「死なない程度に失敗することは結構大切」は、個人的には大事に思っていることです。偉そうに山のことをアレコレ語ることもある当ブログですが、当然ながら、山でミスをやらかすことは度々あります。
今回は、コレを見た方々が私(ディーアイ)と同じ轍を踏まないよう、山でやってしまった失敗談を挙げていきたいと思います。
- 山でやってしまったミスを紹介します!
- シュラフカバーはあるのにシュラフは忘れた
- ヘッドライト点けっぱなし
- 外付けにしていた保温ボトルを紛失
- 外付けにしていた山専ボトルを破壊
- 山専ボトルの蓋を谷底に落とす
- 足の怪我が化膿
- 熱々のクッカーで寝袋を溶かす
- テント内で一酸化炭素中毒
- 転んでレンズフードを破壊
- 冬山登るのに手袋忘れた
- 沢登りなのに沢靴忘れた
- 車のフロントガラスにヒビが入っていた
- ソフトシェルの耐水性(撥水性)を過信しすぎる
- エアマットの空気が寝ている間に抜けていた
- ピッケルが頭部に命中
- お高いダウンジャケットに引っ掛け傷
- プラティパスの湯たんぽから水漏れ
- 野糞を見られた!
- 女子と仲良くなるチャンスを逃した
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山でやってしまったミスを紹介します!
簡単にはマネ出来ない凄い登山記録や、キラキラしたステキっぽい山のストーリーが溢れる現在。今回はそんな時流に反したお話…ダサくて、間抜けで、恥ずかしい失敗談を思い出せる限り書いていきます。
シュラフカバーはあるのにシュラフは忘れた
冬山登山では、「シュラフ(寝袋)が濡れないためにシュラフカバーが必須」と聞いたので、冬が来る前に購入。北アルプスのとある山に持っていき、実際に使ってみることにしました。
稜線上のテント場に到着し、テントを張ったまでは良かったのですが…寝袋を出そうととすると、寝袋が…ない!
シュラフカバーは持ってきたのですが、肝心の寝袋自体を忘れてしまいました。
ここで選択肢は3つ、営業小屋に逃げ込むか、ダッシュで下山するか、朝までテントの中で耐えるか。
その時の予報最低気温は3℃ぐらいだったと思います。氷点下にはならないし、テントの中なら低体温症や凍傷にはならない気温だろう…ってことで、テント中で朝まで耐えることに決定。
日が沈んだ後は、着れるものを全部着込んで、シュラフカバー(シュラフはない)の中に潜り込み、朝までひたすら寒さに耐えました。当然、ウトウトすることはできましたが、あまりよく眠れませんでした。
寒さに震える一晩を明かし、温かい太陽の光を浴びた時には心底ホッとしました。
出発前、荷物の確認はしっかりと。
ヘッドライト点けっぱなし
2泊3日の縦走の初日、最初のテント場に到着して荷物を出していると、ヘッドライトが点灯している状態でした。
恐らく一緒に入っていた別の荷物かなにかに押されて、スイッチがオンになってしまった様子。
ザックの雨蓋の中で、約半日間点きっぱなしだったヘッドライトはアツアツで、バッテリー残量灯が赤くなっていました(電池がなくなりますのサイン)。
予備電池は持っていたので問題なく乗り切ることは出来ましたが…。
泊まりの山行の時、ライトがないと何かと不便ですし、日没になってしまったら行動不能になっていたことでしょう。
その一件以来、ヘッドライトを使用しない時は『ロックモード』に切り替えるようにしています。
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予備のもの含め、電池はエネループを愛用しています。
外付けにしていた保温ボトルを紛失
残雪期登山、喉が乾いた時にすぐ飲めるように、保温ボトルは外付けにしていました。
下山途中、長い雪の斜面があったので楽しくシリセード(雪の斜面を尻で滑り降りること)。
で、その後しばらく下った後に気づいたら外付けにしていた保温ボトルがなくなっていました。
転倒した記憶もないし、恐らくシリセード中にボトルがザックのサイドポケットから外れて落ちてしまったと思われます。
しばらく下ってきた後だったので、落としたボトルを取りに行くような元気はなく…そのまま下山しました。
外付けにしていた山専ボトルを破壊
当時は山専ボトルを外付けにしていました。
残雪期の仙丈ヶ岳から下山途中、凍った地面で滑って転びました。その際、雪の上に飛び出していた岩に、外付けになっていた山専ボトルが激突。金属性のボトルがベコッと凹みました。
保温ボトル(魔法瓶)は大きく凹むと、その部分の断熱層が破壊され、熱が放出されるようになってしまいます。つまり、保温ボトルは凹むと保温性が無くなります。
これで、高価な山専ボトルがお亡くなりに…。それ以来、保温ボトルはザックの中にしまうようにしました。
