オールシーズン登れる(冬は寒いけど)長野県の岩場、佐久志賀のロッククライミングエリアについて。実際に登ったルートについて感想を書いてみました。
ルート内容にも触れているので、OS狙いの人は注意してください。
★は完全に主観で付けました。
【佐久志賀の岩場について】
場所:長野県
岩質:溶結凝灰岩(脆いので注意)
登れる期間:通年(冬場は日当たりの良い場所なら可)
利用料金:1500円/日(JFA会員は1000円/日)
ロープ長は50mあれば十分。ヌンチャク10本程度あればOK。
火気厳禁。
ルートによってはプリクリ推奨。
佐久志賀の岩場 ルートの感想
たそがれエリア
佐久志賀の中でも高難度ルートが揃うのがたそがれエリア。中でもエリアに入ってすぐ目に飛び込んでくるイエローキャットのある壁は、ドーンと聳えており迫力があります。
MAYやスペースロマンのあるエリア奥は午前中、イエローキャットやキッチンマンマのある手前のエリアは午後に日が当たっています。
登竜門 5.11a ★★
傾斜はそれなりにありますが、ホールドは大きくガバばかり。大きなムーブでジムっぽく登っていく感じ。途中でちょっとルート取りに迷ってしまい、ガバガバだけど腕が張りました。途中完全レストできるところがあって、そこまで登ってしまえばあとはは簡単。
万華鏡 5.11a
最初の方の甘いスローパーに耐えて、次のホールドを取りに行くのが核心か。上の方ではいつ取れてもおかしくないようなホールドがあるので嫌な気を使いました。いつかポロッといくかもしれないので、ビレイヤーも注意を。
最後で間違えて隣のルートを登ってしまい、隣の終了点にクリップしてしまいました。それ以来登っていないので完登していません。
道しるべ 5.10a ★
アップに適したルートです。
2ピン目から右に行くと隣のルートに被ってしまうし、3ピン目クリップが悪くなってしまいます。傾斜の緩いところを辿るように登るのが正規のラインかと。つまり、初見だとルートがよくわからん。
テレパシー 5.11a ★
どこまでボルト沿いに行くべきなのか、ルート取りに迷いました。何でもアリで良いならグレードは甘めかも。
藤 5.11b/c ★★
下から見上げるとスラブっぽいですが、登ってみると普通に立っています。
トラバースに入ってからゴールまで、良いレストポイントは少なく、まあまあのホールドで騙し騙し登って行く感じ。
佐久らしい岩のシワの中から、使える手や足のホールドを探して登るのが楽しい。佐久っぽさに溢れた好ルート。
スカイロード 5.10d ★★
ボルトの右か左か、ルートに迷うところあり。ルートファインディング要。
ランナウト感があるセクションもありますが、ホールドは良いので、下から真面目に登って行けばあまり気にならないと思います。長い距離をグイグイ進んでいく爽快感のある好ルート。
イエローキャット 5.11b ★★★
核心は下部。クリップ前の転落注意です。
核心を抜けても傾斜が緩む途中のレッジまで頑張らないといけない。良いカチを求め、身体を伸ばして取りに行く感じ。見栄えの良さは佐久志賀でトップレベルの、長いルート。
取り付きに猫の顔っぽいのがあってそれが目印。
黒猫 5.11c ★
こちらも出だしあたりの前半核心。核心部は隣のイエローキャットよりも悪く感じました。こっちの方が短いし、核心の後はムーブが簡単(イエローキャット比)。途中ボルトが遠い箇所がありますが、そこはホールドが良いのでそんなに怖くないはず。
核心部を超えた後にスリップしてフォールしました。やる気を無くしてそれ以来トライしていません。
ブラックバード 5.12a ★★
ムーブが難しくてホールドが悪いのが最初の方。そこさえ越えてしまえばまあまあ良いホールドが続く上に、ムーブもそんなに悪くないですが、なぜだかパンプする。核心ができても上部でヨレ落ちして悔しい思いをしました。
情熱物語 5.10d ★
見た感じはメチャ簡単そうですが、取り付いてみると意外に悪くて嫌な汗をかきました。見た目通りの、傾斜が緩くてバランスを取りながら登っていく系です。
ナカオカンテ 5.11a
一部誰そ彼と同じホールドを使う?どこまでカンテを回り込んで良いのかは謎。
カンテのとこにあるぽっこりした所へ完全に立ってしまうまでが怖い。落ちたらケガしそうなのでプリクリが良いと思います。
誰そ彼 5.12a ★
見栄えの良いフェースとカンテを登る。
上部でこんなの使っていいの?と思うぐらい、完全に休めるテラスあり。途中途中に悪いムーブが出てくるけど、5.12としては簡単な方だと思います。何か限定でもあるのでしょうか。とりあえず出だしは難しい方(正面)から登ったほうが良い?
