長野県と静岡県の間にまたがり、南北120m渡って連なる山脈が南アルプス。今回の記事では、南アルプスの北部である甲斐駒ヶ岳~北岳などの山岳エリアについて、個人的に思っていることを書いていきます。
南アルプス北部の印象的な場所
鳳凰三山
薬師岳、地蔵岳、観音岳の総称。冬でも比較的アクセスの良い方で、稜線上からは周囲に開けた展望も素晴らしい。オールシーズン大人気とまではいかないものの、そこそこ登られている印象。
地蔵岳の山頂に立つ岩峰「オベリスク」は鳳凰三山で最も目を引くオブジェクト。麓からでもそれとわかる。オベリスクの天辺に立つのはちょっとしたクライミングらしいです。
白州ボルダー
南アルプス北部(甲斐駒ヶ岳や鳳凰三山)は花崗岩の山で、その山中のみならず、麓である白州には大岩が点在しています。一部はボルダリングの対象になっていたりします。白州エリアは冬でも比較的暖かいので、基本的に寒いところに住んでいる長野県民も、割合近いのでちらほら登りに来ていたり。
甲斐駒ヶ岳
2967m 百名山
山梨側とくに小淵沢あたりから見上げると、素晴らしく迫力のある秀麗な峰である。一方
伊那谷側からみるとそれほどパッとしない。
黒戸尾根から登となると、ひたすら体力が必要となってきますが、南アルプス林道バスを使って北沢峠からだとコースタイム4時間程度の登りで山頂にたどり着けます。
甲斐駒ヶ岳・白州エリアの氷瀑
黒戸尾根~日向山(八丁尾根)間の谷にあるアイスクライミングエリア。
黄連谷右股のようなスケール感のあるクラシックルートから、ガンガノ沢のような日帰りルートまで。
花崗岩質の山が水に削られ形成された急峻な谷と、雪の少なくない気候から、氷の発達適している環境ということでしょう。
黒戸尾根
麓の駒ヶ岳神社から甲斐駒ヶ岳山頂まで、標高差約2200m。
黒戸尾根は日本アルプスの中でも標高差のあるロングルートです。そのわりにアクセスも良く人気があります。通年営業の小屋もあるので、過酷な環境の冬山なのに厳冬期であっても意外と登られている印象。
健脚の人がタイムアタックに使ったりする。一部では登山体力自慢のベンチマークとしている感もあったり。
北沢峠
南アルプス林道バスの存在により、身近な登山出発点となった峠。
仙丈ヶ岳、甲斐駒ヶ岳の登山ベース。バス停から割と近くにキャンプサイトもあり、重い荷物を担いで豪家なテン泊とかもやれそう。
積雪期に戸台から遥々歩いてきて、見覚えのあるこの峠に到着すると何故かホッとします。
栗沢山
2714m
仙水峠を挟んで甲斐駒ヶ岳の反対側に位置する地味な山。
山頂からは甲斐駒や仙丈の長めが良いので、山を見に行く山としてはオススメ。
北沢峠からは、甲斐駒ヶ岳よりもコースタイムは短め。
仙丈ヶ岳
3032m 百名山
南アルプスの女王とも言われ、積雪期に伊那谷から見上げる仙丈ヶ岳の存在感は特別なものがあります。
無雪期には北沢峠までバスで上がれば日帰りも可能で、スケールの割には手頃感があるので比較的経験の浅い人にも勧めやすい良い山。
積雪期の仙丈ヶ岳登山は、内容や山の見た目的にもモンブラン登山を連想させる内容だと思うのは私だけか。
戸台
戸台口は南アルプス林道バスの出発点であり、ピークの土日は大混雑。
戸台は南アルプス林道開通前、仙丈ヶ岳や甲斐駒ヶ岳登山口となる北沢峠へと続く登山道の出発点。
年末年始は多少賑わいますが、基本的に訪れる人もまばらです。
経験者向けの山である鋸岳や、アイスクライミングの対象となる谷、ロッククライミングのエリアもあるので、一部愛好家を惹き付ける魅力もあったり。
北岳
3192m 百名山
標高日本第2位。
日本を代表する高峰の一座。
ピーク手前の両肩部分に山小屋と、南アルプスでは珍しく稜線上にテントサイトがあるので、山で泊まりたい派の人々にとっては利用価値が高い。
何回か登っていますが、毎度山頂はガスのなかで、北岳山頂からの眺めをみたことがないです。天気の相性が悪い山。
「北岳に来ただけ」はもう聞き飽きたフレーズなので、私のいないところでお願いしたい。
間ノ岳
3190m 百名山
標高は日本第3位。
しかし、華々しいお隣の日本No.2である北岳と比べ、こちらはかなり地味。
どっしりとしたボリュームのある山体は見た目も悪くないのですが、なぜか話題に上ることも少なく、この山目当てで登って来る人もそう多くはなさそう。
農鳥小屋
良くも悪くも有名な山小屋。ビールが冷えていなかったり、トイレが大自然に開放されていたりと、現代の山小屋基準で考えるとワイルドな使用。なにより小屋の主人が個性のあるキャラクター性で、合う合わないがキッパリ分かれそう。
身の回りの山仲間からは、農鳥親父についてはそう悪い話は聞かない。
山小屋を便利なホテルみたいに考えてるタイプの人とは相性は悪そう。
農鳥岳
3026m 二百名山
白根三山の南側。北岳が北岳なのにこいつは南岳じゃないのかというツッコミは置いておいて…。
農鳥小屋から見える立派なピークは西農鳥岳というニセモノで、勘違いしやすい。「農鳥岳登った!」と思ったら、西農鳥岳でちょっとガッカリした人は何人かいるはず。
農鳥岳は、奈良田からならピストンしやすい(長丁場にはなりますが)ので、バスが運行していないシーズンでも比較的山頂を狙いやすい。
南アルプスの南部(赤石~聖など)はまとめて縦走しようと取っておいたら、数年も未踏のまま経過してしまっています。南アルプスの南部については書けるほど知識も、山行経験なもないので、まずは北部のみでまとめてみました。
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