよりも若干大きいです。「少しでも小さく軽く」の人は、フードなしがおすすめ。逆に、保温性が大切な人はフード付きがおすすめです。

 

ナノパフのレイヤリング例

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R1プルオーバーとナノパフプルオーバー

★3000m級の夏山登山、秋山、春山などでの組み合わせ。
行動中はベースレイヤー、少し寒くなったら薄手のフリースを着用。それでも寒い場合にナノパフを使用。薄手の保温着を組み合わせることで、細やかに体温調節できていい感じ。

秋の朝晩は冷えますし、夏山でも山頂部でご来光待ちをするときは、薄手のフリースだけでは寒いことがあります。そんな時にはナノパフを一枚羽織れば、温かく過ごせます。

夏山は雨が多くて装備も濡れやすいので、ダウンよりもナノパフの方がいざという時に安心感があります。

パタゴニア・R1プルオーバー

 

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R2ジャケットとナノパフフーディ

★冬山登山での組み合わせ

最近はあまりやっていないですが、以前は装備の軽量化のために冬山でテント泊するときはナノパフ+R2の組み合わせで行くことがありました。

正直言って-20℃ぐらいに達する環境ではちと寒いです。星空撮影やご来光待ちなんかでは厳しいと思いますが、夜はテント内で寝袋に入っていればそれなりに過ごせます。

ナノパフ単体ではダウンジャケットよりも保温性は劣りますが、中にR2などの起毛した保温力の高いフリースを着ることによって、冬山のように寒い環境でも対応できます。

パタゴニア・R2ジャケット

 

ナノパフの保温力

レビューなどを見ると「温かい」「温かい」と、評判のナノパフですが、個人的な印象としてはナノパフの保温力は「それなり」

ナノパフよりも、モコモコのダウンジャケットのほうが絶対に温かいですよ。

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パタゴニア・フィッツロイ・ダウンパーカー

こっちのがナノパフよりも断然温かいです。当たり前っちゃ当たり前ですね。


保温力での個人的な印象的では、ナノパフの温かさはだいたいユニクロのライトダウンと同じぐらい。これはあくまで自分の感覚的なものだし、厳密に比較したわけではないですが、ナノパフの保温力はその程度です。

それを、ナノパフがあまり温かくないと捉えるか、ユニクロすげーじゃんと捉えるのかは人によるとは思いますが…。

ただし、中綿がダウンのユニクロは、濡れると保温性が皆無になりますが、ナノパフは濡れても温かさをキープできます。ウン倍の値段差はその辺の性能差。その性能差が大切だと考える人は、高いお金を出してナノパフを買うのです。

「冬山にナノパフ一枚だけ着ていってポカポカ~」とか、そんな魔法のウェアではありません

夏山の3000級の山で過ごすには問題のない保温力ですが、厳冬期の気温-20℃でのご来光待ちや星空撮影などでは厳しいと思います。

 

街着として考えた場合

ディーアイはナノパフ大好きで、山の保温ウェアとしてでだけでなく、街着としてもナノパフを着ています。

長袖のインナーの上にナノパフを直接羽織った場合ですが…

東京・名古屋などの都市部では、ナノパフは真冬のアウターとして問題なく着れる感じですね。

一方で、ディーアイが現在住んでいる長野県の諏訪地方、真冬では最低気温が-10℃ぐらいになります。そんな環境では、ナノパフは正直保温力不足。もう一段高い保温力を持ったジャケットを、冬ではメインに着ています(ダスパーカーやハイパーパフジャケット)。

 

長野県の諏訪あたりでは、ナノパフは春とか秋に着るジャケットいう認識です。インナーをR2とかで重ねれば、長野の冬でも大丈夫かもしれません。

ご参考になれば。

 

メンズ・ナノパフ・ジャケット

 

メンズ・ナノパフ・フーディ

 

レディース・ナノパフ・ジャケット

 

レディース・ナノパフ・フーディ

 

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