醤油樽の滝にてアイスクライミング 【八ヶ岳】

f:id:di82:20190131204751j:plain

2018年の年末、アイスクライミングデビューの友人と一緒に、八ヶ岳にある『醤油樽の滝』へとアイスクライミングに行ってきた記録です。

 

場所:長野県、八ヶ岳、河原木場沢、醤油樽の滝

登山日:2018年12月30日

登山タイプ:アイスクライミング

メンバー:ディーアイ、miyu、じゅんさん

 

八ヶ岳・醤油樽の滝でアイスクライミング 【12月】

 

醤油樽の滝とは

醤油樽の滝(しょうゆだるのたき)は、八ヶ岳の山中にある高さ35mの大きな滝です。

そのユニークな名前は、滝の落口から見上げると醤油樽の中にいるような感じになるから名付けられたのだとか…。実際に醤油樽に入ったことがないので、醤油樽に入った気持ちはよく分かりません。

スケールが35mと落差があり、標高が高くよく冷える八ヶ岳の山中にあるため、冬場にその滝は氷つき、アイスクライミングの対象となる場所です。

 

河原木場沢アプローチ

かねてよりアイスクライミングをやりたがっていた登山/クライミング仲間のじゅんさんと、彼女のmiyuの3人パーティで年末12月30日、醤油樽の滝を目指しました。

この年の年末は異常な程に雪が少なく、醤油樽の滝への入口となる、河原木場沢入り口の手前の駐車スペースまで、スタッドレスを履いた4WD車で問題なく入ってこれました。

雪の量(道路の凍結状況)次第では、チェーン必須となる場所なので、林道を車でアプローチする際には注意が必要です。

f:id:di82:20190131193402j:plain

びっくりするほど雪の少ない、夏沢鉱泉まで続く林道。

 

f:id:di82:20190131193411j:plain

河原木場沢入り口付近にある駐車スペースに車を停め、醤油樽の滝目指してアプローチを開始します。

 

f:id:di82:20190131193427j:plain

河原木場沢。この流れを遡るようにして、醤油樽の滝を目指します。

 

f:id:di82:20190131193418j:plain

沢の流れは氷結してはいますが、一部氷が薄いところもあり注意。上の写真は誰かが踏み抜いた跡。

 

f:id:di82:20190131193434j:plain

目的地である醤油樽の滝は、滝幅が狭く、多くのパーティが同時には取り付けません。そのため、誰よりも早く到着したかったので早めの出発となりました。

沢のナメ氷を照らす朝日が美しい。

 

f:id:di82:20190131193442j:plain

沢が一面氷結していてツルツルなので、アイゼンを装着するの図。

 

f:id:di82:20190131193449j:plain

氷の薄さ・厚さは場所により様々。先人たちが踏み抜いた場所を避け、靴を濡らさないように注意していきます。

 

f:id:di82:20190131193458j:plain

一の滝。数メートルの小さな滝です。アイスアックスを出して、登攀します。

 

f:id:di82:20190131193505j:plain

じゅんさん、アイスクライミング童貞を卒業。おめでとうございます。

 

f:id:di82:20190131193515j:plain

f:id:di82:20190131193523j:plain

一の滝を抜けると全面の氷床。河原木場沢・醤油樽の滝は技術や困難を追求するようなアイスクライミングエリアではありませんが、素晴らしい景色が楽しめる場所です。

 

f:id:di82:20190131193531j:plain

二の滝を登攀するmiyu。

 

f:id:di82:20190131193538j:plain

アイス初心者のじゅんさんは、念の為ロープで確保。バランス良く登ってきてくれました。

f:id:di82:20190131205053j:plain

調べてみたら昨年の同じ日(2017年の12月30日)にも醤油樽の滝に来ていました。上の写真はその時の様子。2018年よりも氷が大きく発達していますね。

 

f:id:di82:20190131193545j:plain

醤油樽の滝手前にあるミニゴルジュ。最後の小滝の鎌が完全に出ているので、濡れずに小滝を越えるのは困難そう。仕方なく巻くことにしました。

 

f:id:di82:20190131193553j:plain

通過不可能なミニゴルジュ・小滝から少し戻ったところに登山道があるので、そちらを利用して醤油樽の滝にアプローチしました。

 

醤油樽の滝でアイスクライミング

f:id:di82:20190131193604j:plain

醤油樽の滝(約35m)に到着。日陰になっている事が多く、標高も高いので、このスケールの滝がまるまる凍っています。

 

f:id:di82:20190131193612j:plain

滝は高さこそありますが、氷は階段状になっているので、クライミングの難度としてはそれほど困難ではありません。(危険がないというわけではないです、念の為)

 

f:id:di82:20190131200751j:plain

まずはじゅんさんのビレイ(ロープによる安全確保)にて、ディーアイがリードしました(ロープを引きながら登ること)。

中間支点として、アイススクリューは5~6本ほど使用しました。

 

f:id:di82:20190131193619j:plain

リードで登ったあとは、じゅんさんにフォローで登ってきてもらって一緒に滝の上に立ちました。

滝の落口右上に支点あり。左側の岩にも支点がありましたが、そちらはあまり使う気にならない錆びたリングボルト。

 

f:id:di82:20190131193632j:plain

一度滝を登りきってから、懸垂下降で滝の取り付きに戻ってきました。

このあたりで後続の1パーティが到着して、滝の右ラインにロープを張っていました。

 

f:id:di82:20190131193640j:plain

35mの滝なので、手持ちの50mロープでは滝上からトップロープを張ることは不可能。でも、滝上部は傾斜がなくて登っても面白くないので、ある程度傾斜のある滝の中間部分あたりまで登って、複数のスクリューで支点作成。50mロープがだいたいいっぱいになるぐらいの高さとなるようトップロープを張りました。

それから、メンバーで交代しながら、ラインを変えながら氷瀑の登りを楽しみました。

 

f:id:di82:20190131193649j:plain

高さはあるものの幅は狭いので、トップロープは張れてもせいぜい3本が限界。この日はそこまで混まなくて幸いでした。

 

f:id:di82:20190131205222j:plain

上の写真は前年の同じ日(2017年12月30日)に撮影した醤油樽の滝です。年により氷の発達状況が違うのがわかって面白いです。

 

f:id:di82:20190131204829j:plain

休憩中。

 

f:id:di82:20190131193658j:plain

比較的安全なトップロープで、一眼レフを担いで登って上から撮影した図。

隣のパーティのおっちゃん。

 

f:id:di82:20190131193706j:plain

上(中間部)から見下ろす醤油樽の滝。

 

f:id:di82:20190131193714j:plain

上(中間部)から見下ろす醤油樽の滝。

 

f:id:di82:20190131193730j:plain

午後すぎると太陽が移動し、滝に時々陽の光が差し込むようになりました。

透き通った氷が美しい。

 

f:id:di82:20190131193722j:plain

しばらくトップロープで登りを楽しんでから、醤油樽の滝を後にしました。

ここは初心者が楽しく登れて良い練習場所だと思います。

アイスクライミングデビューとなった友人のじゅんさんも、楽しんでくれたようで何よりです。

 

装備など

ロープは50mのダブルロープを使用。醤油樽の滝は35mあるので、落口にある支点から降りてくる際、ダブルだと楽です。

 

トップロープで遊ぶつもりなら、シングル+バックロープという組み合わせもありですね。

 

 

 

こちらの記事もどうぞ

www.dimountainphotos.com