アイスクライミングや冬山登山で使用するアイスアックス(ピッケル)やクランポン(アイゼン)を研ぐのに愛用している万能ヤスリ、ニコルソンのマジカットについてご紹介します。
ニコルソンのヤスリ…他の一般的なヤスリと比べると多少高いですが、研ぐのが凄く楽で早いです。もしも冬山(アイス)用装備を研ぐためのヤスリをお持ちでないなら、全力でニコルソンのヤスリをオススメします。
ニコルソンのマジカットは冬・アイス用ギアを研ぐのに最適
アイスクライミング用のアックス(ピッケル)やアイゼン(クランポン)を研ぐのに愛用しているニコルソンのマジカットという万能ヤスリ。
意外と大変な『研ぐ』という作業
アイゼン(クランポン)、ピッケル(アイスアックス)などのギアは、使用していればいずれ摩耗してくるので、初期性能に近づけるために研いでいく必要が出てきます。
しかし、研ぐのは結構大変!(特にアイゼン)。
12本爪のアイゼン。12本の爪全部研ぎます。左右1つずつで1セットなので、合計で24本の爪を研ぐ必要があります。
1本の爪を鋭く研ぐだけなら大した時間はかかりませんが、24本ともなると、意外に時間もかかるし疲れます。メンテナンス好きな人なら楽しい作業かもしれませんが、忙しい人やものぐさな人にとっては、「めどくさい…」作業です。
そのめんどくさくて時間のかかる作業を短縮するのが、
すごく良く研げる金属用万能ヤスリ
ニコルソン(NICHOLSON)のマジカット(MAGICUT)です。
以前はホームセンターで適当に買ったダイヤモンド金属ヤスリを「こんなもんかな…」という感じで使っていましたが、ニコルソンに替えたら、目からウロコ状態。今までピッケル・アイゼンを研いでいた時間が、体感で半分ぐらいに短縮されました(厳密には比較していませんが…)。
一般的にアイゼンに使われている金属・クロームモリブデン鋼(クロモリ)はもちろんのこと、
硬くて研ぎにくいステンレス(ブラックダイヤモンド製のアイゼン)も、ガリガリ研ぐことが可能です。
本当に、その辺の安い金属ヤスリと比較して、ニコルソンのマジカットは少ない時間(少ない労力)で、アイゼン・ピッケルが研げてしまいます。
アイスツールを研ぐのは大切
しっかりとメンテナンス(先端を研いだ)アイスアックスは、氷への刺さりが良いです。
先端が丸まったアイスアックスでは、氷に刺そうとアックスを降っても、氷の表面が割れるだけ…ということもあります。結果、何度も氷に向かってアックスを振って無駄に疲れます。
よく氷に刺さるアックスを使ったほうが、登っていて楽しいですし安全です。
アックスの先端を鋭く整えるのに適したニコルソンのヤスリ。
ただし、調子に乗るとガリガリと一気に研げてしまうので、無駄に削ってしまわないように注意です。
アックスほどではありませんが、アイゼン(クランポン)を研ぐのも大切です。しっかりと研げば、その分氷のへの食い込みは良好。
雪山登山でもピッケル・アイゼンのメンテンナンスは大切
アイスクライミング中心に書いてきましたが、雪山(冬山・春山)などでもピッケル・アイゼンを研いでメンテナンスしておくことは大切です。
雪の急斜面が条件によってはカチカチに凍結していることがあり、場所によっては滑ったらタダじゃ済まない場所もあります。刃先が丸くなったアイゼン・ピッケルでは、非常に硬く締まった雪面への食い込みが悪く、怖い思いをすることがあります。これは厳冬期の山だけではなく、春山(5月の北アルプスなど)であってもです。
むしろ春山の残雪は、日中陽が当たって溶ける→夜間や明け方の気温低下で凍るというパターンがあるので、侮れません。
一度、5月の穂高の稜線で、アイゼンを履いていたのにカチカチのアイスバーンで滑ったことがあります。平坦な場所だったし、軽く滑っただけだったので大事には至りませんでしたが、「アイゼンはいてても滑ることがあるんだ…」と驚いた記憶があります。
一般的な冬山登山で、ピッケルはそこまで鋭く研ぐ必要はないとは思いますが、シーズンに最低1回はメンテナンスを行っています。
買った時には柄は付いてこなかったので、、ホームセンターで適当に買ってきたヤスリ用の柄を装着して使っています。
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