一本杉エリア
杉の木が密集しており、その影響で日当たりの悪いエリア。夏とかは涼しいのかもしれませんが、冬に行くことに多い私にとっては寒いエリアというイメージがあります。
ダークスターダイアモンド 5.12a ★★★
結局は佐久の岩なんだけど、あまり佐久っぽくない、しっかりした塊感のある岩を登ります。周囲はコケコケで、当ルートも下部が緑っぽいこともあるのですが、意外普通に登れました。
核心部のムーブはなかなか難解。ムーブで言えば5.10b、3-4級、5.11aぐらいの3つのセクションに分かれているような印象。
最後の最後が壁の途中で終わるのが玉に瑕ですが、それでも素晴らしいルートだと思います。
マーチ 5.10b ★★
短いですが、ホールドが大きくジムっぽい動きが出てきて楽しいルートでした。
エアースタンス 5.10b ★★★
長いルートですが、所々休める箇所もあるので終始快適でした。最後の最後でちょっと迷ったような気もしますが、特別難しい箇所もなく楽しく登れました。
最後の方で左隣のケイジ3の方によってしまいたくなる部分がありますが、どこまで寄っていいのかちょっと迷ってしまいました。
ケイジ3 5.10b
エアースタンスと同じ岩の反対側を登るルート。エアースタンスと長さもホールド感も似たようなんモンですが、こっちのがホールドが脆いので快適性というか、登ってての気持ちよさはダウンする印象。
いしわたり 5.11a
最後の方でカンテに逃げたくなりますが、直上でも行けるらしいです。
核心らしい核心はなく、ずっと同じような強度が続く。
ときめき宣言 5.10a ★
冬場は朝日が当たりやすい場所にあるので、まずアップとして登れる便利なルート。
いかにも佐久っぽい内容で、良いカチ掴んで、足を探して乗っていくフェース。
ボルトがちょっと遠い箇所もあるので、内容はいいけどこのグレードが限界な人のリードはちょっと怖いかもしれません。
ひなたエリア
ひなたエリアは比較的初心者に登りやすいルートが揃っている印象。一日中日当たりは良いのですが、北風が吹き抜けるため冬場は明るくても意外と寒いです。寒い季節意外は大丈夫だと思います。
ヤマユリフェース 5.11b
ボルト1本目クリップまで何気に悪く、下部はポロポロと岩が崩れるほど脆い。
ダンコウバイ 5.10d
ここのスタート地点は、佐久志賀の岩場の中でも風が特に抜ける所だと思います。冬の風が強い日は晴れていても寒い。
個人的には隣の5.11aよりも難しいし長いので、こっちを5.11aにしても良かったのでは?と思います。とはいえ、体感的にはグレード通りだと思います。
ネズミサシ 5.11a
5.11aということらしいので、そのつもりで登ったら最後まで5.11っぽさが無いまま終わってしまいました。体感5.10c。何か限定でもあるのか。
ひつじ 5.10c ★
ボルト9本の長めのルート。後から付け足されたという上部はちょっと強引感がありますが、良いルートです。上部では左の壁は限定ということ。ホールドが意外に悪くて、グレードでナメてかかったら落ちました。
サウスポー 5.10c
傾斜はなく見た目5.9ぐらい。最初トポなしで訪れた時に登った感想は、難しめの5.9。クラックから右は限定らしいですが、使わなくても普通に登れると思います。
ひなたカンテ 5.10b
友人に言わせると普通に登ったらしいのですが、あまり登った記憶が思い出せません。ジムっぽくガバを勢いよく取りに行く系だったような、そうでないような…。
金魚鉢 5.10c ★★★
途中クリップが悪い箇所が出てきますが、ムーブで解決できるはず。最後も気を抜けない。
ひなたエリアではイチオシです。
ふな 5.9
アップ向けルート。佐久志賀はここから?
めだか 5.10a ★
アップに良い優しいルート。佐久志賀の岩質に慣れるのにもってこいだと思います。とりあえずアップにふな5.9と一緒にサクッと登っている(佐久だけに)。
シミズ4 5.10b
昔トライした時には、終了点を前にしてドカ落ちしました。最後まで気の抜けないルートだという印象。
佐久志賀他のエリア
奥の院、奥の奥の院エリアで登ったルートの感想等を書いています。
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