久しぶりに新しいカメラを購入しました。
オリンパスのOM-D E-M5 Mark IIというカメラです。
これまでレンズ交換式カメラはCanon(EFマウント)しか使ったことがなかったので、自分にとっては初めてのレンズマウント追加となります。
まだカメラを購入したばかりで、細かい使用感などのレビューは後日になりそうですが、とりあえずファーストインプレッションと、購入動機などを書いていきたいと思います。
登山・クライミングのためにオリンパスのOM-D E-M5 Mark IIを購入
カメラを追加購入した理由
現在ディーアイはキヤノンのEOS 6Dというカメラを使用中です。
フルサイズ(35mmフィルムと同サイズの大きなセンサーを搭載)の一眼レフの中では軽量級で、吐き出す画は一級品。大変良いカメラです。
しかし、やはりフルサイズの一眼レフカメラ+フルサイズ対応のズームレンズというのは結構重いです。
登山ではまぁ何とか問題なく持ち運びができていたのですが…
Canon EOS 6Dの本体重量⇒755g
よく使うレンズEF24-105mm F4L IS USMの重量⇒670g
カメラ・レンズを合わせて重さは1425gです。
クライミング中のある時に、相方から
「クライミングにそんな重いカメラ持って来るな!」
と結構本気で怒られました。
重い一眼レフを持たない分、ロープやクライミングギア類を分担して持って、パーティでトータルの軽量化を図るべきだ、とのことでした。その主張はごもっとも。
先日に行った瑞牆山では、マルチピッチのクライミングを、一眼レフを入れたザックを背負って行いました。歩きならともかく、クライミングでは荷物が重いと登る時大変でした。
そんな体験から、「画質にはそんなに妥協したくないけど、軽量でロープを使うような登山やクライミング等で、邪魔になりにくいカメラ欲しいな~」と思うようになりました。
それから、カメラを色々と比較検討し、結果としてOLYMPUS OM-D E-M5 Mark IIを買うことになったのです。
購入の決め手
色々迷った結果、オリンパスのOM-D E-M5 Mark IIの購入に至りました。
一緒に購入したレンズはM.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PROです。
丁度欲しいと思ったカメラとレンズの組み合わせが、キットとして売っていたので都合が良かったです。
OLYMPUS OM-D E-M5購入の決め手は以下の3つの点でした。
小型・軽量なシステム
オリンパスのミラーレズデジタル一眼カメラは、マイクロフォーサーズ規格という比較的小型のセンサーを採用しています。
そのため、CanonやNikon等の大型センサーを搭載した一眼レフカメラに比べると、レンズ群が全体的に小型・軽量となっています。
OM-D E-M5本体の重量は469g
M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PROが382g
カメラとレンズを合わせてトータルで851gです。
現在使っているEOS 6D+EF24-105mm F4 IS USMの合計重量が1425gなので、574gの軽量化が可能です。
画質に妥協無しの、フラッグシップF2.8クラスのズームレンズと組み合わせても、重量900g以下というのが素晴らしいです。
高い防塵・防滴性能と-10℃耐低温性能
今回購入したオリンパスのOM-Dというシリーズは、高い防塵・防滴性能も魅力のひとつです。
時には雨に濡れ、滝の飛沫を浴び、埃にまみれ、雪をかぶるような使い方をしているので、耐環境性能が高いのは魅力です。山の中でカメラが壊れたら、ただただ重いだけの荷物になってしまいますからね。
また、-10℃動作保証というのも嬉しい点です。
以前EOS 60Dというカメラを使っていましたが、-5℃ぐらいから動作が不安定でした。
そのことをキヤノンのカスタマーサポートに問い合わせたところ、「動作保証は0℃までなので、それ以上低い気温でのトラブルはサポートしていません」と一蹴されてしまいました。
低温でも動作するとメーカーが言っているのは心強いです。
価格が比較的安め
特にレンズに関しては、オリンパスはかなり安めだと思いました。
