最近20年ぶりにフルモデルチェンジされ、話題の車・ジムニー
今回の記事はジムニー『JB23型』のお話です。
ディーアイが初めて買ったマイカーであり、今でも現役で乗り続けています。
何年も乗り続けてきた愛車・ジムニーと登山について書いていきたいと思います。
正直なところ、ジムニーは登山口へのアプローチとして使う車としてどうなのか、そのへんに焦点を当てていきます。
山へのアプローチにジムニーってどうよ?
ジムニーは登山用に使う車として最適ですか?という質問に対しては、
メリットもデメリットもあり、 最適ではないこともある。
という答えになります。
何でもそつなくこなせるような、優等生的な車ではありません。
ですが、ダメなところもある一方で凄いところもあるという点が、この車の個性を際立たせていると思います。
では、これからジムニーの良い点、悪い点について説明していきます。
新車で買ってからこれぐらい乗ってきたので、そろそろレビューを書いてもいい頃合かと…。
ジムニーでよかったと思う瞬間
正直言って、全運転時間中、「ジムニーで良かった!」と思うのは1-5%ぐらいです(この辺は個人差あり)。
狭くて、乗り心地が悪くて、エンジン音がうるさくて、速度が出ず、出足は遅く、軽なのにそれほど燃費の良くない車です。
車体の小ささは武器
山へのアプローチは林道を通ることがしばしば。
狭い山道で、ジムニーの本領が発揮されます。
多少道が荒れていても、4輪駆動システムで悪路をものともせず突き進むことが可能です。
対向車が来た場合でも、ジムニーの小さなボディなら、なんとかすれ違いが可能…という場面もありました。
高級外車のSUVが路面状況の良くない林道をチンタラ走っているところを、後ろから軽快に追いつく…なんていう場面もしばしばあります。
雪道、砂利道、ラフロードをガタガタ揺られながら突破していくのが、ジムニー。
ジムニーはまさに林道の王です。
林道を出ると、チンタラ走るもっさりカーに変身。それがジムニー。
~事例~
雪山へのアプローチで、細い雪道の林道を走っていた時、道路が雪崩で埋もれて通行不可能になってる場面に遭遇。
その場で何度も切り替えしてターンして、走ってきた林道を引き返すことができました。
もう少し車体の大きな車であったら、多分細い林道(片方は崖)では切り返し不可能だったと思います。その場合、雪が乗ってクネクネ曲がった不安定な林道をバックで戻る羽目に…考えただけでも恐ろしいです。
ジムニーに乗っててよかったと思える出来事でした。
舗装路野での走りは正直いってイマイチ
ジムニーは軽自動車です。排気量約660ccです。
なのに、車重は約1000kg。ATに乗っていますが、4速までです。
加速が悪い…都市部などで信号につかまったり、ストップ&ゴーを繰り返す場面だとイライラします。
速度が出ない…高速道路でエンジンが100km/h超え、エンジン4000回転超えで、苦しそうなエンジン音がします。怪獣から逃げたり、カーチェイスをするには圧倒的に不向きです。
坂を登れない…急坂ではエンジンパワーがないので、アクセルを踏み込んでも全然速度があがりません。坂道発進も苦手です。
静音性?
