北アルプス(新穂高温泉周辺エリア)の印象的な場所【まとめ】

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日本山岳界の大スターである槍ヶ岳・穂高岳の影に隠れてはいるものの、新穂高温泉周辺には魅力的な場所がたくさんあります。

今回は飛騨エリア(高山)・新穂高温泉を起点とした北アルプスの山々について、個人的に思っていることをアレコレ好き勝手にダラダラ書いていきたいと思います。

 

北アルプス(新穂高温泉周辺エリア)の印象的な場所

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新穂高温泉

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槍穂高、双六岳、笠ヶ岳などの名峰に登るための出発点となる、飛騨側の登山ベース。

紅葉や夏季休暇シーズンは非常に大混雑。ピークシーズンには、熾烈な駐車場争い(椅子取りゲーム)が発生します。

温泉は多いが食の不毛地帯。

コンビニが近くにないので高山か松本で行動食などを買っておく必要あり。

 

新穂高ロープウェイ

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二段階構成の通年営業型ロープウェイ。この存在のお陰で、本来なら厳しい山のはずの西穂高岳が近い山となっている。

冬に風が強くなると運転見合わせになることがあるため注意。西穂山荘でのんびり…とか考えてたら、強風でロープウェイが運行見合わせのためその日のうちに帰って来れなくなる可能性も。天気予報風速予報の確認はしっかりと!

 

新穂高の湯

槍見の湯と新穂高ロープウェイへの分岐点のあたりにある温泉。石橋の下にあります。

「寸志」で入れる温泉なので、カラスの行水のような入浴スタイルの登山者にとっては非常にコスパが良いです。

橋の上から丸見え。男女混浴ですが、オッサンしか見たことないです。

 

笠ヶ岳(かさがたけ)

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2897m 日本百名山

飛騨の名峰。岐阜県最高峰。

遠目から見ると山頂部が笠のような形でに穏やかそうな印象ですが、麓からのコースタイムはクリヤ谷・笠新道ルートともに行程が長くタフな山です。無雪期のクリヤ谷は湿っぽく苔の生えた岩が数多く存在し、下山に使ったら何度も滑ってコケたのでうんざりしました。

周辺の山よりも積雪が多い印象で、春でも雪が多く残っています。

穴毛谷などに厳しいバリエーションルートも擁しており、マニアにも楽しい山。

 

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錫杖岳(しゃくじょうだけ)

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2168m

笠ヶ岳の影に隠れるように存在する山。一般には目立たない存在なのですが、マルチピッチクライミングの一大エリア。冬季にはアイスクライミングもできます。マルチ派のクライマーにとってはとても魅力的な遊び場。

岩場までのアプローチが駐車場から2時間かかるので、ジム育ちの現代っ子には遠すぎて敬遠されるのかもしれませんが…。

クリヤ谷からチラリと見える前衛壁は見るものを圧倒ほどの迫力があります。

 

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穴毛谷(あなげだに)

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笠ヶ岳の山腹に切れ込んだ谷。ウェストンの笠ヶ岳登山ルートはここ。昔は穴毛谷沿いに登山道があったとか。現在、登山道はありません。

大規模な雪崩が発生した過去があります。ここをスキーで滑る変態や、谷にそそり立つ急峻な岩壁でクライミングをする変態もいる。

 

わさび平小屋

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新穂高温泉から徒歩約1時間。公共交通機関を用いた長期縦走の時は、午後に新穂高温泉に到着したのでここでテント泊しました。

シーズン中は小屋前で冷やし野菜を売っています。テント装備で縦走すると新鮮な食材は貴重なので、多少割高でもついつい買ってしまいます。

 

鏡平(かがみだいら)

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鏡平にある鏡池は、水面に槍ヶ岳が鏡のように写し出される。

夏のシーズンでは順光になる午後からだとガスで山が隠れてしまうことも多く、晴れても遠景が霞んでたりすることがあったりで、山と池がキレイに見えるタイミングをつかむのが意外と難しいです。