今回購入したF2.8通しのズームレンズ、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PROは¥77,907(5/28 Amazon.jp価格)です。
例えばキヤノンで同じカテゴリに属するズームレンズ(EF24-70 F2.8L II USM)は、¥178,800(5/28 Amazon.jp価格)です。
メーカーフラッグシップF2.8のズームレンズでも、オリンパスはかなりお安く買えてしまいます。
画質に関して言えば、高いだけあってキヤノンの方が背景・前景ボケが大きかったりとか、色々優位な点もありますが…。
画質云々も大事ですが、自分としてはフラッグシップ系は頑丈な点(防塵防滴であることも多い)もポイント。タフなシステムが比較的低予算で組めるのが嬉しいです。
オリンパスの方が安いといっても、カメラを趣味にしていない人にとっては、「どちらも十分高い」と思われてしまいそうな値段ですけど…。
OM-D E-M5 Mark IIの外観
Olympus OM-D E-M5 Mark IIの外観をざっと見ていきます。
オリンパスのフラッグシップPROレンズ、M.ZUIKO DIGITAL ED 12-40mm F2.8 PROは、小型軽量のマイクロフォーサーズレンズの中では大型なので存在感が強いです。
本体、レンズ共にしっかりした作りで高級感があります。
横から見た図。本体に比べてレンズがでかいです。
本体のグリップ部分はかなり薄いので、ちょっと持ちにくいと感じました。
本体を薄型・小型化してしまうと、グリップ感が頼りなくなってしまうのは仕方ないところなのかもしれません。
バリアングル液晶搭載。
ローアングルで写真を撮る時などには何かと重宝します。
アイデア次第で撮影の幅が広がりそうです。
本体を上から見たところ。ダイヤル、ボタン類が多いので慣れるまでは大変そう。
一度慣れてしまえば素早く設定を変えられるので、スピーディな操作が可能になりそうです。
上から見るとグリップ部分の薄さが顕著ですね。
小型ながらメカメカしいデザイン角ばったデザインと、金属性の高い質感は、かなり気に入りました。
比較・検討したカメラ
OLYMPUS OM-D E-M5 Mark IIを購入する前に、いくつかのカメラを購入候補に挙げて検討ました。
Fujifilm X-T2
今回購入候補の大本命のひとつ。
軽量なミラーレズ本体。魅力的なFUJINONレンズ群。
-10℃動作保証と、防塵防滴によるアウトドア向け設計。
ちなみフラッグシップのXH-1もありますが、こちらは本体が673gと一眼レフ並みに重かったので、比較的軽量(507g)なX-T2が候補に挙がりました。
使いたいレンズはXF16-55 F2.8 R LM WRとXF18-135 F3.5-5.6 R LM OIS WRの2本。
XF16-55 F2.8 R LM WRは665gで、フルサイズのF2.8クラスのレンズよりは軽いかもしれませんが、結構な重量。
XF18-135 F3.5-5.6 R LM OIS WRは高倍率ズームで山での使い勝手は良さそうですが、広角端が18mm(35mm判換算で27mm相当)。広角好きな自分としては、広角端は24mm欲しかった。重さは490gで、可もなく不可もなく…。
Canon EOS Kiss X9
エントリークラスの一眼レフも、今ではミラーレスに迫る小ささです。軽量で高画質。なかなか良さそうです。
重量は453g。
現在使用しているカメラがCanonのEOSシリーズなので、所有しているEFレンズが使えそうなことも高ポイント。とは言え、軽量化目的でのカメラ購入なので、同じレンズを使っていたらあまり意味が無いような気も…。
周りでガチ山登りしている人が2人ほど、EOS kissシリーズのカメラを使用していましたが、ハードな環境で使用しているせいか壊れてしまったとのこと。
丁寧にカメラを扱える人なら問題ないのかもしれませんが、道具を荒っぽく扱う自分はすぐにぶっ壊す自信があったので、今回は見送り。
SONY α7 III
今勢いのあるSONYのα7シリーズも検討しました。
