【2023年】小川山・春に登ったルートの感想など

2023年に新しい小川山トポが出たのもあって、春に何度か小川山に通いました。その時新たに完登したルートの感想とかを書いていきます。

 

 

【クライミング】小川山で登ったルートの感想など

 

プリンセス 5.10b NP

屋根岩1峰東面

新しい小川山トポの写真と紹介文で気になった人も多いであろうクラック。

上から見たアングルのあの写真と、実際に下から見上げるのと、クラックの印象はだいぶ違いました。トポの写真はカッコ良すぎた。あの写真で期待するであろうクラックの部分は、ルート全体の半分ぐらいです。

まだ十分登られていないからか、岩は脆いところがあってちょっと注意。クラックもバッチリハンドばかりかと思いきや、そうでもなくて浅いところもあり、ジャミングだけではなくバランスを意識したムーブの組み立ても大切でした。

 

フィジカル 5.11a

屋根岩1峰東面

このルートもトポの写真で気になったのですが、あの写真は実物以上にカッコ良すぎだと、登ってみてそう思いました。

ちなみにトポのあのポーズを取ってみましたが、やらなきゃよかった。別ムーブの方が私は楽に登れました。

岩は脆く、登りながらポロポロ岩カスが削れて落ちていきます。もうちょっと安定すれば印象はもっと良くなる?

ホールドは大きめ。取り付きからだと一見傾斜はそんなになさそうですが、登ってみるとまあまあ被って感じます。レストポイントはそれなりにあったような。リーチがあると有利?

 

ランダムウォーク 5.11a

屋根岩1峰東面

名前の通りボルトの右へ左へ、ウロウロ迷いながら登りました。ホールドは大きめなので、どこをどう登るのか、分かってしまえば簡単に感じる類のルートだと思います。

このルートも例に漏れず岩がまだ不安定で、ポロポロと細かい岩が落ちます。

 

花束 5.10c NP

屋根岩1峰東面

遠目からだと、小川山レイバックのミニチュア・フィンガーバージョンみたいな見てくれ。それは見た目だけで、小川山レイバックと登った印象はだいぶ違います。

最初のスラブがボロボロでちょっと怖かったです。クラックにカムを決めて一安心して、本番スタートといった感じ。

クラックの部分が倍ぐらいあったら、名ルートとして人気になったかも知れません。

 

バイシクルダイク 5.11d

屋根岩1峰東面下部スラブ

何年か前に分不相応な実力でトライして、核心部で心が折れて敗退したルート。

完登のコツは「乗れていると信じる」ことでした。

今まで登ったスラブの中ではベストかも。

 

かぶとむし 5.12a

屋根岩2峰

やりたいとずっと思っていましたが、なかなか触る機会がなかったクラシック。今年ついに手をつけてみましたが、なかなか悪かったです。

ザ・花崗岩といった絶妙な構成。花崗岩好きは絶対に楽しめるはず。

取り付きから見上げるかぶとむしのラインはちょっと地味なんですが、★★★も納得の非常に濃くて面白いルートでした。

身長もリーチも似たりよったりな私と友人でも使うホールドやムーブが微妙に異なるという、不思議なルートでもあります。

 

ぴあ 5.11b NP

屋根岩4峰

新しい小川山のトポを見て、このエリアが気になった人は多いのでは。私と友人も例に漏れず、早速行ってみました。

ロケーションは抜群ですが、岩の表面が風化して脆いので、ポロポロと小さな落石が頻発しました。もう少し登られれば安定するかもしれませんが、もともと岩は脆い感じだとは思います。ビレイヤーの方がヘルメットが欲しい。

カムを一式持って行きましたが、結局1~2ヶ所ぐらいしか使わずでした。怖い人は最初のボルトの前に大きめのカムを使っても良いかも?

前半は傾斜が強く、初見だと結構力が入ってしまう人もいるかと思いますが、そこで諦めずに手を出して行くのが良いかと。最後のフェイスの部分は、瑞牆マルチの最終ピッチを思い出させるような内容。

 

ぱお 5.12a

屋根岩4峰

まず、ロケーションが素晴らしいです。

落とし所は限られるので、核心部のムーブがしっかりこなせればお買い得かと。5.12aのグレードはどうなんでしょうか。二子の7bぐらいだよと言われると意外としっくり来るかも?

核心部の持ちにくいホールド効かせるために、悪い足を踏んでバランスを取っていくところ。どうせこんなとこじゃ落ちないだろうというメッセージなのか、ボルトが遠いフレーク。逃げたら逆に怖い目を見るレッジ。最後の遠い一手とか、内容は盛りだくさん。

良いルートなのですが、これもぴあと同じく脆いところが多く、特にビレイヤーはヘルメット推奨です。

 

見返り美人 5.10c

エビのシッポ

5.10cスタンダードなフェイスだと感じました。

取り付きからだとムーブが読みにくかったですが、登っていくと「なるほど」と思わせる場所に適切な大きさのホールドがある、妥当性の高いライン。

難点を挙げるとすれば、駐車場から結構遠いエビのシッポまで、このルートのためだけに行く価値はあまりないということ。駐車場から近ければそれなりに人気が出そうな内容なんですけど。

屋根岩4峰ぱおから割と近いので、ついでに登っておいて損はないかも。

 

Long Long 小川山 5.11a(5.11b)

タヌキ岩

取り付きのところに5.11b、ボルト16本、45mと表記のあるルート。

ボルト2本目周囲が一番ムーブに迷いましたが、そこさえ越えてしまえばムーブはわかりやすいかと思います。

ロングルートが得意な友人曰く「5.10cか5.10d」。流石にそこまで簡単ではないと思いますが…。

レストポイントは多く、ホールドも大きくて分かり易く、登りながら色々修正する許容度も高いので、諦めない心さえあればOSに向いたイレブンのルートなのかと。

終了点から中間のラペルステーションまで、60mロープでギリギリロワーダウンできました。

タヌキ岩は、ルート本数は多くないものの、意外と粒揃いだと思います。

 

Road to Eleven 5.10d

兄岩下部スラブ

ピクニクラを登りに行った時、隣に新しいルートができていたので登ってみました(その日は新しいトポを忘れてしまったので、ルート名はわからず)。

取り付きのところに5.10d~5.11a、ボルト11本、ランナー、キャメとの表記が貼り付けてありました。

OSトライした友人が念のためキャメロット1セット持っていきますが、結局使わず。私も登ってみましたが、どこでカムを使うのかは分かりませんでした。1本目が遠いので、出だしのクラック?

隣のピクニクラよりは難しいと思いましたが、特に核心らしい核心もなく、5.10cぐらいに感じました。小川山らしからぬボルト数だし、現代的なグレーディングと言われればそうなのかも。

微妙なことも書きましたが、ルート自体の内容は素晴らしく、最初から最後まで楽しく登れました。

 

 

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