気に入った登山用のウェア・ギアはメンテナンスを行い末永く大切にしたいものです。
傷や穴なども自分で修理して使い続ければ、道具にいっそう愛着もわいてきます。
登山用品の修理に欠かせない登山者の必需品といえば、そう…
接着剤
液状で生まれ、その姿は変幻自在、フレキシブル。
小さな穴を塞ぎ、塞いだ穴からはいかなる水も通さぬ門番となる。
時には仲違いしたパーツを優しく繋げる架け橋的存在となることも。
ハードに使われてダメージを受けた装備を回復させ、現場復帰させるためのホームドクターです。
今回の記事はは、ディーアイが愛してやまない接着剤について。
その中でも、入手のしやすさ、価格、用途的にもオールラウンダーの逸品をご紹介します。
I Love セメダイン SUPER X
私がウェアやギアの修理に使っている接着剤は、セメダインのスーパーXという製品です。色はクリアカラーで、補修後も目立ちにくいです。
ホームセンターで何気なく手に取り、実際に使っていくうちに、その魅力に気づいていきました。
モダンでハイセンスな容器のデザイン。
超多用途・高機能。超の文字にメーカーの自信がうかがえます。
全長約11.5cmのコンパクトなパッケージ。
小型軽量で持ち運びも楽々。
赤いXの文字が主張し、視認性の高いデザイン。
キャップを外したところ。
シンプルかつスタンダードなデザインが良心的なユーザビリティを提供します。
ちなみに、セメダイン スーパーXは瞬間接着剤でありません。
硬化するまである程度時間はかかります(気温等によって硬化時間は異なります)。
瞬間接着剤は物を急いでくっつけたい場合には便利ですが、その反面すぐに硬化してしまいチューブから出せなくなってしまったりと、開封してからの寿命は短い印象です。
一本の接着剤を長く愛でたいなら、瞬間ではないタイプの方がベターです。
穴の修理はお任せ
まず、接着剤の代表的な用途として、物をくっつけるというのがありますが、今回の用途はギアの修理なので、くっつける性能については省かせていただきます。
うちでの主な接着剤の用途は、穴を塞ぐこと。
ザックの底部に開いた穴をセメダイン スーパーXの力により塞ぐことに成功。
最近の登山用品は軽量化を売りにしていることが多いです。
カッパやザックも、新製品が出るたびに軽くなり、そして薄くなっている気が。
そのため、ものによっては結構ヤワな生地で作られていたりして、穴が開きやすいものもあります。
モノによっちゃ世界最軽量を謳っているのに、値段はちっとも軽量級ではない山道具…
どうせなら修理して長く使っちゃいましょう。
接着剤を塗ったぶんだけ重くなる?新しい商品は更に軽くなっているのでそっちを買い直す?…そんな意見は無視です。
親指の付け根にある縫い目がほつれてきたのでセメダイン スーパーXで補修。問題なく使えています。
ゲイターに開いた小さな穴も、セメダイン スーパーXで埋めてしまいます。
「接着剤で穴を塞ぐと見た目が鼻水ついたみたいで嫌だ」と、ある人からひどいことを言われましたが、自分は気にしないようにしています。
アイゼン着脱の助けに
セメダイン スーパーXの用途は何も穴を塞ぐだけではありません。
この接着剤は、塗って固まるとほどよいコシが生まれるのも特徴です。
アイゼンのバンドの先端数cmのところにセメダイン スーパーXを薄く塗っておく。
固まるとほどよいコシが生まれ、分厚い冬用の手袋を着けた状態でも、アイゼン装着が比較的スムーズに行えます。
金属製リングにバンドの先端を通す作業のやりやすさが段違いです。
グリップ力強化にも一役
下の写真はアイスクライミングにも使っているグローブ。元々は自転車用で、防風素材でフィット感と指先の操作性に優れたグローブです。
指と掌のシリコンが塗ってある場所以外、滑りやすいという欠点があったので…
親指と、人差し指の先端と腹の部分にセメダイン スーパーXを薄く塗ってあります。
これにより、グローブのフリクションがUPし、カラビナなどの金属類を持っても滑りにくくなりました。
あまり広範囲に塗ってしまうと汗をかきやすい指腹や掌の通気性を損ねてしまうので、ギア類に触れる部分だけにセメダイン スーパーXを塗っています。塗った部分は滑り止め効果ありです。
いかがでしたでしょうか。
穴を塞ぐだけにとどまらない、接着剤の用途の広さ。
こんな使い方あるよ~なんてのがあったら、情報提供してもらえると嬉しいです。
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