今まで何年も使っていた登山/クライミング用のヘルメットがボロボロになってきたので、ヘルメットを新調(妻が誕生日に買ってくれました)。新しいヘルメットは、ペツルの『シロッコ』という製品です。
シロッコは、一言で言えば「超軽量ヘルメット」。かなり良い製品だと思うので、ここに紹介していきたいと思います。
軽さは正義の軽量ヘルメット【ペツル・シロッコ】
シロッコの外観と特徴
超軽量ヘルメット・シロッコ。写真のものは黒ですが、他にも白色のモデルもあります。頭頂部のオレンジがアクセント。
重量は160g(S/Mサイズ)と170g(M/Lサイズ)と登山/クライミング用ヘルメットの中ではトップクラスの軽さ。私はM/Lサイズを使用しています。
メーカーによると、本ヘルメットに使われている素材は、外周(シェル)がEPPフォーム(発泡スチロールのような素材)。オレンジの頭頂部はポリカーボネート(高強度のプラスチック)。ライナーはEPSフォーム(発泡スチロール)ということらしいです。つまり、頭のテッペンのプラスチック部分以外は、発泡スチロール製のヘルメット。そりゃ軽いわけだ。
新しいヘルメットのシロッコ(左)、右は今まで使ってきたペツルのメテオというヘルメットです。所々破れたり剥がれたりしています…。
確かメテオは230g前後ぐらいだったと記憶しているので、だいたい60gぐらいの軽量化できました。
60gというと、荷物として担ぐ場合、体感できるほどの差ではないかもしれません。頭の上に乗っけるとちょっと軽さの違いを感じます。重量300g台ぐらいのヘルメットを被ると、結構ずしりと重さを感じるので、ヘルメットの重量差は結構ダイレクトに体感できます。
私は頭が重くなると不快感を感じるタイプなようで(なのでヘルメットにGoPro着けるのが苦手)、軽いのはありがたい。
ヘルメット軽量化の意義
考え方にもよるとは思うんですが…
ヘルメットは山にいる間のほとんどの時間、仕事をしていません。
それなら軽い方が良い。
もしもの衝撃から頭部を保護するためのヘルメット。頻繁にボコボコ衝撃を受けるなんてことは、山でも岩場でもまずありません(頻繁にダメージを受けていたらそれはそれで問題)。メットが必要な場所が限られた区間だけだった場合なんかは、頭よりもザックの外にぶら下がっている時間が長いこともあります。
そういった性格の装備だからこそ、軽ければ非常に助かります(ある程度の強度が確保されていれば)。
安全性は?
超軽量ヘルメットであるシロッコは、ほぼ発泡スチロール製なので、安全性に対して不安を持っている方もいるかと思います。それについては恐らく過度な心配は無用。
シロッコはCE(欧州の安全基準規格)とUIAA(国際山岳連盟)というところから、安全基準を満たしていると認証を得ているヘルメットです。耐衝撃強度については問題ないと思っています。
そりゃ、全面プラスチックのヘルメットの方が頑丈なような気もしますが、例えばシロッコがブチ割れるような落石が頭に直撃した場合、全面プラスチックのヘルメットでも無事では済まないと思うので、アレコレ考えても仕方ないと個人的には思います。デカイ落石がないことを祈るのみ…。
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快適性
ヘルメットの固定と調整は全面ストラップ式。正直、後頭部の調整はラチェットやダイヤルになっているタイプの製品の方がフィット感は上だと思います。
正直言って、ストラップオンリーの調整は、微調整が難しいときもあるし(手袋をしていると特に)、何かの拍子に緩んでいることもあるので、フィット感に関しては過去に使っていたメテオというヘルメットの方が少し良かったです。
同じくシロッコを使用中の友人S君は「調整がやりにくい。思ったように合わない」と言っていましたので、フィットが良いと感じるかどうかは人それぞれだと思います。
シロッコは本体が軽いのでブンブン頭を動かしてもズレにくいのは良い点。メットの自重でズレていくということもありません。軽さは快適さに直結します。
上を見上げた時にも重さで後ろに引かれる感じもほとんどなく、軽さで装着していることを忘れそうになることも。
自分がヘルメット選ぶ基準はとにかく「軽いこと」そして「フィット感が良いこと」。シロッコはとにかく軽くて、メットの形状も自分の頭に合っているので、条件を満たすヘルメットとして気に入っています。フィット感については(全面ストラップ式の調整が微妙な点もあり)パーフェクトというわけではありませんが、概ね合格レベル。
かなり良い製品だと思います。
次にヘルメットを買う時にも、軽量なものにすると思います。そう思えるぐらいに、軽いヘルメットは良いのです。
ヘルメットは頭の形によってフィットする/しないがあるので、実際に試着してからの購入をおすすめします。G社の超軽量メットを店で被ってみたら、絶望的なほど似合わないとか言われたし…。
ちなみにヘルメットを外付けする時に、ヘルメットメットホルダーは使っていないです。どっかで「ヘルメットの保護にメットホルダーは必須です」みたいな文言をどこかで見たことがある気がするのですが、ホルダーなしの外付けで破損するヘルメットってどうよ。保護したいのはメットじゃなくて頭だし。ブラブラするのが気になる人なら利用価値ありだとは思います。
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