ここ数年で自分の中で買って良かったものを挙げるとするならば、
その中のひとつには、半額でゲットしたパタゴニアのDASパーカは確実に入ります。
ディーアイの住んでいる信州は寒い!
寒さで諏訪湖も凍っています。
省エネ思考のエコロジーな人間からすると、氷点下-10℃にも達することもある諏訪地方でも、できる限り暖房に頼りたくはないです。山に暖房なんてないですしね。
なので、寒さ対策として、山だけではなく家の中でもDASパーカを身にまとい、必死に寒さに耐えています。
山では-10℃とか普通なのに、家で0℃ぐらいになったら寒くて仕方ないのは何なんでしょうか…?
最近(2018年の1~2月)は毎日寒いので、家の中でも外でも、DASパーカを着ているんですが…
よくよく考えると、30代のおっさんが外に出るときも家の中でも毎日着ているジャケットって…確実に汚物に近いですよね。
洗濯機に突っ込んで手軽に洗えることも化繊(温かい中綿)を使ったジャケットの良い点なのですが、毎日寒過ぎる上に忙しくて洗濯する時間がなかなか確保できないのが辛いところです。
そこで、パタゴニアのセールが始まったので、早速スペアとなるジャケットを注文してしまいました。
Patagonia Hyper Puff Jacket
今回セールで購入したものは、パタゴニアのハイパーパフジャケットです。
廃盤になったDASパーカの進化系らしいです。
化繊のジャケットは保温力ではダウンには及びませんが、気楽に洗濯機に突っ込んで洗えるのと、濡れても保温力が落ちないのが利点だと思います。
汚れや濡れを気にせずラフに扱えるのは、雑な人間にとって素晴らしくありがたいですね。
スペック紹介
特長
- DWR(耐久性撥水)加工済みの、耐水性と防風性に優れ軽量ながら丈夫な、2方向に伸縮するパーテックス・クアンタム・リップストップ・ナイロン製シェル
- 革新的な化繊の100グラム・ハイパーDAS・インサレーションは断熱空気層を形成して優れた保温性を提供するうえコンパクトに収納可能
- 機能的なカットと異なるキルトパターンにより最大限の保温性と無制限の動きやすさを提供
- 裏側にウインドフラップを備えたフルレングスのフロントジッパーは、上部の折り返したジッパーガレージによりあごへのあたりが快適
- インサレーション入りジッパー式ハンドウォーマーポケットが2つと、ジッパー式チェストポケットが1つ。内側に大型のメッシュポケットが1つ
- 伸縮性を備えた袖口と目立たないドローコード付きのドロップテイルの裾が外気を遮断して温かさを逃さない
- スタッフサック付き
- 456 g (16.1 oz)
フィットはレギュラーフィットとのことですが、着てみた感じだとDASパーカよりタイト目です。
特に腕周りはかなり細身な印象ですね。
着てみたところの保温性は、DASパーカと同程度な印象です。DASより軽くなっているのに、同じぐらいの保温力とは、素材の進化を感じますね。
フード付き(フーディ)もあります
こちらの方が頭や首周りの保温もできて、総合的には保温力は高そうです。
しかし、自分の用途からすると、冬山では中間着にナノエアライトフーディを着ていますし、それで頭・首周りの保温力には不満を感じていません。
加えて、街着にするときにもフードは使っていないことが多く、かえって邪魔に感じることも多いので、今回自分が想定している用途ではフードは必要ないと判断しました。
フードのあるなしで、重量や嵩張りはそこそこ違ってきますしね。
ハイパーパフの保温力
ディーアイは中間着をあれこれいろいろと試してきました。10着以上は保温ジャケットを着てきたと思います。
それらのジャケットと比較しても、やはりハイパーパフジャケットの保温力は高く、寒い場所にけば活躍しそうです。
逆に、春夏秋では保温力が高すぎる感じもするので、使用期間は冬だけになってしまいそうです。
山での用途としても、行動中では暑過ぎる感があるので、停滞時&ビレイの時ぐらいに用途は限定されそうです。
はじめに買うとしたら、薄手ダウン&フリースで温度調整する方が、オールシーズン幅広く使えて便利なのかもしれません。
