中央アルプスの沢登り人気ルート、西横川に行ってきました。
楽しく滝を登れて、ロープウェイを使用できて楽々下山できるという、日本アルプス中で比較的お手軽な沢です。
場所:長野県、中央アルプス、大田切川水系、中御所谷、西横川
登山日:2018年8月2日
登山タイプ:沢登り、日帰り
メンバー:ディーアイ、miyu
大田切川水系 中御所谷 西横川遡行【中央アルプスの沢】
中御所谷・西横川とは
宝剣岳付近より撮影
中央アルプス、千畳敷カールから駒ヶ根市側に落ち込む谷が中御所谷です。
中御所谷本谷は、中央アルプス駒ケ岳ロープウェイを使えば数分で上空を通過する場所です。しかし、その谷の中を遡行するとなると、いくつもの滝を越えていかねばならず、なかなか登り応えのある沢です。
今回のブログで書く沢は、中御所谷本谷ではなく、その支流である西横川。
中御所谷本谷は沢のグレードで言うと3級ですが、西横川は2級程度。初心者でも経験者と共に行けばそれほど問題なく登れる難易度となっています。
沢へのアプローチ
西横川へは、中央アルプスロープウェイ行き路線バスを利用します。
バスの発着口となる菅の台バスセンターの駐車場を利用しました。
料金は600円/日
2018/8/2は平日。バスの始発は6:15でしたが、朝から結構な人が並んでいました。
菅の台→しらび平往復チケットを購入(1640円)
なんとか始発のバスに乗れました。
バスの乗客ほぼ全員がロープウェイ乗り場へ向かっていますが、我々は別方向へ。
バスが走ってきた道路を少しだけ戻った先にある『しらびばし』が入渓地点です。
沢からしらび橋を振り返ったところ。
ここから西横川の遡行が始まります。
西横川遡行
沢に入るといきなり堰堤です。この堤防は左側から越えました。
ふたつめの堰堤は右側から巻いていきました。
堰堤を過ぎてから、しばし岩ゴロゴロな沢を歩きます。
最初の滝らしい滝。
『西横川』『東横川』の分岐点です。西横川は右岸です。
巨岩がゴロゴロしている中央アルプス中御所谷近辺。
沢で飲料水を汲む人。
出発時には日が差し込んでおらず、薄暗くて肌寒いほどの沢でしたが、ようやく陽が当たってくれました。
西横川は、基本的に日がよく当たる明るい沢でした。
魚影はなく、コケ成分も少なめです。上流に営業小屋もないことから、沢水は普通にゴクゴク飲んでいました。
巨石と小滝。
かわいらしい小滝が連続するのが西横川。
花崗岩の谷なので、ツルツルとした手がかりの少ない場所もあります。そんな場所は、靴のフリクション便りに登っていくことに。
この日一番濡れた滝の登り。
気温の高い暑い日だったので、快適に体が冷やされました。
相方は「滝の登りで目を開けたらコンタクトレンズが流されそうになった」らしいです。
30m大滝。ここは左側の枯れたルンゼを登り巻いていきました。
流しソーメンしたくなるような細い流れ。
振り返ると南アルプス。
街の気温は35℃とか38℃とか言われた猛暑日でした。
沢水に打たれながら、「やっぱり暑い日は沢登り!」としみじみ思うのでした。
段々の小滝で、手持ちスローシャッター撮影。
OM-D E-M5の手ぶれ補正機能は素晴らしいです。
ここではあえてロープを出して、水線から滝を登っていきました。
ナメ滝を登る。
だんだんと水流が細くなってきました…。
階段状の滝をフリーで登る。結局ロープを出したのは1回でした。
パーティによっては、全くロープを使わない場合もありそうですね。(ロープが全く不要という意味ではありませんが)
水流が枯れた沢を詰めていきます。
廃道・長谷部新道を経て千畳敷へ
水流のなくなった西横川をしばらく登っていきます。
右手に人工物発見!
今は廃道となった『長谷部新道』です。
ピンクテープで目印がしてあります。長谷部新道、廃道となってしまったので自然に帰っている部分もあり。目印も、天候の悪い日には見逃しそうなので注意です。
長谷部新道に行き当たったら左側へ。千畳敷方面へ向かいます。
誰も整備する人がいないためか、なかなかワイルドな道でした。
千畳敷カールとロープウェイ駅が見えてきました。
建物が見えてからも、意外と時間がかかって結構歩いた印象です。
千畳敷に到着。途中、小さな羽虫が多くて大変でした。
千畳敷カール内は大層なにぎわい。
帰りはロープウェイを利用して楽々下山です。
ロープウェイの片道運賃は1210円でした。しらび平からのバスチケットは、行きの時に往復チケットを購入済。
西横川…楽しく登れる小さな滝が滝が連続する、明るい沢でした。
それほど大きなプレッシャーを感じずに遡行できたので、初心者を連れて行くのには良い沢だな、という感想です。
長谷部新道に出てから、千畳敷カールまでが意外と長い歩きがありますが、他の沢に比べたら脱渓してからの歩行時間はかなり短いです。藪こぎがほどんどどないのも嬉しい。
下山はロープウェイを利用できるため、比較的体力がない人や、リハビリ的な沢登りには良い場所だと感じました。
沢登りで使っている装備
今回持っていったカメラ。沢ではいつもコレです。
沢の必需品、ファイントラックのドライレイヤー。
沢のお守り、クロモリハーケン。ハンマーもご一緒に。
キャラバンの渓流グローブはフィット感が良くて気に入っています。
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