エンジン音は、正直言ってウルセーです。
高速やら坂道などで、エンジンをブン回すと、車内でも結構音が響きます。
「この車、すごい音がするけど大丈夫…?」と、同乗者に心配されたこともありますが、このエンジンの騒音は、平常運転なのです。
ショパンのピアノ曲なんかかけても、うるさくてほぼ聞こえません。
クラシックで交響曲をかけてると…序盤パートで音が小さくて聞こえね→音量を上げる。盛り上がるパートでドンっと音が上がってビックリ。なんてことが発生するので、クラシック音楽は相性が悪い、ジムニー。
一応4人乗れますが、2人乗りと思ったほうが良いです
ほとんど使ったことはありませんが…
後部座席には一応2人乗れます。
ただし、狭いし席を後ろに倒せないので、短距離ならともかく、山へのアプローチなどで長時間乗るとなるとなかなか苦痛です。
数時間後部座席に乗っていると、登山口に辿り着く前に疲れてしまいそうです。
運転するだけなら2人が限度。
車中泊(後述)なら1人が限度。
それ以上の人数が乗ると、誰かが我慢というか犠牲を強いられる感じです。
シートについて
シートがそれなりクオリティだからなのでしょうか、3時間以上運転しているとケツが異常に痛くなってきます。
目的地の山によっては長時間運転をする必要があるので、遠い山に向かう時にはケツの痛みを覚悟しなくてはなりません。
高級車を3時間以上運転する機会にまだ恵まれたことがないため、長時間運転とケツの痛みの車別比較はできていませんが…。
車中泊…できなくもない
ジムニーの車中泊用パーツや、改造もいろいろあるようですが…
どノーマルで車中泊するとこんな感じになるというのをご紹介します。
ちなみにディーアイは、これで何十回も車中泊しています。
方法その1
助手席のシートをめいっぱい倒す。
快適ではないですが、一応寝られます。
フロアマットのとこまで足が伸びるので、体はまっすぐ(と言っても座席がフラットでないので斜めですが)で寝られます。
足側に血流が滞りやすいので、深部静脈血栓症(エコノミークラス症候群)には注意です。こまめな水分補給を忘れずに。たまにダッシュボードの上に足を乗っけたりして、動かすようにしています。
方法その2
ヘッドレストを外すと、ある程度のフラットな空間が作れます。
身長168cm(四捨五入で170cm!)のディーアイの場合、超余裕で足が着くぐらいの広さ。完全に真っ直ぐに体を伸ばして寝ることはできまん。
また、ある程度フラットになると言えど、シートの段差がなかなか体にフィットせず、寝心地は良くはありません。
柔らかめバッグ類をクッション代わりに使ったり、マットなどを使用すると、いくらか寝心地が改善されます。
一応運転席側も、ヘッドレスをを外すとある程度フラットっぽくはできますが…。
ハンドルがすんごく邪魔なので、そのまま寝るのはなかなか厳しい感じですね。
ジムニーの車中泊はおひとり様専用と思ったほうが良いでしょう。
ジムニーで2人車中泊をやったことありますが、運転席側はほんとに寝心地最悪でした。
2人以上なら、外にテントを張ったほうがしっかり寝れて疲れも取れます。
後部座席を倒すとある程度広い空間ができますが、段差がある上体を真っ直ぐに伸ばして寝られるほどの長さがないので、助手席側の方が寝心地はマシかな~という印象です。
ラフに扱えるというメリット
ラフな扱いができるかは人それぞれの考えもあると思いますが…
例えば道路に木の枝が張り出していた場合、ジムニーならエンジンを踏み込み木の枝をかき分けながら直進できます。
ボディに傷がついた?ジムニーだしまぁいいか。ぐらいの感じに思っています。
レクサスとかベンツに乗ってたら、そんなことは絶対やりたくないですね。木の枝が道に張り出していたら、運転者は車から降りて、木の枝をどけて…車様がお走りやすいように、道をお作りして差し上げる感じでしょうか。
ラフに扱えるという点は、車を山道(登山口)へアプローチするための道具として考えた場合には、かなりの利点ではないでしょうか。
おわりに
結構辛辣に悪いことも書いてきましたが、新車の時から随分乗っている車なので、ジムニーにはすごく愛着があります。大好きです。
そりゃ欠点は色々とありますが、荒れた路面をものともせず、無事に登山口まで送り届けてくれたことが何回もあるので、マイカーにジムニーを選んで良かったと思っています。
一昔前はソロ登山がメインだったので、サイズ感的にもジムニーで必要十分な感じでした。
ただ、最近は2人とか、時々それ以上の人数で山に行く機会も増えてきたので、ジムニーだと手狭になることがあります。
そのため、そのうちに車のサイズアップをするため買い替えようかとも思案中。その場合だとジムニーを手放すことになりそうです。
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