どっさり雪が降ってよく冷えた2022年シーズン。霧ヶ峰~美ヶ原の間にある三峰山という山に登ってきました。思った以上に良いところでした。
場所:長野県中部 霧ヶ峰~美ヶ原のあたり
山行日:2022年2月19日
種類:雪山登山、日帰り
メンバー:ディーアイ(ソロ)
長野県の隠れた名山・三峰山
はじめに
三峰山(みつみねやま)。なんとなくその存在を知ってはいましたが、実際その山に登る1週間前までは、名前もロクに覚えていませんでした。
霧ヶ峰と美ヶ原という2つのビッグネーム(日本百名山)の影に隠れた悲運な存在。
三峰山は、山頂近くをビーナスラインの道路が横切っています。山頂最寄りの駐車場から、ドライブついでにスニーカーでも登れてしまえそうなお手軽な山というイメージがありました。登ろうと思えばいつでも登れるけど、優先度は低いので敢えて登りに行くまでもない。ビーナスライン沿いにいくつもある、マイナーピークのひとつといった印象でした。
そんな三峰山に興味を持ったのは、今回の登山の約1週間前。午前中ヒマだったので、家から比較的近い八島湿原近くの鷲ヶ峰という山に行ってきた時でした。
2022年は近年稀に見る雪の多いシーズンで、ここ数年はショボい雪しか付かない霧ヶ峰近辺も、真っ白な雪でコーティングされていました。
鷲ヶ峰から美ヶ原方面をふと見た時、百名山である美ヶ原よりも、その手前に見える顕著な白いドーム状のピークが目に止まりました。
あの美しい山は…一体何なんだ?
帰って調べて見ると、その山は三峰山というところらしい。夏とかにビーナスラインをドライブした際、あまり気にも留めず横を素通りしていた山。
雪を纏ったその三峰山の山容は素晴らしく、登ってみたいという意欲がふつふつと湧き上がってきました。
冬季にはビーナスラインが通行止めとなり、アプローチが幾分悪くなるというのも、静かな山行が楽しめそうで魅力に感じました。
ということで、午後から天気が崩れるという予報の暇な土曜日。これも何かの縁だし絶好のチャンスということで、早起きして三峰山を目指しました。
ビーナスライン→和田山
ナビはとりあえず茶屋跡を目指して行けば良いかと。
142号線で、和田峠方面を目指します。道路は除雪されていましたが、所々雪が乗っていたので朝早い時間はスリップ注意です。
冬季通行止となっているビーナスラインの入り口のところで、車が数台停められそうなスペースがありました。
中山道の標識沿いに行けばビーナスラインをショートカット可能。このへんで時々膝ぐらいまで潜り込むようになってきたので、スノーシューを装着。
和田山→三峰山
蓼科山の向こうにレンズ雲が浮かびはじめました。予報通り、これから天気は悪化しそうです。まだ焦る必要はありませんが、時間が無限にある訳でもないのでぼちぼち進んでいきます。
いつの間にか高曇りになっていて、スカッと晴れた空の下ではないのが多少残念ではありますが、三峰山へと至る道は予想通り、開放感のある広い尾根歩きが楽しめました。
三峰山への登りに入った頃から、結構な強風が絶え間なく吹き続けるようになりました。防寒対策は必須です。だだっ広い尾根は、逃げ場も無ければ目印となるものも無いので、天候悪化には注意です。
冷たい風を遮るスペースもなかったので、少しの間展望を楽しんだ後、早々に下山を開始しました。
ビーナスラインを経て下山
三峰茶屋は冬季休業中。ビーナスラインが通行可能な時期だと、ここが三峰山へ最寄りの駐車場となります。ここからだと三峰山に登るのは非常に楽そうです。
夏とかだと結構空気が霞んでいることが多いので、八ヶ岳とかはボヤけて見えていることが多いのですが、今日は遠くの山までクッキリ見えていました。ビーナスラインからの展望は素晴らしい。
風が通らない場所で一休み。雪が多いし、八ヶ岳ほどに踏まれていないので、MSRのライトニングアッセントが大活躍でした。
途中明らかにショートカットできそうな場所があり、先行者のトレースはそちらへと続いていました。時間もあるし、私は忠実にビーナスライン沿いを歩いて下ることにしました。
まっさらな雪面を踏みしめながら歩いていきます。
三峰山、完全にマイナーな不人気山かと思っていましたが、駐車スペースに戻ってみると数台の車が停まっていました。トレースはスキーのものが多かった気がするので、今年は雪も多いし、山スキーに良い山なのかも知れません。
素晴らしい展望と、白い雪を纏った開放感のある尾根歩きが非常に楽しかったです。雪の多い時を狙っていくのが楽しいと、個人的には思います。
装備
MSRを代表するスノーシュー・ライトニングアッセントを使用。取り回しの良さを優先して22インチを買いました。小型ですが、それでもワカンよりも浮力があります。
気がつけば10年ぐらい使っているブラックダイヤモンドのトレッキングポール。
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