山では温かい(冷たい)飲み物が欲しくなるときがあります。
そんな時に、飲み物の温度を長時間キープできる保温(保冷)ボトルが便利です。
今回の記事では、山のブログのぼるひとの作者・ディーアイが愛用している保温ボトルをご紹介していきたいと思います。
ディーアイが愛用している保温ボトルを紹介します!【使用用途】
左から、ハリオの真空二重タンブラーV60、サーモス真空断熱ケータイマグ、モンベルアルパインサーモボトル。
それぞれ途別によって使い分けています。
HARIO ウチマグ V60 真空二重 ステンレスタンブラー
まず最初にご紹介させてもらうのが、HARIO(ハリオ)のステンレス製二重真空構造のタンブラー。
容量は約350mlです。
HARIOはコーヒー器具、耐熱ガラス等を取り扱っているメーカーです。
別ブランドでほぼ同じ形のタンブラーを見たことがあるので、製造はHARIOでなくてどこぞの会社のOEMなのかも知れません。
飲み口は写真のように固定可能。
保温性に関しては、サーモス等の本格的な魔法瓶と比べればいくらか劣ります。
ゴムパッキンのあるフタの部分。多少ラフに扱っても飲み物が溢れる心配はありません。
このフタには保温性が無いです。熱い飲み物を入れてからフタを触ると、フタ部分だけいくらか熱くなっているのが分かります。フタ部分から熱が逃げているということですね。
この製品は別にシビアな環境で使うわけではないので、そこまで厳密な保温性は求めていません。なので、それなりに保温してくれれば個人的はOKです。
このHARIOタンブラーは、車の運転中にコーヒーを飲むために買いました。
自宅から登山口(山の麓)に向かうまでに何時間も車を走らせることがあり、そんな時、よほど暑い時期でない限りはコーヒーを愛飲しています。
片手で簡単に開閉でき、手頃な大きさである本製品は微妙に痒いところに手が届く感じです。
運転前に、ミルでコーヒー豆を挽いてから淹れていきます。
コーヒー用の計量スプーン。
コーヒー豆(粉)を、スプーンすりきり1杯で、約10g。これでコーヒー1杯分、約150mlのコーヒーが淹れられます。
このスプーン2杯分(約20g)でコーヒー300mlが作れるので、上で紹介したHARIOタンブラー(容量が350ml)にちょうどいい量が入ります。
自分で豆を挽いて淹れたコーヒーよりも味・風味は劣りますが、運転中にどうしてもコーヒーが欲しくなったら、コンビニのコーヒーをHARIOタンブラーに入れることもあります。
コンビニコーヒーだとLサイズ1杯で丁度いい量になります。
THERMOS 真空断熱ケータイマグ
信頼の魔法瓶メーカー、サーモスの定番保温ボトルです。
熱いもの、冷たいもの両方に対応しています。
容量は約500mlです。
ワンタッチで飲み口を開閉できる便利な仕様です。
フタをロックした状態。
ロックを外して、開閉ボタンをポチッと押すと図のように飲み口が開きます。
ロック付きなので、リュックサックの中などで意図せず飲み物が溢れていた!なんてことが発生しないのが良いですね。
このサーモス真空断熱ケータイマグは、暑い時期(主に夏)では、登山に使用。
中に氷をいっぱい入れていけば、登山中にいつでもキンキンに冷えた飲み物を飲むことができます。
サーモス真空断熱ケータイマグに氷をいっぱい入れた場合、一度中の飲み物を飲みきった場合でも、中には氷が残っていてくれている事が多く、その残った氷も活躍します。追加1杯(ボトル1本)分ぐらいなら、残った氷でもキッチリ冷えてくれるのです。
標高が高くて涼しいはずの山でも、真夏に強力な直射日光にさらされた状態で歩き続けることで、熱中症になってしまうリスクはあります。
登山中でも暑くて汗を掻くようなら、冷たい飲み物を飲んで、体温上昇を防ぐことも大事ですね。
サーモス真空断熱ケータイマグは、涼しい時期(秋~冬~春)には、ロッククライミングに持っていくこともあります。
涼しい時期でのクライミングの時では、温かいコーヒーを入れていきます。
サーモス真空断熱ケータイマグの容量500mlです。自宅でコーヒーを作って入れていく場合は、コーヒー豆(粉)30gを使用。そうすると約450mlのコーヒーが作れるので、サーモス真空断熱ケータイマグ500mlにちょうど良い量です。
