以前記事にしたパタゴニアのハードシェシェル、プルマ・ジャケットに問題が発生したので返品したというお話です。
プルマ・ジャケットは、上の記事にも書いたとおり非常に使いやすくてお気に入りだったののですが、使用に伴ってある問題が発生してきてしまいました。
ハードシェルに問題発生・返品について
2年ほど使用したプルマ・ジャケット
気泡のようなものが無数に発生
パタゴニアのハードシェル、プルマ・ジャケットを注文したのが2019年の1月15日。パタゴニアの公式通販サイトを通しての購入でした。
それから主に積雪期の主力ハードシェルとして、雪山登山やアイスクライミングなどで約2シーズン使用しました。ゴアテックス・プロによる確かなプロテクションと、動きやすいカッティングで、非常に良く出来た優秀なジャケットでした。
最初にその気づいた正確な時期は定かではありませんが、明らかな異常として認識し始めたのは2020年の12月ごろ。ジャケットのあちこちに、気泡のようなものがいくつも発生していることに気が付きました。
ポケット、ジッパー周辺の裏側にシームテープが貼られているところや、袖口や腹のウエストベルトのバックルが当たるところなど、よく摩擦が起きる場所などを中心に、気泡のようなものが発生。ジャケットの生地のナイロンと防水素材のゴアテックス・メンブレンが剥離しているような感じです。
最初に気泡が発生したのはいつなのか正確な記憶はありません。最初はほんの小さな点に気づいただけで、あまり気にも留めていませんでした。着用を重ねるうちに、気泡の数と大きさが増えているのは明らかでした。
2年ほど使ってきた中でハードシェルジャケットとして問題なく機能していましたが、このまま使い続けていけば表生地のナイロンとゴアテックス・メンブレンの剥離は確実に進行することが予想されました。
例えば2千円そこらのジャケットだったら仕方ないで済ませられる問題ですが、プルマ・ジャケットはセールで買ったと行っても5万オーバーする高価なハードシェルです。少なくとも5年ぐらいは使うつもりで買っただけにこれは大問題。
パタゴニア・カスタマーサービスに連絡
アフターサービスに定評のあるパタゴニアなので、とりあえずパタゴニア公式ウェブサイトからカスタマーサービス宛に、当問題を報告してみました。
・2年ほど使ったプルマ・ジャケットに気泡がいくつも発生した。
・気泡は日に日に大きくなってきており、生地とメンブレンの剥離を危惧している。
・以前に買った御社のハードシェルではこのような症状は発生しなかった。
・車内など高温多湿となる場所や直射日光は避けて保管していた。
・この症状(気泡の発生)は単なる経年劣化と捉えてよいのか?
ファーストコンタクトから間もなく、パタゴニア・カスタマーサービスからメールで連絡がありました。
要約すると、以下。
・気泡発生は、製品の防水/透湿性のバリア自体が加水分解を起こしたものと考えられる。
・防水バリアはこまめな洗濯と風通しの良い場所での保管で劣化のスピードが抑えられる。
・防水バリア自体は永久的なものではない。
・使用による汚れや皮脂の付着によって表生地より早く劣化が起きることもある。
・メンテナンスや保管状況によって異なるが、2シーズンでの剥離は短いという印象。
続けてカスタマーサービスから以下の内容と質問があったので正直に答えて返信しました。
・製品番号とシーズンコード(製品のタグに付いているやつ)
・カラー、サイズ →PaintbrushRed(PBH)、XS
・剥離が発生している箇所、範囲、開始時期 →2020年中のいつ頃かに気づき、裏側にシームテープがある場所や袖や裾など摩擦を受けやすい場所に気泡が散在。
・使用用途 →八ヶ岳や日本アルプスを中心とした積雪期の登山、アイスクライミング等
・使用頻度 →数十回
・購入店舗 →パタゴニア公式オンラインショップ
・購入時期 →2019年1月15日
・購入時の製品の状態 →購入した直後は気泡の発生はなかった。
・洗濯の頻度と方法 →一般的な家庭用洗濯機を使用。自然乾燥。ウェアを長時間着用していた場合は、着用の度に洗濯。短い時間しか着ていない場合は2回ほど着用後洗濯。
・製品について、期待されていた耐用年数のイメージや、使用時の感想など →ゴアテックスのジャケットは今まで何着も着ていましたが、メンブレンと生地の剥離は今回が初めて。以前着用していたハードシェルは5年ほど使用していたので、ゴアテックス・プロを使用しているプルマ・ジャケットはそれ以上の耐久性を期待していた。プルマ・ジャケットはクライミング時の動きやすさ、耐候性、重量などのバランスが自分の理想に合っているジャケットなので、製品自体は大変気に入っている。
数日後にパタゴニア・カスタマーサービスからの連絡が届きました。
・当社のオンラインショップでの販売履歴の確認ができた。
・日本アルプスや八ヶ岳での登山やクライミングにおいて、耐久性は重要。
・メンテナンスや保管もしっかり行っているなかで、今回の剥離は早すぎる印象。
・パタゴニア製品は、耐用年数にご満足いただけない場合には製品保証制度に基づいて、対応することが可能。
・該当製品と同一品番かつ、同一金額の製品の在庫がない場合は、返品(返金)の対応となる。プルマ・ジャケット(PBH、XS)については、すでに在庫が完売しているため、返金による対応となる。代替となる製品を希望する場合は、返品の対応後に、新規での購入をお願いしている。
・返金金額は購入時の金額
製品の発送
パタゴニア・カスタマーサービスから案内に沿って、プルマ・ジャケットを返品することにしました。
・パタゴニア返品交換係の住所宛に該当製品を発送
・料金は着払いを指定すること
・製品にメモを同封すること(名前、お客様番号、カスタマーサービスご対応番号)
今までありがとうの気持ちを込めながらジャケットを梱包して、自宅近くのクロネコヤマトにて着払い発送しました。
返金
プルマ・ジャケットの返送の確認がされた後、パタゴニア・カスタマーサービスからの案内にあった通り、『DSKスマート送信』からメールが届きました。
DSKからの案内に従い、メールに添付されていたIDとパスワード入力してログイン、っ送金手続きの申請を行い、銀行口座情報を入力。それから数日後に指定講座に返金金額が振り込まれました。
正確な日付は忘れてしまいましたがパタゴニアに最初の連絡(メール)を入れたのが2021年の1月末か2月頭ぐらい。2021/2/3にパタゴニアからの返信が届き、それからあれやこれやのやりとりがあり、スマート送金の申請完了があったのが2021/2/13でした。
これにて問題発生の報告から返品・返金の手続きは終了。
おわりに
プルマ・ジャケットは使いやすくて気に入っていただけに、結果的に返品となってしまったのは残念でした。一方で、パタゴニアの対応については満足しています。
今回の事例を、パタゴニアの製品管理における問題と捉えるか、サポートの良好な対応として捉えるかは人によるとは思いますが…。個人的にはポジティブに捉えています。
2シーズン使用した(汚い)ジャケットを購入価格そのままで返品を受けつけてもらったので、返金されたお金で次のハードシェル・ジャケットを購入する予算を確保することが出来ました。
このようなハードシェルのトラブルはそうそう無いとは思いますが、スムーズにサポートを受けられたことは良かったと思います。個人的には次もパタゴニア公式での買い物したいです。
万一のトラブルの際にスムーズな対応が受けられるように、邪魔だからという理由で製品タグは切っちゃダメなのと、製品をどのお店で買ったのかとかはきちんと分かるようにしておくのが良いと思いました。
こちらの記事もどうぞ