こちらはミラーレスで本体はある程度小型化されていますが、センサーがフルサイズのため、対応レンズがどうしても大型化してしまいます。
本体重量が650gと、EOS 6Dと比べて特別軽くなるわけでもなさそう。
今回カメラの追加購入の目的である、『装備の小型・軽量化』にはあまり貢献しなさそうだったので、候補からは早々に脱落しました。
Canon PowerShot G1 X Mark III
APS-Cサイズのセンサーを乗っけたコンデジ。399gという軽量性が何よりも魅力的でした。
レンズ画角は24-72mmで、まずまず便利な範囲を押さえてあります。
それなりに画質に妥協せず、軽量化を追い求めるならこのカメラが一番なのかもしれません。
レビューが賛否両論で、一眼に慣れた身だと操作に何となくストレスがたまりそうな気がしたので今回は見送り。レンズもそれなりっぽい感じだし…。
ちなみに住んでいるところが田舎なので、実機を触って細かに比較検討することはできませんでした。
カメラを触りに都会に出かける暇があるぐらいなら、山に遊びに行きたいし…
センサーサイズの小ささが少し心配だが…
OM-D E-M5を購入する際にひとつだけ心配だったが、同カメラが採用しているマイクロフォーサーズ(MFT)という規格についてです。
マイクロフォーサーズ規格のセンサーは、一眼レフカメラで多く採用されているフルサイズやAPS-Cのセンサーと比べると小型になります。
Four Thirdsサイトよりセンサーサイズの比較図
上記リンクのサイトでは、センサーよりもレンズ性能の方が大切だと説いていますが…
フルサイズやAPS-Cと比べ、センサーサイズが小さくなることで、カメラ・レンズの小型化が可能な点はメリットといえばそうなのですが、センサーが小さくなれば画質の面で不利にはなりそうです。
特に、暗所での撮影やボケの大きさなどは、マイクロフォーサーズはフルサイズに劣ってしまう点だと思います。
フルサイズの一眼レフ使いとして、画質で満足できるかが不安点でした。
しかし悩みはしたものの、結局のところ、「暗所での撮影やボケ感を楽しみたい場合などは、EOS 6Dを使えばいいだけ」という結論に辿り着きました。
センサーサイズが大きくて画質が良いカメラを買っても、重量・大きさががEOS 6D+EF24-105mmF4Lとあまり変わらなければ、わざわざカメラを追加購入する意味がありません(自分にとっては)。
大型・高画質(Canon・フルサイズ)と小型・機動力(Olympus・MFT)、2つのシステムを、必要に応じて使い分けることにしました。
また、毎回楽しみに読ませてもらっているブログI AM A DOGのOKPさんがOLYMPUS使いで、素晴らしい写真をアップしているのも、購入を後押ししてくれました。
OM-D E-M5 Mark IIを使う予定の場所・場面
これからアウトドアでの撮影機材は
画質重視の時はCanon EOS 6D
機動力重視の時は Olympus OM-D E-M5 Mark II
という体制で行きたいと思います。
OM-D E-M5 Mark IIを持っていくことを想定している山行形態は以下です。
マルチピッチクライミング
パートナーと、確保と登攀を交互に繰り返しながら、時には100m以上の岩壁を登っていくクライミングスタイルです。
ルートによっては非常にテクニカルな動きを要求されるので、身体の動きを妨げないように装備の軽量化が重要になってきます。
沢登り
渓谷を通して山の中を進んでいく山行スタイルです。
時には滝を登ったり、泳いだりする場面も出てくるため、装備が濡れてしまうリスクが高いです。
そのような場面で撮影する場合、耐水性の高いカメラだと安心感があります。
アルパインクライミング
危険の多い山岳地帯から無事に生還するためには、スピーディに行動できることが重要です。
通常の登山装備に加えてロープやクライミングギアなども持っていくので、装備がどうしても重くなってしまいがちです。
そんな状況で撮影する場合、カメラは手早く扱えて軽量であると助かります。
これから、OLYMPUS OM-D E-M5 Mark IIを激しく使い倒してやろうと思っています。
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