極寒のビレイとか、活動量の少ない時に保温性の高いインサレーションは活躍するんですが、それ以外だとどうしてもオーバースペック感があります。
※クライミングに馴染みのない方に向けての解説※
赤丸で囲っているのが『ビレイ』中の人。登ってる(クライミング中の)人は激しい運動をしているので汗をかくことも多いですが、ロープで安全を確保している人(ビレイヤー)はあまり動かないので冬場なんかはかなり寒いです。
そういう人(ビレイヤー)が寒さ対策に着る保温性の高いジャケットが、『ビレイジャケット』です。
細部のチェックとレビュー
手元に届いたハイパーパフジャケット
DASパーカはダブルジッパーですが、こちらはシングル。
ビレイの時や小用の時など、ダブルは地味に便利ですが…
ジッパートラブルはシングルの方が少ないと思うので、良し悪しですね。
インナーポケットはひとつ。ビレイ用の大型の手袋を入れる時には、左右にひとつずつついていた方がいいと、個人的には思うのですが…。
タイト目なフィットもあり、ハイパーパフは、なんとなくビレイジャケットとしては振り切ってない印象です。
袖口のところは縫い目が内側に織り込まれたようなデザイン。
中綿が入った暖かい部分が袖の端までくるようになっています。
細かい配慮の行き届いたデザインですが、本気で寒い時は手首から上までをを覆うような分厚い手袋をつけるので、正直あまり意味はないかもしれません。
ジッパーを上まで閉めきった時に顎があたる部分。
この部分はフリース素材が採用されているウェアも多いですが、ハイパーパフで使用されているのは外側と同じ素材。
パーテックスクァンタムという生地ですが、触り心地はしなやかです。
化繊を封入しているキルティングパターンは場所により様々に変わっています。
動いた時につっぱり感がないよう、よく考えられたデザインとなっているようです。
スタッフサックは、寝袋等に使われる二重の閉じ口。ジャケットのスタッフサックとしては珍しいです。
中綿に使われている『ハイパーDAS』は復元力の強い素材とメーカーは言っています。結構弾力(?)があって、ダウンに比べて小さくまとめるのに苦労します。
持っている保温着との圧縮時での大きさ比較(1)
DASパーカ(上)
ハイパーパフジャケット(左)
ハイロフトダウンセーター(中央)
ナノパフフーディ(右)
持っている保温着との圧縮時での大きさ比較(2)
左から、DASパーカ、ハイパーパフジャケット、ハイロフトダウンセーター、ナノパフフーディ。
DASの進化形だけあって、DASよりもコンパクトになります(DASと違ってフード無しというのもありますが)。
それでいて、着てみた感じではほぼ同等の保温性!
しかしさすがにコンパクトさでは、ダウンには及びません。
暖かさとコンパクトさ同時に優先にするなら、やはりダウンが勝る感じですね。
まとめ
暖かさと重さの総合力で、化繊の保温着はダウンに劣っているのは否めないところです。
しかし、化繊インサレーションジャケットの真骨頂は、濡れても大丈夫、手軽に洗えるという点です。
カレーこぼしても、鼻水拭いても、洗濯機にブチ込めばすぐにキレイになるところが素晴らしいです。
山で使う分には、ダウンと比べると重量やコンパクトさが劣ってしまうのが難点ですが、そのへんは街着にしているならあまり気にならないと思います。
ハイパーパフジャケットは、ラフに扱えるところから、冬の普段着から山での保温着にとマルチに使える(山ではちょっとかさばりますが)点から、なかなか良さそうな製品です。
大寒波がきても暖房を極力使いたくない、自分のようなエコロジーな人間(山へのアプローチのためにガソリン使いまくっていますがね!)にとっては、保温力の高い化繊のジャケットは冬を乗り切るための必需品です。
寒い季節はDASパーカとハイパーパフとを交互に着ていく予定です。アイスクライミング等のビレイ用途で山にも持って行くと思います。
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