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山専ボトルの蓋を谷底に落とす
THERMOSの保温力最強ボトル・山専ボトル(旧モデル)。この蓋を谷底に落としました。
現場は赤岳山頂。山頂で休憩中。
山専ボトルの蓋をカップにして水分補給中、手が滑らせてボトルの蓋が落としてしましました。
横方向に落ちたボトルは、山の斜面をコロコロと転がっていきます。
途中まで慌てて追いかけましたが、斜面を転がりながらどんどん速度が増していくボトルの蓋…。
あまり深追いすると、ボトルの蓋と一緒に谷底に落ちていきそうだったので、途中で追跡は諦めて、谷底(赤岳沢)に消えていくボトルの蓋をただ眺めていました。
赤岳沢(西側)、知り合いが主稜登ってる時にほぼ新品のルベルソ落っことしたらしいし、人気ルートの赤岳主稜からの落とし物がいろいろと眠ってたりして。
雪がない時期、宝探しゴミ拾いに行ってみるのもアリかも…。
足の怪我が化膿
涸沢で転倒して膝を強打。ちょっと傷は深そうだったのですが、大したことはないだろうとキズパワーパッドをペッと貼っときました。翌日昼ごろから膝の傷から来る痛みが急激に悪化。足がパンパンに腫れました。下山後皮膚科にかかったら、抗生剤内服+傷にも抗生剤の処置が必要と診断。完治まで半月ほどかかりました。
傷がだいぶ深かったことと、洗浄が不十分だったのが原因として考えられるところ。
キズパワーパッド、確かに傷はすぐ治って便利なのですが、深い傷には使用禁止だそうです。また、貼る前には清潔な水で傷をしっかり洗うことも大切です。山の中では清潔な水が手に入りにくい場合もありますが…。
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熱々のクッカーで寝袋を溶かす
寝袋の表面生地のナイロンの融点(溶ける温度)は約220℃。
場所は雪山のテントの中。下半身を寝袋の中に突っ込んだ状態でお湯を沸かし、保温ボトル(魔法瓶)にそのお湯を移し替えようとした時、誤ってお湯を沸かしたばかりのコッヘル(クッカー)をナンガ製の寝袋の表面に接触させてしまいました。
寝袋の表面が溶け、結構な穴が空いてしまいました。そこから羽毛がどんどん出てくる状態に…。
シールタイプのリペアシートをその時初めて使用して応急処置。持っててヨカッタ。
下山後、メーカーのナンガに穴の空いた寝袋を修理に送ったら、無料で直してくれました。しかも、何処に穴が空いたのか分からないぐらいにキレイに治っている!新品に替えてくれたのか?と思ったぐらいにキレイです。
その一件以来、寝袋に関してはナンガ贔屓です。
テント内で一酸化炭素中毒
DUGというメーカーのHEAT-Iというコッヘル(クッカー)。ヒートフィンを鍋底部に装着することによって熱を逃さずキャッチし、短い時間でお湯を沸かせるスグレモノです。
ただし、HEAT-Iに欠点がないわけでもなく、最も注意すべきポイントは、通常のコッヘルよりも一酸化炭素を多く発生させてしまうというところ。
場所は、強風吹き荒れる冬のテント内。雪を溶かして飲料水を作っている最中にそれは発生しました。
バーナーを炊きながらお湯を沸かしている最中、突然両手が痙攣し始め、意識が朦朧とししたのを自覚。「ヤバイ、コレは一酸化炭素中毒だ」と気づいてすぐに火を消し止めました。
プルプル震える両手と、焦点の定まらない視界。とりあえず沸かしている途中の水は、あたりに溢しながらもなんとかボトルに移し、後は寝袋にくるまって横になりました。晩飯はまだで、食欲はありませんでしたが、カロリーがないと熱を生み出せないので、とりあえずぐったりしてても食えそうなコンデンスミルクを、そのままチューチュー吸って栄養補給。そしてそのまま眠りにつきました。
死んだように眠った翌朝、体調はすっかり良くなっていたのは幸いでした。
一酸化炭素中毒の症状は一気に出てくるのでヤバイ。テントの中で煮炊きはリスクを伴います。
でも…雪や強風の中、外で調理しろというのは無理な話だし、換気をしっかりするとかで気をつけるしかないんですよね、結局。
転んでレンズフードを破壊
台風の影響で橋が流されていたとある沢。岩を飛び越えながら沢を渡ろうとして、滑って転倒しました。
膝と、肩から下げていたカメラをぶつけました。
そのせいで、カメラに装着していたレンズフードが割れました。
カメラ本体が壊れなくて良かったと思うべきか…
とりあえず、コケるリスクのある時なんかは、カメラはザックの中にしまっておくべきだったと反省です。
レンズフードって意外と高いんですよね(特に純正品)。
冬山登るのに手袋忘れた
冬山登山には手袋は必須。無いと凍傷で指を無くすことになります。
1月某日、1泊2日で八ヶ岳登山を計画。気温は低いが天気は良さそう。
美濃戸の駐車場に到着して、さて行くぞと手袋を装着しようとしたら、いつも手袋+帽子などの小物を入れている袋が…無い!
