場所:八ヶ岳、小淵沢
山行日:2022年1月15日
種類:雪山登山、日帰り
メンバー:ディーアイ
【1月】観音平経由の編笠山
はじめに
当初は体力維持トレーニング目的で天女山~権現岳のルートを登るつもりでした。ところが、駐車場について見ると狭い駐車スペースは満車。冬型が緩む土曜日だったので仕方ないですね。
強引に駐車するのも考えものだったので急遽転進。そういえば冬の編笠山は登ったことがなかったので、観音平へと通じる道の冬季閉鎖ゲート前まで移動してみることにしました。晴れた土曜日だというのに、こちらの周囲のスペースに駐車している車はゼロ。
スマホで登山計画変更の連絡を入れ、山行開始となりました。
林道~観音平
観音平へと通じる道路は冬季閉鎖中。周囲に駐車スペースがいくつかありましたが、自分以外の車はありませんでした。
観音平への長い舗装路歩きが嫌で、冬の編笠は避けていたのですが、よくよく考えれば冬の八ヶ岳って美濃戸口~美濃戸間や権現登山のための天女山とか、それなりに道路歩きがありますね。そう考えれば観音平も、ちょっと頑張れば普通に歩ける距離です。
観音平へと続く道路から見上げる編笠山。今回の目的地です。
淡々と舗装路を歩いていきます。先行者?らしき1人分のトレースあり。車が走った跡もありますが、林業関係者のもの?
富士見平からすぐ先、延命水の手前で人間のトレースは踵を返していました。あるのはアニマルトレースのみ。
程なくして観音平に到着。グリーンシーズンの喧騒が嘘のよう。この静けさが、冬山の好きなところでもあります。
観音平~押手川
観音平から、改めて編笠山の登山道へ。最初の頃は積もっている雪が少なく、歩行にはほとんど支障がありませんでした。
登りに入ってきたところ。編笠山登山道は結構岩ボコなので、雪が乗っていると足元が見えなくて、石で躓いたりします。
雲海(1880m)に到着。いつもの軽い無雪期用装備の場合、観音平からすぐ着くイメージでしたが、今回は思っていたより遠く感じました。冬季閉鎖ゲートから歩いて来たのと、本格的な冬山装備、足元が雪という条件が重なったので、体力の消耗は夏よりも大きいようです。
時々膝下ぐらいの潜り込みが生じるようになってきたため、ワカンを装着。
雪は所によって深かったり浅かったり。柔らかな雪の下に岩があったりしてなかなか歩きにくかったです。浮力が上がって楽になったか微妙なところ。むしろ、ワカンの重量分足上げに体力を使ってしまっている?
ここまでで無雪期の標準コースタイムぐらいの時間がかかりました。
編笠山の頂へ
押手川分岐を過ぎると傾斜が増してきます。雪がそんなになかったこと、雪の下の岩ゴロに時々足が当たることがあったので、ワカンを外して、強傾斜で踏ん張れるようにクランポン(アイゼン)装着。
山頂が近くなってくると、ぶっ続けの急登が始まります。写真じゃわかりにくのですが、結構な上りです。雪の深さは膝ぐらい。
雪はところにより股の深さぐらいまで。登山道沿いに雪が吹き溜まっている感じ。もがいてももがいても、全然先に進みません。
無雪期だったら5分ぐらいで通過してしまう箇所に、30分ぐらいかかったかもしれません。土曜日の晴れた八ヶ岳で、こんなに雪まみれになれるとは思ってもみませんでした。
八ヶ岳の最南端のピーク、編笠山(2524m)に到着です。
ちなみに押手川の分岐から編笠山の山頂まで、2.5時間ぐらいかかりました(標準コースタイムの倍以上)。予想外の雪との格闘にかなり疲れました。
道中他の登山者の姿を見ることはありませんでしたが、山頂につくと数人の登山者の姿がありました。冬の編笠山は富士見高原から登るのがメジャーな様子。苦労した分だけちょっとガッカリしたような感情もなくはなかったのですが、こういった徒労感みたいなのは意外と嫌いじゃなかったりします。
山頂からの景色を楽しみます。高曇りなので写真栄えはいまいちですが…。
山頂部は風が強かったので、休憩もそこそこに下山を開始しました。
下山
高曇りで風が強かったのもあって、山頂での滞在時間はわずか。来た道を戻ります。
苦労してきた登りのトレースを使う下山路は、びっくりするぐらい楽で早く下れます。
途中で登ってくる2人組とすれ違いました。
冬季閉鎖ゲートが近づいたころ、木々の合間から甲斐駒が見えました。小淵沢周辺から見る甲斐駒の姿は素晴らしい。
観音平から冬季閉鎖ゲートまでは、道路が凍っている箇所があってコケそうになりました。氷の上に薄く雪が乗っているところに注意が必要です。
冬の編笠山は、観音平からのルートは予想外に人が少なく、上部ではラッセルもあって、静かでなかなか楽しい山でした。
★撮影機材
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