緊張感を伴うクライミングを行って、降りてきた時に、ホッとひと息ついてから飲むコーヒーには癒やされます。
サーモス真空断熱ケータイマグは保温バッチリなので、自宅でコーヒーを入れていっても、クライミングの後に温かいコーヒーを飲むことができます。
mont-bell アルパインサーモボトル
こちらは冬山で温かい飲み物を飲むために買ったボトル。
国内アウトドアブランド大手、モンベルのアルパインサーモボトル。
容量900mlの大容量モデルです。
冬山で必携の保温ボトル(魔法瓶)。冬山で体を冷やすことで凍傷や低体温症のリスクがありますし、ペットボトル等保温性のないボトルに飲み物を入れていった場合、最悪凍って飲めないこともあるので、保温ボトルは冬山で欠かせません。
ちなみに真っ白な雪山で使うために買ったので、雪上で落としてしまってもすぐ発見できるように赤色を選択しました。
凍りつかない。壊れない。シンプルなネジ式の注ぎ口とカップ。
シビアな環境になればなるほど、途中で故障することのないシンプルな構造のものが信頼感高くて良いです。
フタとボトル底部には、滑り止めのシリコン性パッキンが付属しています。
一見便利そうですが…コレ、低温下(-10℃とか)で硬化してしまうので、冬山で使っているといつの間にかボトルから外れてしまいます。
自分の中では、役に立ってほしい時に役に立たないので無駄なパーツです。
と、ちょっと厳しいことも書きましたが、スゲー寒い環境で使うので、しっかりした保温力のボトルは必需品。
厳冬期の山とかで使うボトルと選ぶとなると、自分の中での選択肢としては、このモンベルのアルパインサーモボトルか、サーモスの山専ボトルかどちらかですね。
サーモスの山専ボトルと比べて
元々冬山では、サーモスの保温ボトル(山専ボトル)を使っていました。
ですが、山でコケた時に、岩に当たって山専ボトルが破損し使用不可能に…。
次の山行が間近に控えていたので、下山後急いで近くのモンベルショップに行って、サーモス山専ボトルとほぼ同じスペックのアルパインサーモボトル900mlを買った次第です。
気になる山専ボトルとモンベルのアルパインサーモボトル、それぞれを使ってみての比較ですが…
ほとんど変わりません。
というか、中栓とキャップが共通して使えるので、実際のところ中身は一緒?
保温力はカタログ値で微妙に違いますが、ほとんど誤差みたいな値ですし…
【サーモス山専ボトル(0.9L)の保温性】
95℃(±1℃)→6時間後60℃以上
【モンベルアルパインサーモボトル(900ml)の保温性】
95℃℃→6時間後61℃以上
山頂でカップラーメンが作れる保温性…なんだけど
アルパインサーモボトル(山専ボトル)
どこかで「驚異の保温性!」「麓で入れた湯で、山頂でカップラーメンが食べられる!」などといった購買意欲をそそるような文言を見たので、実際に試してみました。
登山前にアルパインサーモボトル(山専)にお湯を入れて、登山開始。そのお湯を使って山頂(付近)でカップラーメンを作ってみました(ボトル内のお湯を注ぐだけ)。
問題なくカップ麺が作れました。凄い。
だけど、これには少々問題がありまして…。
途中でお湯を使ってしまうと、お湯を使った分だけ冷たい空気がボトル内に入ってしまいます。そうすると、冷たい空気が入った分だけ、ボトル内に残ったお湯の温度が下がってしまうのです。
【イメージ図】
山頂で熱々のカップ麺を食べたければ、お湯を満タンにしたボトルをできる限り開けてはならないのです。途中でお湯を使ってしまうと、お湯がちょっと冷めてしまって、カップ麺が上手く作れない可能性が出てきてしまうのです…
山頂まで使えないお湯が入ったボトルを担ぎ上げるぐらいなら、自分だったら、バーナー持っていって山頂でお湯沸かします。
つまり何が言いたいのかというと、カタログ値的にメーカーは超保温性を謳っていて、それは一応間違いではありません。しかし、保温力はどんな場合でも永遠に続くような魔法ではなく、使用条件によっては、カタログのような素敵な値を引き出せない可能性があります。
冬山で超役立つ凄く良い製品なのですが、過信せずにいきましょう。
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