ザックの中や車内をくまなく探しましたが、手袋などを入れた小物袋は見つかりませんでした。どうやら家に忘れてきた模様。
せっかくここまで来たんだし(当時は岐阜県に住んでいた)、諏訪のモンベルショップでとりあえず手袋を買って登山をしようかな…とも考えたのですが、使い慣れた手袋以外で雪山に登るのも嫌だったので、諦めて帰ることに(防寒テムレスとかも話題になっていなかった頃のお話です)。
貴重な連休、しかも晴れた日に登山をできるチャンスを、自分のミスで棒に振ってしまいました。帰りの運転中、本気で涙が出てきそうになりました。
手袋に関する記事
沢登りなのに沢靴忘れた
水に流れる濡れた岩や、滝を登る沢登り。濡れても滑らない、沢登り専用の靴は必須です。
沢登りの入渓地点まで到着した後、沢用シューズ(沢靴)を家に忘れて来たのに気づきました。
先程の雪山で手袋を忘れた話は、単なる自爆だったのでまだ良かったのですが、今回は仲間と一緒の出来事。自分の休日だけでなく、仲間の休日まで棒に振ってしまいました。
本気で申し訳なく思った失敗談。出発前、荷物の最終確認は念入りに。
車のフロントガラスにヒビが入っていた
車を山側に前向き駐車して、1泊2日の登山。
楽しく登山を終えて、マイカーのところに戻って来たら、車のフロントガラスにヒビが入っているのを発見しました。
ヒビが入った瞬間を見たわけではないのですが、状況から推測するに、山側から落ちてきた落石がフロントガラスにヒットしたのだと思います。
それ以来、登山の際には、山側からなるべく離して車を停めるようにしています(落石が落ちてこないような場所)。
ソフトシェルの耐水性(撥水性)を過信しすぎる
「耐水圧〇〇〇〇mmの生地!」とかいうソフトシェルを着て、雪山に登りました。当時は冬山にも慣れてきて、ちょっと調子に乗った時期でもありました。「氷点下の山なんだから、雨なんてどうせ降らないし、シャカシャカして動きにくいハードシェルは不要!撥水性のあるソフトシェルだけで十分!」とか思っていました。
その時の山は、南岸低気圧が来ている時期で、湿った雪がガンガン降っている状況。最初のころは、ソフトシェルは雪を弾いてくれていましたが、そのうち肩や前腕のところに少しずつ積もった雪が体温で溶けてきました。雪が溶けて濡れた部分は、撥水性がなくなってしまうので、そこに雪が付着してまた溶けて…と、どんどん濡れが広がってきました。
雪が溶けて濡れて、ジャケット内側に染み込み出してきたので、こりゃヤバイと登山は中止。テントを張って中に避難しました。
夜中に何度か雪かきしたのですが、翌朝はこんな感じ。
ソフトシェルの耐水性(撥水性)を過信したのが失敗でした。今でもソフトシェルは使っていますが、よっぽど雪の降らない日帰りの時か、バックアップとして軽量のハードシェル(レインジャケット・パンツ)を一緒に持っていくかしています。
エアマットの空気が寝ている間に抜けていた
雪山でテント泊中。夜中に「何だか背中が冷たいなァ」と思ったら、エアマット(インフレータブルマット)のキャップが緩んでいて、空気が抜けていました。
夜中だったので、起きてマットを再び膨らませるのが面倒でそのまま寝ました。
翌朝、自分の寝ていたところは体熱で地面の雪が溶けて凹んでいました。それで変な格好で寝ることになったためか、体中が痛かったです。
エアマット(インフレータブルマット)のキャップはしっかり締めましょう。
空気を入れる必要がないウレタンマットなら、そういったトラブルとは無縁です。
ピッケルが頭部に命中
ピッケルの落下予防に付ける肩がけのリーシュコード。これが悲劇の引き金に…。
冬山を初めて間もない頃、伊吹山の急斜面のところで滑落停止訓練を行いました。
スピードに乗った時に滑落停止するのは結構大変ですが、当時はそんなに大変だとは思っていなかった節もありました。
雪の斜面でわざとコケて自発的に滑落。スピードに乗ってきたところで、教科書通り、ピッケルを雪面にブッ刺しました。
そしたら思った以上の衝撃がガツンと加わって、思わずピッケルを手から離してしまいました。
自分だけが雪の斜面を滑落していくならまだしも、肩がけしていたリーシュコードによって繋がれたピッケルが、自分目がけて戻ってきました。リーシュはゴム製だったので、引っ張られて伸びた分だけ勢いが付いています。
ガツンと、戻ってきたピッケルが頭に命中。当時ヘルメットは一般的でなかったので、被っていませんでした。