あと、山と池のアングル的な問題のため、白馬にある八方池のようにくっきり中央に山々が反射されるわけではないです。それでも似たような場所は他に多くないので、多くの登山者・写真家がありがたがって訪れます。

 

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双六岳(すごろくだけ)

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2860m

槍ヶ岳展望の山。

双六岳自体はなだらかで特徴のないのが特徴といった山容。そのためか、ナントカ名山には選ばれてはいないようです。

広大な山頂稜線と槍ヶ岳の組み合わせが非常にフォトジェニックな感じ。山を見るための山みたいな印象。登山路の途中に鏡平があったり、雲ノ平や笠ヶ岳・槍ヶ岳などの縦走路が交わる場所なので、このあたりは夏のシーズン中には多くの登山者が訪れる印象。

広大な山頂稜線を歩いている最中、突如として耐え難い腹痛(ウ○コ痛)に襲われた時には本気で焦りました。身を隠すところがないので。

 

樅沢岳(もみさわだけ)

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2754m

双六山荘から、双六岳はコースタイム1時間超ですがこちらは1時間以内で到着できるピーク。

山頂から展望も開けており、そこから見る山々の展望は素晴らしい。

双六小屋に泊まった時に、夕日や朝日を望むのに意外と便利です。双六岳まで歩いていくのかったるい時の妥協案として。

 

穂高平(ほたかだいら)

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穂高平小屋

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夏山だと単なる通過点。新穂高温泉からだと1時間ぐらいの距離なので、休憩にはちょっと早い感じ。たまに牛がいるので下山したら飛騨牛が食べたくなります(高いので買えないけど)。

冬季(積雪期)では、涸沢岳西尾根に向かう時はここから蒲田富士が見通せるので、気合を入れ直すところ。

西穂高岳西尾根への入り口もここ穂高平なので、この場所から登山道を外れていきます。

 

蒲田富士(がまたふじ)

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写真中央の雪の少ない山が蒲田富士

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蒲田富士山頂稜線

2742m

冬季穂高岳のゲートウェイである涸沢岳西尾根のサブピーク。ご当地富士。基本的に積雪期専用。そして基本的には通過点。

山頂付近はナイフリッジ。気象条件が複雑らしく、状況によっては左右に雪庇が発達することもあるらしいです。

 

滝谷出合(たきだにであい)

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飛騨側の槍ヶ岳登山ルートの途中。白出出合~槍平の中間地点。

出合には「出る」ことで有名な避難小屋があります。個人的には、本当に緊急時を除いてここに泊まるぐらいならビバークを選びます。

大雨が降ると沢が増水して渡渉不可になるので、雨天時は隠れた要注意箇所。たまに悪条件のなか強引に突破しようとした人が流される事故がある。

 

奥丸山(おくまるやま)

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2439m

隠れ槍ヶ岳展望の山。

雪崩のリスクがある冬には飛騨沢ではなく奥丸山から西鎌尾根に取りつくのがスタンダード。槍平では過去に雪崩が発生し犠牲者が出ているので、奥丸山稜線上の平坦地にテントを貼るのも冬の戦略。

 

西鎌尾根(にしかまおね)

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中央の尾根が西鎌尾根(槍ヶ岳山頂より)

双六岳あたりから槍ヶ岳まで伸びる長大な尾根。意外とアップダウンがあります。

槍ヶ岳に向かう時に、所見だとニセ槍に騙されてしまいます。

冬の槍ヶ岳登山は、飛騨沢が雪崩のリスクが高いので奥丸山~千畳乗越~西鎌尾根を経由して槍ヶ岳に向かうのが一般的。

 

硫黄尾根(いおうおね)

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西鎌尾根の途中から枝分かれする赤色の岩で構成された急峻な尾根。

主に残雪期にバリエーションルートとして登られることがあります。有名なピークのない尾根ですが、その色艶形に凄く魅力を感じました。そのうち行ってみたい場所。休みをくれェ…。

 

山と高原地図 槍ヶ岳・穂高岳 上高地 (山と高原地図 38)

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新編・風雪のビヴァーク (ヤマケイ文庫)

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