【5.9以下】小川山の印象的なクライミングルート

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個人的に選んだ、小川山にあるグレード5.9以下のルート集です。

 

長野県の川上村にある、廻り目平周辺の岩場(通称:小川山)。そこには、初心者から上級者まで楽しめる、数多くのクライミングルートが開拓されています。

平凡なクライマーである当ブログの作者が、小川山で登ったルートの中で印象深かったり、楽しかったものを一般クライマー目線でピックアップしてみました。

 

【小川山】5.9以下のクライミングルート集

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小川山レイバック(親指岩)

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5.9+ NP

言わずと知れた小川山を代表するクラックルート。

出だしが微妙なシンハンドサイズなので、最初のプロテクションを決めるまでがちょっと緊張。

中間部のレッジでレストし、ちょっとハングしたクラックを乗り越して傾いたテラスに立つところも、リードだとちょっと怖い。

大勢のクライマーに登られたであろう側壁は見事にツルツルですが、ルート上部には拾えるスタンスもあるので見逃さないようにしたいです。

 2Pあるマルチルートですが、2P目を登る人はほとんどいないと思われます。終了点としてよく使われる、クラック終了後にあるハンガーボルトを通り過ぎて左上した先のテラスにあるのが1P目の終了点。

 

小川山物語(父岩)

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5.9 30m

こちらも言わずと知れた小川山を代表するルート。

スラブとフェイスの中間のような斜度の壁を、カチホールドを繋げて登る感じ。

ちょっと行き詰まっても、よくよく探せば先に進むためのホールド、スタンスが見つかることが多いです。小さなスタンスに、靴の先端をチョンと乗っけた状態で立ち上がるという動作が、外の岩場に慣れていないと恐ろしいです。

中間部は脆くなっているところがあり、注意。その脆い中間部あたりが核心。…なのですが、基本的に同じぐらいの難しさがずっと続くのがこのルート。30m近い距離をずっと集中して登り続けるところが肝。

50mロープだとロワーダウン時に長さが足りないので注意。

 

小川山ストリート(父岩)

5.9

先に紹介した小川山物語の隣にあるルートであり、セットで登るとより楽しめます。内容的には小川山物語と似たり寄ったり。

小さなスタンスにつま先を乗せ、カチを拾っていくという登り方が基本。

最初のボルトにクリップする前に落ちると、岩の基部まで急な段差を転がり落ちるリスクがあってちょっと怖いです(難しいムーブではないんですが…)。 

終了点付近がちょっと難しかったような記憶が。

 

ジョイフルジャム(弟岩)

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5.8 NP

クラッククライミングの入門には良いのではないかと思っているのがこのルート。クラックの中が比較的スッキリしており、ジャミングを決めても手足があまり痛くないです。

あまりにジャミングに固執すると難しくなりますが、上部では快適なハンドジャムを決められれます。

駐車場から比較的近いしアクセスも良好。

 

ブラックシープ(リバーサイド)

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5.9+

技術的な核心はスラブ状の出だし。後半に出てくる斜めのレッジの移動はメンタル的な核心。

後半のレッジは高度感があり、足はいいのに手がなくてヒヤヒヤ楽しい部分です。

1本目と2本目のボルトが離れているので、怖い人はカム(キャメロットの#0.75あたり)をひとつもっていけばフレークに噛ませることが可能。

グレードの割には怖いというのが周りで登った人の感想。印象的な名ルート。

 

 

川上小唄(マラ岩)

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5.8

マラ岩頂上への最短ルート(最も優しいという意味で)。

おそらく落ちる人はそうそういないと思いますが、最初のボルトにクリップする前に落ちると酷い目に遇いそうです。

ボルトクリップ後、上部はスラブ状。簡単だがボルトが少なめで少し緊張するかも。

スパッと両端が切れ落ちたマラ岩のピークからの景色はなかなかのものです。

 

愛情物語(妹岩)

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5.8 NP

取り付きから見上げると階段状で簡単そうだし、グレードも低いのでナメてかかりがちですが、登ってみると意外と露出感があって恐いルート。

中間支点はカムなどのNPで取っていくのですが、墜落時カムが外れて死亡事故が過去に起きています。プロテクションは慎重に決めていきたい。

 

ソラマメ(ソラマメスラブ)

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5.9+

グレード的にはスラブの入門ルート。本当に入門という意味では、隣にある「やわらかソラマメ」の方が簡単です。

特別難しいところはないのですが、靴のフリクションを信じて立ち上がるという、スラブ特有のムーブに慣れないととにかく恐ろしいです。

最初のボルトまで、意外と壁が立っていてやや遠目なのと、最後のボルトから終了点までは結構離れています。ところどころ「ここは落ちたくない」というプレッシャーを感じながら登ることになるのが特徴。ランナウトしながらヒヤヒヤ登るのが実に小川山的。

 

JMCCルート(屋根岩3峰)

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5.9 30m

屋根岩3峰にあるマルチピッチ、南稜レモンルート(もしくは神奈川ルート)の取り付きすぐ隣にあるルート。レモン/神奈川ルートの順番待ちなんかに登れるルート。

しかし、手頃と思って取り付くと、意外と疲れる場合もあります。

最初のボルトが結構遠いので、それを取るまでに結構ヒヤヒヤ。途中でどこを登ったら良いのかよくわからなくなる部分もありますが、グイグイと30m登れるのでなかなか充実感があります。

 

オオルリ(バードウォッチングロック)

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5.9 NP

バードウォッチングロックという岩場で2つ並んでいるうちの、右にあるクラック。

フィスト以上の大きさが出てくるワイドクラックの入門的なルート。

グレードは少々厳しめの気もしますが、よくよく探せばクラックの内外に使えるホールドがいくつかあります。ワイド慣れしていない人は要オブザベーション。

リードで登る場合、大きめのキャメロット#5とかが欲しい。

 

 

※小川山の5.9以下のグレードで、なおかつトポで★マークが付くようなルートは、ボルトが離れていたり、NP(ナチュラルプロテクション)が必要だったりします。リードで登るとなると、他の岩場よりもいくらかリスクが高いルートもあるので、クライミング初心者がグレードだけ見て安易に取り付くのは危ない場合があります

 

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