当たったのが柄の部分だったので、怪我せずに済みましたが、もしも先端部分が当たっていたら出血沙汰になっていたことでしょう。
お高いダウンジャケットに引っ掛け傷
背中の部分が破れたパタゴニア・フィッツロイ・ダウン・パーカ。
事件現場。
赤岳鉱泉アイスキャンディ。鉄骨で組み上げられていて、中には針金で結ばれている箇所もあります。
ロープセットか写真撮影かなんかのために、アイスキャンディの上に登りました。キャンディ上の足場から身を乗り出して外の状況を観察。身を引っ込めて戻ろうとしたら、鉄骨のところからピョコンと出ていた針金で、ダウンパーカの背中の部分を引っ掛けてビリリと破いてしまいました。
大ショックです。
厳冬期に活躍するハイロフトダウンジャケット(ビレイパーカ)、フィッツロイ・ダウン・パーカ
プラティパスの湯たんぽから水漏れ
冬山テント泊中の一幕。
プラティパス(ソフトボトル)の中にお湯を入れると、湯たんぽになって寒い寒い冬山での一晩をいくらか快適にできます。
朝起きて、何か足元が濡れてるなぁと思ったら、数年間愛用していたプラティパスに小さな穴が空いていたらしく(穴が小さすぎて分からなかったぐらい)、足回りが濡れてベッタリ…。
テント張った時に、何かザックの底が濡れてるなぁと思ったんですよね。その時は雪が入り込んで溶けたのかなぐらいにしか思っていなかったんですが、恐らくその時点でプラティパスに小さな穴が空いていたんですね。何処から漏れたか結局よくわかりませんでしたが、ボトル内の水も減っていたので、漏水で間違いないかと。
プラティパス(ソフトボトル)は、使っていると突然穴が空くこともあるようなので、定期的に買い替えた方がいいなぁ、と思いました。
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野糞を見られた!
便意は突然やってくる。『災』
登山中突然腹が痛くなることってありますよね。
その時は連休中で、登山者の多い人気の山でした。山小屋までは、その場所から2~3時間ってところでしょうか。そこで、耐え難い便意に襲われたのです。
隠れる場所のあまりない、傾斜がない比較的平坦な場所でした。
耐え難い便意の襲撃に襲われた私に出来ることは、その場で漏らすか野糞をするかの二択でした。
で、木の陰に隠れて用を足したのですが、その場所は、登ってくる人からは見えない場所だったのですが、上から降りてくる人からは見える場所だったのです。
非常に緊急事態で焦っていたので、当時の私にはそこまで確認する余裕はありませんでした。
見たくも無いような汚らわしいモノを見せてしまってどうもすみませんでした!
出したモノのイメージ図
女子と仲良くなるチャンスを逃した
山女子withカメラ
北アルプスの涸沢にテント泊した時の出来事。
涸沢小屋のテラスで、三脚を据えて夜景を撮影していました。
隣いた若い女子2人組も一眼で写真を撮っていましたが、手持ちで三脚も持っていなかったので「上手く撮れない~」と困っていた様子でした。ディーアイは「馴れ馴れしいキモいヤツ」と思われるのが嫌なので、女子にはこちらから話しかけないようにしているのですが、向こうから「夜景ってどうやって撮ったらいいんですか~?」と話しかけられたのです。
とりあえず難しい用語を使わないようにしながら夜景の撮り方を説明。三脚が無いと厳しいかもね(当時のカメラは高感度耐性も、手ブレ補正も今ほどではなかった)、ということで自分の三脚を使わせてあげたりもしました。
話をするうちに、東京から来ているという涸沢小屋泊の女性2人組は、ディーアイと関連職種だったということもあり、仕事の話でもアレコレ盛り上がりました。
「私たちは明日、奥穂高岳に登る予定なんですけど、どこに登るんですか??」
と女子たちから聞かれたので、
「明日は北穂に登ります。あ、明日早いんでもうテントに戻って寝ますね」
と、正直に答えて、それから間もなく自分のテントへ寝に戻りました。
一人ぽつんとテントの中で寝袋に潜り込みながら、思いました。
(これって、「僕も明日奥穂高岳登るんで、もし良かったご一緒しませんか?」とか言えば良かったんじゃないのか…?)
明日登る山のことで頭が一杯で、そこまでは頭が回りませんでした。時既に遅し。
それから数年間に渡って、女性とは縁のない、山と家と職場を行き来する日々が続きましたとさ。
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